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2015/12/04

【野村ホールディングス】2015~2016年度の企業業績見通し

| by:ウェブ管理者
【2015年度予想の概要】
本レポートは、野村證券アナリストによる企業業績予想を集計し、その集計結果を分析したものである。2015年度はRussell/Nomura Large Cap(除く金融)で前年度比1.5%増収、同13.5%経常増益予想となった。前回の予想(15年9月公表、集計は15年8月26日)と比べると、増収率が1.0%ポイント、経常増益率が1.6%ポイントの下方修正となった。2015年度の為替レート前提は、円ドルが1ドル120.9円(前回前提121.1円)、円ユーロが1ユーロ134.6円(同134.1円)、WTI前提は1バレル51.1ドル(前回前提55.7ドル)としている。

2015年度第2四半期の企業業績はRussell/Nomura Large Cap(除く金融)で前年同期比2.2%増収、同1.1%経常増益となった。2015年度第1四半期の同4.3%増収、同29.5%経常増益と比較すると、増収率は半分程度に縮小する一方、増益率は前年同期比ほぼ横ばいの水準にまで鈍化した。既往の円安ドル高の恩恵は受けているものの、原油市況の下落の影響が大きく出た格好となる。夏場からの新興国景気の減速懸念や新興国通貨安の影響もあり、関連業種の業績モメンタムは軒並み悪化した。ただ、上期実績は前回の前年同期比8.5%経常増益予想から同13.5%経常増益に上ぶれて着地しており、事前予想を下回る業況の悪化は回避されている。

下期予想は前回の同23.1%経常増益予想から同13.1%経常増益予想に下方修正された。下期は前年同期比で見た円安ドル高、原油安が相当程度剥落することを前提としている。その環境下で増収率は上期の同3.3%増収から同0.3%減収に転じることを見込んでいるため、高めの増益は基調として期待しづらい。その一方で、14年度下期に計上した資源関連の損失の剥落、一部企業の一時的な費用増が剥落することから、一定の増益率は確保されよう。今回の見直しの結果、下期予想は説明可能な水準に近づいたと評価することができるだろう。


【2016年度予想の概要】
アナリストの予想によれば、2016年度はRussell/Nomura Large Cap(除く金融)で前年度比2.2%増収、同8.0%経常増益予想である。前回予想と比べると、増収率が0.7%ポイント、経常増益率は0.8%ポイントの下方修正となった。予想経常利益実額は前回予想と比べて8,201億円、2.1%の下方修正となる。2016年度の為替レート前提は、円ドルが1ドル120.0円(前回前提121.0円)、円ユーロが1ユーロ134.0円(同134.0円)とした。WTI前提は1バレル50.0ドル(前回前提55.0ドル)とした。

2014年度に8.5%となったRussell/Nomura Large CapのROEは、2015年度には8.9%(前回:9.0%)、2016年度には9.1%(前回:9.2%)を見込む格好となる。また、Russell/Nomura Large Cap(除く金融)のROEは、2014年度が8.7%、2015年度が9.4%(前回:9.5%)、2016年度が9.6%(前回:9.7%)である。2015年度、2016年度ともに0.1%ポイントずつの下方修正であり、一見、もう一段ROE改善が遠のいたようにも見える内容である。ただ、売上高経常利益率が下方修正される一方で、財務レバレッジ(総資産/自己資本)は上方修正されている。持続性は定かではないが、少なくとも今回の見直しにおいては、「マージンの悪化をレバレッジ引き上げで食いとどめ、ROE悪化を回避する」という企業行動が垣間見えたと言えるかもしれない。


原文はこちら
http://www.nomuraholdings.com/jp/news/nr/nsc/20151204/20151204.pdf

18:14 | 金融:証券
 

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