2014年10月16日(木)、世界最大の金融市場指数提供者であるS&Pダウ・ジョーンズ・インデックス は、大手町ファーストスクエア・カンファレンスにおいて、機関投資家や金融法人を対象に「ボラティリティ・インデックス(VIX)・セミナー」を開催した。
冒頭に、S&Pダウ・ジョーンズ・インデックス 日本オフィス統括責任者 牧野 義之 氏より挨拶。過去におけるブラックマンデーやリーマンショックによる金融危機をはじめ、足元では米国量的緩和の出口の模索のほか様々な不安材料や地政学的リスクに市場が大きく反応している中、このセミナーがVIXボラティリティへの認識を深める機会となり、資産運用や投資戦略の選定に活用されるべく、3名の講師の様々な視点が役立つことを願うとした。
最初に、「VIXの紹介」として、CBOE Chief Strategy Officer & Head of Corporate Intiatives, John Deters 氏が登壇。VIXの出来高推移、取引開始当初の課題として期間構造とプライシング特性について解説。市場の進化と参加者の多様化、VIX先物とオプション戦略のポイントについて語った。
続いて、「ボラティリティを利用した運用戦略と投資家のニーズ」と題し、三菱UFJ信託銀行 インデックス戦略運用部長 増田 義之 氏が登壇。多様な投資家のニーズに応えるべく、スマートベータとして普及している活用法を整理、ボラティリティに着目した3つのインデックス戦略について解説した。
最後に、S&Pダウ・ジョーンズ・インデックス インデックス運用戦略部 ヘッド Craig Lazzara 氏が登壇。「指数を使ったボラティリティの管理のご提案」と題し、指数化の根拠、ボラティリティの管理とその目的について語った。
全ての講演終了後、会場の参加者が質問用紙に記入した内容を読み上げて講師がそれに応える形式で質疑応答が行われ、拍手喝采の中、セミナーは終了した。
<過去の開催レポート>
2014年4月9日(水)、S&P ダウ・ジョーンズ・インデックスは、東京・虎ノ門にあるホテルオークラ東京 本館一階 平安の間において、機関投資家やETFの関係者を招き、毎年恒例のイベント「第6回 ETFコンファレンス」を開催した。ETP(Exchange Traded Products)市場の発展と拡大に向けて、認知度の底上げを図るべく多数の専門家が登壇、当日の来場者は過去最多となる394名(登録者623名)が参加した。
(取材、撮影、記事:藤野 宙志 / 編集・制作:村上 遥 @株式会社グッドウェイ)