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2014/04/11

【証券取引等監視委員会】株式会社アール・オー・イーに対する検査結果について~勧誘に関して、顧客に対し虚偽のことを告げる行為等

| by:ウェブ管理者
1.検査結果

証券取引等監視委員会が株式会社アール・オー・イー(東京都台東区、代表取締役 石原 孝公(いしはら たかきみ)、資本金10百万円、常勤役職員2名、適格機関投資家等特例業務届出者。以下「当社」という。)を検査した結果、以下の法令違反等の事実が認められたので、本日、証券取引等監視委員会は、金融庁長官に対して、適切な措置を講じるための情報提供を行った。

2.事実関係

当社は、自らを営業者とし、主に外国為替証拠金取引等に対する投資を行うとする匿名組合であるファンド(以下「本件ファンド」という。)を組成し、顧客に対して、本件ファンドの匿名組合契約に基づく権利の取得勧誘を行い、出資金の運用を行っている。

そのような中、当社の業務の運営状況を検証したところ、以下の問題点が認められた。

(1)金融商品取引契約の締結又はその勧誘に関して、顧客に対し虚偽のことを告げる行為

当社は、適格機関投資家等特例業務の届出を行った平成24年8月から、本件ファンドの取得勧誘を行っているところ、以下のとおり、実態と相違した虚偽の説明を行っている状況が認められた。

ア勧誘資料における虚偽の説明

当社は、勧誘資料中の本件ファンドの運用に係る説明として、外国為替証拠金取引、上場株式及び日経225先物取引の売買システムが24時間フルタイムで完全自動運転する旨を記載している。

しかしながら、当社に外国為替証拠金取引等に係る売買システムなるものは存在せず、当社は、一部期間を除き、外国為替証拠金取引等による運用を行っていない。

イ契約締結前交付書面における虚偽の説明

当社は、契約締結前交付書面において、本件ファンドについて、出資金を当社の固有財産を保管する銀行口座とは別の預り金口座としての銀行預金口座に預金し、分別管理するなどとしている。

しかしながら、実際には、当社は、本件ファンドの取得勧誘を開始した平成24年8月以降、同一の当社名義預金口座で、当社固有財産と出資金を管理しており、分別管理をしていない。

当社の上記行為は、金融商品取引法第63条第4項に基づき適格機関投資家等特例業務届出者を金融商品取引業者とみなして適用される同法第38条第1号に規定する「金融商品取引契約の締結又はその勧誘に関して、顧客に対し虚偽のことを告げる行為」に該当すると認められる。

(2)投資者保護上問題が認められる状況

ア出資金の流用等

当社は、本件ファンドに係る出資金について、外国為替証拠金取引等で運用を行うとしていた。

しかしながら、当社は、本件ファンドに係る出資金を当社の社会保険料等の支払いに充てるなどして、本件ファンドに係る出資金を運用に充てていない状況が認められた。

また、当社は、本件ファンドに係る出資金及び配当金を現金により授受したとしているが、出資及び配当の事実を確認できる書類等の記録を保管しておらず、出資金や配当金の受渡しの管理を行っていない。

なお、当社は、こうした状況にもかかわらず、本件ファンドの取得勧誘を継続している。

イ業務運営が著しく杜撰な状況

当社は、当社と雇用関係にない者に委託し、本件ファンドに係る業務を行わせていることから、勧誘した顧客及びその人数等を正確に把握しておらず、顧客管理台帳も作成していない。

更に、当社は運用開始以来、運用報告書を作成していない。

上記のとおり、当社は、本件ファンドに係る出資金を当社の経費として流用しているにもかかわらず、本件ファンドの取得勧誘を継続しており、また、当社の本件ファンドに対する運用管理は著しく杜撰な状況にあり、こうした当社の業務の運営状況は、投資者保護上問題があると認められる。


原文はこちら
http://www.fsa.go.jp/sesc/news/c_2014/2014/20140411-1.htm

18:18 | 金融:行政・取引所・団体
 

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