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2015/03/26

【日本政策金融公庫】農業の景況DI、稲作をはじめ多くの業種で悪化~改善したのは養豚、ブロイラーなどの一部の業種に留まる~

| by:ウェブ管理者
日本政策金融公庫(略称:日本公庫)農林水産事業が、ご融資先である担い手農業者(注1)を対象に平成 27 年1月に実施した「平成 26 年下半期農業景況調査」において、
景況判断を示す景況DIが多くの業種で悪化し、農業全体として 26 年の景況DIマイナス幅は 25 年と比べ大幅に拡大しました。

特に、稲作などでは販売単価DIが悪化する中で生産コストDIに改善が認められなかったため、収支DI、資金繰りDIともに悪化しており、販売価格が好調な養豚、ブロイラーなどとは対照的な結果となりました。調査結果の詳細は以下のとおりです。


<調査結果のポイント>

○ 景況DI、販売価格の低下や生産コストの上昇により、多くの業種でマイナス幅が拡大(資料:図1、表1)
農業全体の 26 年の景況DI(注2)は、25 年(▲1.4)から 32.3 ポイント低下し▲33.7 とマイナス幅が大幅に拡大した。

業種別では、販売価格が好調な養豚(67.5)の景況DIが最も高く、逆に米価が下落している稲作は北海道で 63.0 ポイント低下の▲67.2、都府県で 60.8 ポイント低下の▲71.0 と各業種別で最も低い結果となった。販売価格の低下や生産コストの上昇が見られる露地野菜(15.1→▲15.7)、施設野菜(15.6→▲8.4)、肉用牛(20.5→▲1.2)、きのこ(4.7→▲20.7)、施設花き(▲2.8→▲34.4)の5業種では 20ポイント以上マイナス幅が拡大した。

一方、ブロイラー(▲22.4→10.4)については、好調な販売価格に支えられ、景況が大幅に改善し、22 年に調査を開始して以来、初めてプラスに転じたほか、採卵鶏もプラスを維持した。


○ 生産コストDIは依然として低水準(資料:表5)
26 年の生産コストDI(P4、表5)は、25 年(▲62.9)から 3.4 ポイント低下し▲66.3 となった。

原油、穀物の国際市況は若干下落しつつあるものの、円安が進行した影響もあり、耕種部門、畜産部門ともに生産コストDIは依然として厳しい状況にあるものと考えられる。


○ 設備投資見込みDIは畜産部門でマイナス幅が改善(資料:図2、表7)
27 年の設備投資見込みDI(P5、表7)は、26 年より 10.0 ポイント低下し▲31.1 となった。

全ての業種の中でDI値が唯一プラスとなった養豚(▲1.5→11.8)をはじめ畜産部門(▲25.9→▲12.8)は全ての業種で上昇しており、設備投資に前向きな生産者が増加していることがみられた。一方、耕種部門(▲20.0→▲35.8)はいずれの業種でも前年よりも悪化。特に米価が下落した稲作(北海道▲20.7→▲47.9、都府県▲7.8→▲35.1)でマイナス幅が拡大。全体の設備投資見込みDIを押し下げる結果となり、部門間で対照的な結果となった。


原文はこちら
http://www.jfc.go.jp/n/findings/pdf/topics150326a.pdf

17:09 | 金融:銀行
 

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