2013年12月7日、マネックス証券は、新宿区・四谷にあるIDCフロンティア東京本社(会場提供:協力)において、「日本初!マネックス・アイデアソン、tradableで使えるFXアプリを考えよう」を開催、FXを知らない人、技術力やアイデアを持つ人、ビジネスとして関心を持つ人など、出来るかぎり既存の考え方に縛られない感覚を重視し、様々なバックグラウンドを持つ約20名が参加、半日にわたりアイデアを出し合った。なお、このアイデアソンは、2014年1月下旬~2月初旬に開催予定のハッカソンに向けて、これまでにない新しいアプリケーションのアイデアを考えることを目的としている。
ちなみに、アイデアソンとは「Idea」と「Marathon」を組み合わせた造語で、テーマを定めた上でアイデアを出し合いまとめるワークショップ。
冒頭に、Georepublic Japan 関 氏より当日のプログラム内容について説明。続いて、マネックス証券 豊嶋 氏より、FXやtradableについての解説と質疑応答、そしてtradable社の共同創設者でCEOのJannick Malling氏によるビデオレターが上映された。
豊嶋氏によると、通常、証券会社やFX企業では、投資家である顧客に提供するサービスのためのアプリケーション開発時において、先ず年間予算を確保した上で要件定義、開発、テストといった一連のプロセスを経て最終リリースまでに長い時間がかかることや、投資家の声をタイムリーに反映することが難しいことが課題となっており、このような課題に対し、今回のtradableの登場によって一般の参加者(投資家やシステム会社)が持つアイデアを比較的容易な開発言語(HTML5、Java、Javaスクリプト)などにより、スピーディーにアプリとして提供することが可能になるという。
今回のアイデアソンでは、アイデア創発コミュニティ推進機構 兼 ラーニングプロセス 矢吹 氏がファシリテーターを務め、想定利用ユーザー像を”独身一人暮らしの30代半ばITエンジニアでFX初心者”とし、前半では沈黙のブレーンストーミングとも呼ばれるBrainWritingという方法で「思わず接続してしまうFX取引のアイデア」を各自平等に書き出し、後半では二人ブレストでペア・アイデア出し、相手のアイデアの良い所に光を当ててコメントするプレイズ・ファーストという方法で「孤独を感じることなく、楽しみながら、継続したくなる、今までないアプリのアイデア?」についてアイデアを出し合った。会場は、当日はじめて会ったとは思えないくらい参加者同士がフェアにアイデアや意見を出し合える場となり、最後はアイデアスケッチにより、印象に残ったアイデアを一人3つ以上を書き出しテーブルに並べ、面白い・広がる可能性があると感じるアイデアに印をつけるハイライト法で上位アイデアを選出(7作品6名)。そして気に入ったアイデア別にチームビルド、発展ブレストによりアイデア詳細と画面デザインを行い次回のハッカソンに引き継ぐなど、参加者全員が一体となってアイデアを昇華させていく、とても有意義な取組みとなった。
最後に、集合写真の撮影、懇親会が行われた。
tradable社は、世界のFX取引業者動向やリテールFX市場調査報告書などを手掛けるForex Magnates社が2012年に開催した「Forex Magnates London Summit 2012(グッドウェイ取材レポ)」において「最も革新的な金融商品賞(Most Innovative Financial Product)」を受賞した企業。tradableのオープンプラットフォームを通じて、オープンAPIにより開発された専用アプリケーションをダウンロードできるサイト「tradable appstore」上で世界中のシステム開発者による様々なアプリケーションが提供されており、投資家はその中から好みのアプリケーションをダウンロード(有料もしくは無料)し、自身の「tradable」取引プラットフォーム上にドロップすることで機能の一部として利用することができる。2013年に入ってからイギリスやアメリカでサービスを開始したばかりだが、現時点では海外でおよそ100ほどのアプリが提供されており、日本国内の投資家向けにはマネックス証券がサービス提供の準備を行っている。
なお、tradable対応アプリを参考までに以下の7つを紹介する。
◎ Audible $2/mo (Trader's Toolset) ◎ Traders Escape $5 (Green Footprints LLC) ◎ Daily Drawdown $10(rowla)
◎ Trade Achievements free (Andrey Tarashevsky) ◎ Machine Gun $2/mo (Trader's Toolset)
◎ Panic Button $0.99 (Green Footprints LLC) ◎ The U-Turn $0.99 (Green Footprints LLC)
(取材、撮影、記事: 藤野 宙志 / 編集・制作: 柴田 潔)