「資産所得倍増計画」を掲げる政府に呼応する形でお金をふやす文化への挑戦が始まっている。そのような中、経済価値の追求のみならず環境問題、格差問題といった様々な課題を解決することも重要であり、人々の幸福との両立を図っていくことが必要とされている。今回、「“幸福な”成長をもたらす金融」をテーマに4日間にわたりシンポジウムやワークショップ、インパクトピッチ、展示等が実施された。(一部のセッションの模様を写真で紹介します。)
初日のオープニングで主催者挨拶を行った牧江 邦幸氏(日本経済新聞社 執行役員 メディアビジネス担当)は、前半ではFintechの最前線で次世代インターネットである人工知能や、新たな決済手段などに焦点を当て、また、後半の2日間では地方創生や、さまざまな社会課題の解決など、ESG分野におけるFintechの役割などの議論を予定していると語り開会挨拶とした。
岸田 文雄氏(内閣総理大臣)は、官民の連携により社会課題を成長のエンジンに転換する新しい資本主義を進めていて、人口減少、自然災害気候変動など、日本が抱える社会課題を解決し、持続可能な成長を実現するためには、金融とテクノロジーの力が必要不可欠だと語った。AIやブロックチェーンといった新たな技術を活用した資金調達サービス、スマホアプリを通じた便利な決済資産運用サービスの提供が既成概念にとらわれず、イノベーションを目指す意欲的な取り組みに大いに期待していると述べ、挨拶とした。
鈴木 俊一氏(財務大臣 内閣府 特命担当大臣(金融))は、公務のため、栗田 照久氏(金融庁 長官)より代読。政府として生成AIの活用に関するガイドラインの策定等について、その健全な利活用の促進に向けた取り組み、グリーン投資を可視化する取り組み、カーボンニュートラルの実現に資する取り組みなども進展しており、これらは政権が掲げる重要政策である資産運用立国にも大きく貢献するものであると考えていると語った。最後に”幸福”な成長をもたらす金融を実現するきっかけとなることを祈念すると述べた。
「欧州当局のデジタル戦略~デジタル資産やAIへの対応~」
・ベレーナ・ロス氏(欧州証券市場監督機構(ESMA) 長官)
「デジタル技術で明るい未来を切り拓く」
「ソニー銀行のweb3戦略」
・南 啓二氏(ソニー銀行 代表取締役社長)は、と題して、講演を行った。
「Generative AIが変える金融機関の未来 ~Microsoft Japan will Empower and Copilot Your Growth~」
・金子 暁氏(日本マイクロソフト 業務執行役員 金融サービス事業本部 銀行・証券営業本部長)
「AIが描く金融の未来:リスクを超えて」
<パネリスト>
・津坂 美樹氏(日本マイクロソフト 代表取締役 社長)
・松尾 豊氏(東京大学大学院 工学系研究科 教授)
・松橋 正明氏(セブン銀行 代表取締役社長)
・柳瀬 護氏(金融庁 総合政策局 審議官)
<モデレーター>
・岡田 拓郎氏(金融データ活用推進協会 代表理事 デジタル庁 プロジェクトマネージャー)
挨拶
「地方銀行のDX戦略〜選ばれる銀行になるために〜」
<パネリスト>
・小坂井 智浩氏(大垣共立銀行 システム部 部長)
・砂川 雄一郎氏(おきなわフィナンシャルグループ ICT統括部 部長 兼務 沖縄銀行 システム部 部長)
・藤原 孝樹氏(東京スター銀行 IT所管 執行役)
・酒井 良平氏(愛媛銀行 常勤監査役 (前事務システム部長))
・井上 紀文氏(NEC 金融システム統括部 統括部長)
<モデレーター>
・杉本 晶子(日本経済新聞社 編集 地域報道センター 地域ビジネスエディター)
ブースにも人が溢れ来場者と出展者の情報交換が多数行われた。
今回の「FIN/SUM2024」は対面のみで開催された。引き続き、国内外のステークホルダーの交流の場として、次回も一層盛況となることを期待したい。
(取材、撮影、記事、編集・制作 : GoodWayメディアプロモーション事業部 @株式会社グッドウェイ )