「Mt.Fujiイノベーションキャンプ2022」は、新たに起業または新事業の展開を望む人のための3日間にわたって行われるスタートアップイベント。実現したいビジネスプランを持ち寄り、各界のスペシャリストによる指導・メンタリングを受けてプランのブラッシュアップを図り、最終日の「イノベーティブビジネスプランコンテスト」でクラス別にビジネスプランを発表をし表彰を行う。ここでは最終日の発表と授賞式の様子を写真で紹介する。
主催・事務局を代表して岩﨑 甫さん(Mt.Fujiイノベーションエンジン 代表理事、山梨大学)は、今年で9年目を迎えた今回のコンテストには高校生も加わり、全体としてどういったチャレンジングなアイデアが出てくるか楽しみだとした上で、関係者の協力・支援への御礼を述べて開会挨拶とした。
また、全体の進行を担当する戸田 達昭さん(Mt.Fujiイノベーションエンジン 事務局長 / シナプテック 代表取締役)は、過去のイノベーションキャンプから100件以上の起業と新規事業が生まれており、山梨からでも世界に挑んでいけることが証明されていると述べた後、キャンプの過去を振り返りながら、来年以降も進化させてきたいと挨拶してコンテストがスタートした。
なお、この日の進行は、安孫子 眞鈴さん(Mt.Fujiイノベーションエンジン 事務局)が務めた。
最終ピッチの前に審査員による自己紹介を兼ねたピッチが行われた。
小野寺 忠司さん(山形大学 アントレプレナーシップ開発センター センター長・教授)
江口 耕三さん(鎌倉投信 投資事業部長)
関 光良さん(山梨中央銀行 取締役頭取)
山本 盛次さん(山梨県 産業労働部 部長)
最終ピッチがスタートし、クラス「Y-NEXT」では2校の高校生達によるビジネスアイデアの発表が行われた。
【1】甲府昭和高校 DAYS「お手軽農業ボランティア!~学生こそが農業を救う!?~」
【2】甲府第一高校 ONION「鬼ごっこで人を幸せにするビジネス」
続いて、起業・創業に関心のある社会人、学生など、創業前のステージのクラス「Start」の発表が行われた。
【3】LUFA(三品 涼帆さん)「子供向けへちま化粧水」
【4】e-Yamanashi(山本 一郎さん)「山梨県に全国初の地域eスポーツプロチームをつくりたい!」
【5】チームあ行(秋山 由布子さん)「防災冊子を活用した多文化共生」
【6】Inmargin(大浦 涼介さん)「ハンディキャップを持つお子さんを守るためのデバイス「あらんと」」
【7】舟久保 一也さん 「発達特性を持つ子どもの自活サポート」
最後に、具体的なビジネスプランを持ち、法人化済みのクラス「Accel」の発表が行われた。
【8】筒井 英太郎さん(Tsutsui 代表)「屋外で最高のワイン体験を!筒居:Tsutsui」
【9】長澤 裕斗さん(Cliyp 代表取締役/CEO)「物語を伝えるフルーツスムージー専門店 くだものがたり。」
【10】菊池 赳史さん(ひとヒラク 代表取締役)「Tofu Dip 無垢野菜を最大限に美味しく食べるギフト」
【11】渡邊 仁希さん「地方密着で民泊運営をIoT化するサービス」
【12】佐藤 嘉さん(アクアソリューションズ 代表取締役CEO 博士(工学))
「マイクロバブルを活用した循環型社会に向けて~山梨県産野菜の生産支援~」
イノベーションキャンプ最多出場の塩島 諒輔さん(スクーミー 代表取締役CEO)の進行のもと、審査中の時間を利用して学生参加者によるトークセッションが設けられ、キャンプにエントリーした理由や参加しての感想などが全員から発表された。
審査も終了し、いよいよ結果発表の時間を迎えた。各クラスの受賞者は以下の通り。
<クラス「Y-NEXT」>
【最優秀賞】甲府昭和高校「お手軽農業ボランティア!~学生こそが農業を救う!?~」
<クラス「Start」>
【最優秀賞】Inmargin(大浦 涼介さん)「ハンディキャップを持つお子さんを守るためのデバイス「あらんと」」
【優秀賞】e-Yamanashi(山本 一郎さん)「山梨県に全国初の地域eスポーツプロチームをつくりたい!」
<クラス「Accel」>
【最優秀賞】佐藤 嘉さん(アクアソリューションズ 代表取締役CEO 博士(工学))
「マイクロバブルを活用した循環型社会に向けて~山梨県産野菜の生産支援~」
【優秀賞】筒井 英太郎さん(Tsutsui 代表)「屋外で最高のワイン体験を! 筒居:Tsutsui」
【3位】長澤 裕斗さん(Cliyp 代表取締役/CEO)「物語を伝えるフルーツスムージー専門店 くだものがたり。」
授賞式の後、審査員やメンター、協創パートナーが総評や感想などを述べたほか、各社から賞品が進呈された。
審査員とは別に、イノベーションキャンプのメンターの投票によって選ばれる、起業家として大切な姿勢を持っている人に贈られる「アントレプレナーシップ賞」は、クラス「Accel」で2位となった筒井 英太郎さん(Tsutsui 代表)「屋外で最高のワイン体験を! 筒居:Tsutsui」が受賞し、前年度のクラス「Start」で1位を獲得した笹井 ののさんが賞状を贈呈した。
岩﨑 甫さんよりの閉会挨拶では、各クラスの発表者へ贈る言葉や開催を支えた関係者へのお礼の言葉と共に、最後に全員(参加者、審査員、メンター、協創パートナー等)による記念撮影が行われ、3日間にわたるキャンプは幕を閉じた。
起業家と新規事業の創出及びそのハンズオンを支援するスタートアップの祭典「Mt.Fujiイノベーションキャンプ」では、起業する上で欠かすことのできない経験、知識を学び、志を持った仲間と出会って交流や切磋琢磨する機会の提供を通じて、今後もビジネス創出による地域活性化への貢献を果たしたい意向だ。