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2017/05/29

【App Annie Japan】モバイルを通した人とお金の関わり方の変化とは!?アプリ事業の世界的なコンサルティング企業がフィナンシャルシティグランキューブで定期セミナー「DECODE TOKYO」を開催!

| by:ウェブ管理者


 
2017年5月22日(月)、アプリ事業の世界的なコンサルティング企業であるApp Annie Inc.の日本法人App Annie Japanは東京・大手町のフィナンシャルシティグランキューブで定期セミナー「DECODE TOKYO」を開催した。

 今回は、「モバイルを通した人とお金の関わり方の変化」がテーマ。FinTechサービス提供企業や金融機関に登壇してもらい、決済・金融領域におけるモバイルアプリ戦略やアプリ活用における課題やポイント、金融機関とFinTechベンチャーとの連携のあり方などを事例を交えて幅広く意見交換しようという狙いだ。
 


 当日はまず、会場を提供した三菱地所 テナントビジネス開発支援室の島田 映子氏が大手町エリアの将来図を紹介しつつ挨拶。続いて、
App Annie Inc. CROであるTed Krantz氏が「本日のDECODE TOKYOを楽しんでいただきたい」と挨拶した。



App Annie
 Inc. チーフマーケティングオフィサー Al Campa氏 「世界のFinTech・銀行アプリのトレンド」

 セミナーは3部構成で展開された。第1部はオープニングセッションとして「世界のFinTech・銀行アプリのトレンド」について
Al Campa氏が講演した。同氏は200万個のアプリケーションのパフォーマンスを50カ国でトラッキングしているApp Annie Inc.が提供する世界のアプリ市場データをもとに、アプリ利用のトレンド、特にアジアにおけるFinTech・銀行アプリの利用状況トレンドなどを解説した。
 
 この中で Campa氏はアプリの使用時間は世界平均で1日2時間で、日本では3時間近いと述べ、世界のユーザーは毎月平均、30アプリをモバイルにダウンロードしていると述べた。世界で30億台というモバイルデバイスの普及、1,490億の新しいアプリのダウンロード、1.6兆時間に達するアプリの利用時間はさらに拡大しようとしており、アプリ関連市場は2020年には1,200億ドルに成長するとの予測をCampa氏は明らかにした。また地域別ではアジア太平洋地域が世界の半分以上の収益を占めているとした。
 
 次にCampa氏は金融関連のモバイルアプリの年率成長率は昨年51%であり、中・韓・豪との比較で、日本では特に
FinTech関連のアプリの伸びが高いとの興味深いデータを示した。具体的には楽天カードが最も人気が高く、楽天銀行も4位。メガバンクのアプリを上回っているという。FinTechの環境として日本は現金社会であり、当局の規制が厳しいことが影響しているとした。

 続いてCampa氏は成功する
FinTechアプリについて、セキュリティが最も重要だと指摘、顔認証などの実例を挙げて解説した。また、決済と送金の手間を省いていることも人気の要因だとも指摘した。

 まとめとして、Campa氏はApp Annie Inc.は東京をはじめ、世界15都市に拠点を持ち、顧客とともにアプリのライフサイクルを管理、分析し、コミュニティを通じて成功するアプリ、成功の秘訣について討論していることを紹介。アプリビジネスで成功するための同社のマーケティング手法について解説した。



アイリッジ 新規ソリューション&テクノロジー開発 シニアマネージャー・FinTech担当 川田 修平氏「スマホアプリを活用したFinTechソリューション最新事例」

 セミナーの第2部は「スマホアプリを活用した
FinTechソリューション最新事例」と題して川田氏が講演した。
 
 川田氏はアイリッジについてスマホアプリの開発と、O2Oマーケティング領域で事業を展開していると紹介。6000万IDを記録している位置連動アプリを発表しているほか、最近は
FinTechアプリに注力していると述べた。iBeacon、GPS、Wifiなどを活用した位置情報と連動して情報を発信するpopinfoはこの分野でトップの実績を持っているとした。

 
FinTechとスマートフォンについては、決済・送金、資産運用、保険、資金調達、与信貸付、資本市場の6分野で大きな変化が起きていることをマネーフォワードなど具体的なアプリを挙げて解説した。
 
 次に川田氏はアイリッジの
FinTechへの取組としては西日本シティ銀行にアプリを提供していること、小売りのポイントプログラム、アプリ決済、バス業界向けのアプリなどを紹介した。

 また、岐阜県高山市にある飛驒信用組合と共同でスタートした電子地域通貨モバイルアプリの実証実験について解説した。高山市は観光資源が多く、外国人観光客も多く訪れている。この地域性を活かして、QRコードとブロックチェーンを活用した低価格で運用できる地域通貨「さるぼぼコイン」について紹介、今秋の本格運用を目指しているという。



パネルディスカッション「モバイル時代における金融サービスのあり方」

 セミナーの第3部は「モバイル時代における金融サービスのあり方」をテーマにしたパネルディスカッション。パネリストはネストエッグ 事業開発マネージャー 川口 雅史氏とマネーフォワード PMF本部長 秋山 芳生氏。モデレーターをApp Annie Japan 向井 俊介氏が努めた。    
 
 マネーフォワードの秋山氏は、潜在的にお金に対する不安がありながらそれを管理できない現実があり、それに対し一元管理し、見える化するためのツールとしてアプリを提供していると述べた。マネーフォワードの利用で、月間平均19,090円の収支改善になっていると明らかにした。
 
 ネストエッグの川口氏は日本初の銀行口座と連動した自動貯金サービスfinbeeについて紹介した。生活の貯金化がコンセプトで、もっと身近に楽しく貯金ができるようにしたアプリだという。実際の預金口座と連動しており、第3者が銀行の情報を動かすという観点では日本で初の更新系APIだと述べた。

 その後、モデレーターの向井氏の質問に答える形で、両者がそれぞれアプリ開発、マーケティングなどの側面について実際にどのようなことを社内で行っているのかが紹介された。



 全てのプログラムが終了後は懇親会も開催され、参加者は終了時間を迎えるまでネットワーキングを行った。

 App Annie
 Inc.は6月4日(日)~5日(月)の2日間、サンフランシスコでアプリビジネスの最新動向を学べるイベント「CAPPTIVATE CONFERENCE 2017」を開催予定なので、最後にご紹介したい。

記事:丸山隆平 /  撮影、編集・制作 : GoodWayメディアプロモーション事業部 @株式会社グッドウェイ )





12:49 | 写真:金融・IT業界向け




 

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