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2016/02/04

【国際協力銀行】2016年-世界経済の行方と海外直接投資動向

| by:ウェブ管理者
株式会社国際協力銀行(JBIC)は、2016年1月27日、「2016年-世界経済の行方と海外直接投資動向」と題するセミナーを一般財団法人海外投融資情報財団(JOI)との共催で開催しました。

本セミナーでは、各国在京大使館の大使や公使をはじめ総勢約160名が参加し、JOI近藤純一理事長による開会の挨拶の後、JBIC総裁の渡辺博史は「Recent Development in Global Market」のテーマで講演を行い、その後、JBIC業務企画室調査課長の櫛引智雄が「2015年わが国製造業企業の海外事業展開調査の結果報告」の説明を行いました。

JBIC渡辺は、まず欧米地域の情勢について、欧州に関しては、EUとギリシャの難しい関係、英国のEU離脱の可能性、ドイツ一国の存在感の高まり、難民問題対応のEU各国間の温度差のような、連合体としての存続に関わる様々な課題に直面していると説明しました。また、フランスや米国を中心に排外主義が台頭しつつあることのほか、米国の超大国としての影響力の低下が見られる中、2016年という年には米国では政策決定力を持った政治家の不在が問題であり、今後の米国の政治・外交姿勢が、国際情勢に大きな影響を与えうることを指摘しました。足許の世界の金融・経済情勢については、現在は各国の中央銀行が株価を下支えしている実態にあること、新興国を中心に不足するインフラの整備に必要な長期資金の供給は不十分であり、国際金融機関による補完が必要であること、原油価格の過度な下落は消費国にもマイナスであること等を指摘しました。また、新興国の経済情勢については、インド経済が比較的好調である一方、中国は公式発表以上に経済が減速している可能性があり、そのインパクトには留意が必要と説明しました。

次に、JBIC櫛引より「わが国製造業企業の海外展開に関する調査報告(2015年度海外直接投資アンケート結果)」についての説明を行い、中期的な海外事業展開の強化・拡大姿勢は、国により差異は見られるものの、全体として足踏みの感があること、また中期的有望事業展開先国は前回に引き続きインドが第1位、インドネシア及び中国が第2位となったのをはじめ、上位をアジア勢が占めるなか、自動車分野を中心にメキシコの存在感が高まっている旨コメントしました。さらに、中国での事業展開に関しては、強化・拡大姿勢や期待感が後退してきていること、アジア新興国のインフラ整備については、先発国であっても、質的な側面を見ると不十分との評価も見られる旨指摘しました。

JBICは、今後もこのような機会を通じ、国際機関等と連携して、世界経済や海外事業展開に有益な情報の共有に取り組んでいきます。


原文はこちら
http://www.jbic.go.jp/ja/information/topics/topics-2015/0204-46154

19:06 | 金融:銀行
 

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