2014年1月20日(月)、一般社団法人『新経済連盟』は、東京・六本木にあるグランドハイアット東京「グランドボールルーム」において、『新経済連盟』の代表理事および各理事・監査役、一般会員/賛助会員、および招待客など総勢700名超が一堂に会し、新年会を開催した。
会場には、来賓として、安倍晋三総理大臣、甘利明経済再生担当大臣のほか、下村博文文部科学大臣、林芳正農林水産大臣、山本一太IT担当大臣、古屋圭司国家公安委員会委員長・国土強靭化担当大臣が駆けつけ、各大臣それぞれ、新経済連盟の活動およびITやベンチャーをはじめる新産業の創出に向けた政府としての取組みとその推進を加速するための支援に向けた熱いメッセージを表明。楽天の三木谷 浩史 代表理事からの挨拶のほか、鏡割り、GMOインターネットの熊谷 正寿 理事による乾杯・発声が行われた。
三木谷氏(新経済連盟 代表理事):イノベーション、グローバリゼーション、規制改革を掲げ、新産業・ベンチャーの活性を目指す新しい経済団体として、新経済サミット2013(グッドウェイ取材レポート)の開催やインターネット選挙解禁への取り組みのほか、30社にのぼる幹事会から幅広い意見を集約し、今後も規制改革・フレームワーク作りなどにより政策への提案・提言を行っていくと挨拶した。
安倍総理大臣:新政権の始まりにあたり、ノーアウト満塁で登板した際に信じる球を真ん中に投げることで成長戦略を続け、岩盤規制への挑戦をITの活用による医療介護分野におけるビジネスチャンスの創出と成長分野への転換を目指し、前回の東京オリンピック開催時に日本人全体が成長した時代を復活させていくべく、そのアイデアやがんばりによって日本が栄えていけるよう夢や希望を与えて欲しいと新経済連盟への大きな期待を示した。
甘利氏(経済再生担当大臣):改革に必要なエッジのある提案が求められる一方、エッジがありすぎるとその推進が難しいというバランスをはかりながら、産業競争力会議をはじめとする様々な活動を通じて新経済連盟のメンバーと培った”あうんの呼吸”をいかして、担当大臣として政府内の調和を進めていくとともに、進化に向けて応援していくとした。
下村氏(文部科学大臣):科学技術イノベーションの土俵作り、教育界のガバナンスや入試改革、オリンピック開催も見据えて実社会で役立つ英語教育におけるTOEICやTOEFLなど民間の活用、日本人のアイデンティティーと真のグローバル人材作りに向けて全力で取組む姿勢を示した。
林氏(農林水産大臣):2014年の甲馬(きのえうま)の甲の字や楕円の理論(複数の中心が緊張感を持ちながらキープしていくことが大事)に触れ、基礎を作り、根をはり、飛躍する取組みを、アベノミクスの三本の矢である政府による環境づくりと経済界の設備投資や雇用拡大の取組みが相互にサイクルしてまわしていく重要性を訴えた。
山本氏(IT担当大臣):シリコンバレーを訪れ世界中の経営者と面談し、その魅力に触れ、世界中のタレントを持った科学者や起業家が日本に集まってくるような人材のハブを目指していくとした。また、リスクをとり、努力し、成功した人を賞賛する社会にすべき、日本人1億人アントレプレナーシップ宣言を提言し、マインドセットを変える新経済連盟の取り組みを100%支援していくとした。
古屋氏(国家公安委員会委員長・国土強靭化担当大臣):三木谷氏との10年以上前の初めての出会いの中で交わされたテーマ(政治による通信料金の低下とベンチャーによる新産業発展)に触れ、新しい発想を持った団体の活動こそが、成長戦略につながっていくとした。また、世界中から呼び込む経済発展に必要な国家リスクマネジメントを強化し、あらゆるリスクからの立ち直る術を平時からしっかりと備え、レジリエンス・国土強靭化に取組んでいくとした。
スイスで開かれる世界経済フォーラムの年次総会であるダボス会議の直前という多忙な時期に、安倍総理大臣をはじめとする6人の大臣、そうそうたる顔ぶれが来賓として登壇し熱いメッセージでエールを受けた『新経済連盟』新年会。政府が、いかに経済成長への取組みと企業の新産業創出への挑戦を重視しているかという姿勢が強く感じられた。変化する情勢を捉え、困難を乗り越え、2014年が日本経済の発展と飛躍につながる年になることを期待し、金融・IT・教育の分野におけるメディアとしてその動向に注目し、少しでも貢献していきたい。
(取材、撮影、記事、編集・制作: 藤野 宙志)