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2021/06/10

【NPO諏訪圏ものづくり推進機構/諏訪信用金庫/長野財務事務所】諏訪の豊かな未来を創造するための第一歩!オンラインシンポジウム「諏訪ブランドタウン”キラリ”の創生」を開催!

| by:ウェブ管理者

 2021年6月3日(木)、NPO諏訪圏ものづくり推進機構は、諏訪市内の片倉館において「諏訪ブランドタウン”キラリ”の創生」を開催した。(共催:諏訪信用金庫、後援:長野財務事務所

 本州のほぼ中央に位置し、大自然の恵みが溢れる信州・長野は観光面の魅力に加え、諏訪地域には多様で高度な技術を有する中小企業が集積し、産業面でのポテンシャルにも溢れている。今回のシンポジウムでは、地域を愛する若手経営者と地元金融機関職員達が、産業・ものづくり・技術・サービスなどのさらなる付加価値創造と諏訪の未来創りについて熱い想いを発信した。


 開会前、国指定重要文化財である会場の片倉館・大広間では配信準備を含めた開催の準備が進む一方、傍らでは関係者同士の挨拶などが行われた。

片倉館紹介
 


 オープニングとしてプロモーションムービーにより会場の片倉館が紹介された。片倉財閥が地域住民に厚生と社交の場を提供するため、1928年(昭和3年)に竣工された片倉館は、各国の様式が巧みに採り入れられた個性的な建物で、映画の舞台にもなった千人風呂や休憩室、大広間を含めた貸広間など、地元住民から愛される施設として100年近くの歴史を刻んできた。

開会挨拶
 


 開会の挨拶に立った宮坂 孝雄さん(NPO諏訪圏ものづくり推進機構 理事長)は、企業と企業、人と人との繋がり合いをインスパイアし、地域の内外が繋がり合うことで新たな価値が生まれ、地域全体がキラリと輝き続ける街となっていくだろうと述べた後、今回のシンポジウムをぜひ第2回開催に繋げていきたいと語った。

 続いて小坂 和夫さん(NPO諏訪圏ものづくり推進機構 常務理事)は、地域を考えるというテーマにおいては産業を考えていく必要があるとして、あらためて諏訪産業発展の歴史や産業・技術、地域全体の課題などのおさらいをした。SDGs視点で地域・事業へ取組みを考え、諏訪から発信していければと述べた後、シンポジウム開催の継続を通じて様々な意見を集約しながら新たな方向へ進もうとするシンポジウムの第1回目の開催なので、ぜひ皆さんの忌憚のないご意見をいただければと述べて挨拶とした。 

基調講演
 「日本の地場産業」


 基調講演「日本の地場産業」では、地場産業のビジネス分野を長年研究し続けている加護野 忠男さん(神戸大学 名誉教授)が、日本の各地にある地場産業の強みについて事例も交えながら講演。

 地域に根付いた土着産業のシステム、京都の事業家育成や東大阪の新陳代謝システムなど各地の事例を解説。諏訪にある文化的資産をよく認識し、地域の慣行を維持しつつも、未来に向けて、それをどう変えていくのかを地域の皆さんでよく話し合い、発展に繋げてもらえればと語って講演を終えた。

ピッチ大会
 


 続いてのピッチ大会では進行役の小松 隆史さん(ナノ・グレインズ 代表取締役社長)が、短い時間ながらピッチを通じてきっかけを作るのが趣旨だとして、各企業でコロナで変化したこと、これから何に取組んでいくかについて話してもらえればと挨拶。SDGsに繋がる新しい活動を、どのように繋がって実現していくかも意識しながら聞いてもらえればと述べてスタートした。

 津田 賀央さん(Route Design 代表)は、世の中を変えようとする人は増え、プロジェクト型のワークスタイルへと変化していく中、新しい資金調達の手段としてマイクロ・ファンドプラットフォームやミートアップの場の立ち上げと参加を呼びかけた。

 宮本 聡子さん(クローバーデザイン CEO)は、諏訪ブランド推進委員会のメンバーとして地域ブランド創出活動の内容やコロナによる変化、今後の取組みを紹介後、産業と地域の技術の革新に貢献しながら引き続きブランド創りに邁進したいと語った。


 小林 弘さん(イデアシステムズ 代表取締役社長)は、電子機器自作実装のプロフェッショナル集団としてコロナ当初は売上げへの影響を受けながらも、今後は遠隔制御システム、無人端末などにより高度なシステムの分野に取組みたいと抱負を述べた。

 宮澤 健さん(観光荘 代表取締役)は、うなぎの町岡谷で創業67年になる中、うなぎの養殖に成功(シルクうなぎ)した取組みを紹介。今後はフードロス、絶滅危惧種などにも配慮しながらうなぎの可能性を拡げ、宇宙食参入への試作品作りも紹介した。


 大石 壮太郎さん(テンホウ・フーズ 代表取締役社長)は、人口減少の中でコロナによる客減は20年後の世界が前倒しで現れただけで、今後は商品そのものから、人の繋がり、人の情報発信が大事な時代になるとして具体的な施策・手段などを説明した。

 百瀬 真希さん(みやま 代表取締役社長)は、PPS成形・樹脂成型のプロフェッショナルとして、今後は何を買うかではなく、誰からどんな考え方のものを買うか、PPSといえばみやまの名前が出るよう、環境に優しい今後の施策について紹介した。


 五味 淳さん(イツミ 代表取締役社長)は、業務用プレス機や乾燥機を扱う中、リモート勤務等によりスーツを着ないファストファッション化が進みクリーニング市場の縮小に対し、家庭用洗濯仕上機器など新たに取組んでいきたいとの抱負を述べた。

 白鳥 和美さん(諏訪湖リゾート/RAKO華乃井ホテル 代表取締役社長)は、観光業の多大な被害について触れた後、グランピングやesports、地域探検型観光、さらには祭りや花火など異業種とのコラボによる観光客誘因を推進したい考えを披露した。


 渡邊 高志さん(ヤマト 代表取締役)は、金属樹脂加工業者として世界初の加重搾り機「カジュッタ」を制作した実績と共に、プラスティックを使用しない生分解性ストローの製造ラインも年内に準備したいと述べた。

 最後に市川 純章さん(諏訪東京理科大学 教授)は、工学的視点から新ビジネス創出の必要性とポイントを解説。結局は「やってみないとわからない」考え方も必要だとし「失敗してもよいチャレンジの機会」など学生とのコラボプロジェクトを挙げた。

パネルディスカッション
 「諏訪の可能性について」


 パネルディスカッション 「諏訪の可能性について」には、矢島 一郎さん(関東財務局 長野財務事務所 所長)、小島 拓也さん(ミクロ発條 代表取締役社長)、小松 隆史さん( ナノ・グレインズ  代表取締役社長)、奥山 真司さん(諏訪信用金庫 ビジネスサポートセンター次長)が登壇。モデレーターを渡邊 貴史さん(フィラメント 取締役COO兼CFO)が務めた。


 パネルでは、コロナによる事業影響をどのように吸収したか、あるいは被害を最小限に食い止めたか。経営方針として取組んでいるSDGsの17の目標で、該当があれば、それをどのように活用しているか。アフターコロナにおける地域特性や自社技術を活かした事業展望について、活発な意見交換が行なわれた。


閉会挨拶
 


 閉会挨拶で今井 誠さん(諏訪信用金庫 理事長)は、個人的な感想として、世の中は大きな転換点を迎えている中、金融機関はもっと変わっていかなければいけないという思いを強くしたと感想を述べた。もちろん金融機関として曲げてはならないこと、変えてはならないものもあるとしつつも、やはり金融機関の変革は遅れている、ストレートに言えば、金貸しの発想はもう駄目だなと思ったと語った。その上で、あらためて登壇者や関係者へのお礼の言葉と共に諏訪地域のブランドづくりに向けたSDGsの考え方と金融機関としての"つなぎ役"の重要性について語り、挨拶を締めくくった。

 当日の模様はYouTubeで視聴が可能(4時間21分25秒)なので、地域の取組みにご興味のある方はぜひ視聴されたい。


(プロモーションムービー)「諏訪ブランドタウン ”キラリ”の創生」(4分14秒)


(取材、記事、編集・制作 : メディアプロモーション事業部@グッドウェイ )





12:04 | 写真:金融・IT業界向け




 

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