(2011/07/26)
スマートフォン市場に関する調査結果 2011
http://www.yano.co.jp/press/press.php/000812
調査要綱
矢野経済研究所では、次の調査要綱にてスマートフォン市場の調査を実施した。
1.調査期間:2011年3月~6月
2.調査対象:国内移動体通信サービス事業者、国内携帯電話メーカー、海外携帯電話・スマートフォンメーカー、海外製造受託企業、海外PCメーカー、国内部品メーカー、業界団体他
3.調査方法:当社専門研究員による直接面談、電話・e-mailによるヒアリング、ならびに文献調査併用
<本調査におけるスマートフォンとは>
本調査では「スマートフォン」を1、アプリケーションをインストールして機能拡張・カスタマイズが可能な端末、2、汎用OSを搭載、3、音声通話機能・インターネットブラウザを搭載、4、パソコン・携帯電話との連携が可能、5、アプリケーションの開発環境がオープンプラットフォーム、6、5.0インチ未満のディスプレイを搭載、7、「インターネット」に最適化されたデバイスである、と定義した。
調査結果サマリー
◆ 2010年度 国内市場におけるスマートフォンの出荷台数は850万8,000台
スマートフォン人気の高まりと環境整備が進んだ結果、年末商戦以降、新製品導入が相次ぎ、2010年度のスマートフォン出荷台数は前年度比391.2%の850万8,000台となった。(2009年度実績:217万5,000台)
◆ 2011年度 国内市場におけるスマートフォンの出荷台数は2,131万台と予測
国内市場ではスマートフォンは主力商品と位置づけられ、通信事業者のラインアップの主力を形成している。国内外の主要メーカーがスマートフォンをラインアップしており、2011年度の出荷台数の過半数がスマートフォンとなると予測する。
◆ 2010年 世界のスマートフォン出荷台数は2億9,593万6,000台
2010年世界のスマートフォン出荷実績は前年比156.1%の2億9,593万6,000台(2009年実績1億8,955万4,000台)であった。導入で先行していた欧米市場に加え、アジア、中南米の新興国・途上国などでもスマートフォンの需要が急増した。携帯電話大手メーカーがスマートフォン市場に本格参入したことでオープンプラットフォームを採用した製品の出荷が増加した。
◆ 2011年 世界のスマートフォン出荷台数は4億8,374万3,000台の見込み
2011年の世界市場スマートフォン出荷台数は前年比163.4%の4億8,374万3,000台の見込みである。東日本大震災の影響でスマートフォン向け部品・材料の供給リスクが伴うものの、スマートフォンの需要は旺盛で、年末商戦に向けて盛り返す見通しである。