このような環境の中、日本ユニシスグループはさらなる企業価値向上を目指し、3カ年の中期経営計画（2012→2014）の最終年度として、「コアビジネスの拡大」により収益基盤を確固たるものにし、「新ビジネスへの挑戦」により共創／BPO（Business Process Outsourcing）ビジネスおよび社会基盤ビジネスを成長軌道に乗せることで新たな収益源を創出することに取り組んでまいりました。また、これらの取り組みを加速させるべく、2012年に業務提携した大日本印刷株式会社との協業ビジネスを積極的に展開しております。さらに、人事制度改革やコスト構造改革などの「経営基盤の強化」にも取り組んでまいりました。 まず、「コアビジネスの拡大」については、地方公共団体の基幹系システムとして児童福祉関連システムや図書館のシステムを受注したほか、食品メーカー、化学メーカーおよび信用金庫の基幹系システムが本番稼働しております。また、導入型ソリューション「CoreCenter」シリーズにおいては、通販業向けソリューション「CoreCenter for DM」やリース業向けソリューション「Lease Vision（CoreCenter for Lease）」の受注が続い ております。インフラビジネスでは、地域医療機関での統合ネットワークおよび情報系インフラ構築、自動車関連会社でのシステム基盤更改、情報通信業者での情報系設備工事、地方公共団体での仮想化基盤構築および運用保守などの受注が相次いでおります。このほか、本年3月に株式会社ネットマークスと統合したユニアデックス株式会社では、営業体制・サービス体制の統合効果を活かした提案領域拡大を推進しており、ネットワーク関係のみを採用されていたお客様にLCM（注1）サービスを、サーバ関係のみを採用されていたお客様にWAN（注2）最適化装置をご採用いただくなど、実績があがってきております。グローバル関連では、本年7月1日に日本ユニシス・エクセリューションズ株式会社が、タイ進出日系企業へのサービス強化を目的に、UEL(Thailand)Co.,Ltd.を子会社化し、受注活動の拡大に取り組んでおります。 「新ビジネスへの挑戦」については、社会基盤関連の取り組みとして、地域サービスに着目したICT活用サービスを進めており、電気自動車（EV）カーシェアローミングサービス、災害に強い地域通信ネットワーク実用化研究、スマートフォンアプリによる観光スタンプラリー提供などを開始いたしました。また、新たなマーケティングテクノロジーの展開として、カード会員を店舗へ送客するCLO（注3）サービスについての大日本印刷株式会社との協業、カメレオンコード（注4）を利用したO2O（注5）サービスのイベント会場での提供などを実施しております。 最後に、「経営基盤の強化」に関しては、人材最適化およびコスト構造改革として、間接要員から運用業務要員へのシフトや事務所更改による固定費削減を引き続き実施しております。
