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2015/05/26

【MEF】キャリア・イーサネットの新しい展開や、LSOにより実現される第三世代ネットワーク・サービスへの移行戦略を紹介~通信事業者やネットワーク機器メーカーなどで構成される業界団体MEFの東京セミナーでKVHがホストスポンサーとして挨拶&講演

| by:ウェブ管理者

 
 2015年5月19日(火)、通信事業者やネットワーク機器メーカーなどで構成される業界団体「MEF(メトロ・イーサネット・フォーラム、以下MEF)」は、六本木ヒルズ(アカデミーヒルズ)において、「MEF東京セミナー:キャリア・イーサーネット2.0 & & LSO」を開催。アジアの情報デリバリー・プラットフォームを提供し、昨年11月に「MEF」が主催する「MEF Ethernet Excellence Awards 2014(音声が流れます。) 」で、「Best Service of the Year – APAC」を受賞したKVHがホストスポンサーとして複数のセッションで挨拶や講演を行った。

 MEFは、キャリアイーサネット(企業のビジネスネットワークやコンテンツ配信、動画、無線、バックホール、金融サービスなどさまざまな用途で利用されている信頼性の高いネットワーク)の技術およびサービスの普及促進を目的に2001年に発足した国際業界団体で、現在、220社以上の通信・ネットワーク事業者や各種試験機関が加盟しているという。


 セミナー会場は六本木ヒルズ49Fにある六本木アカデミー、オーディトリアム。上写真は開演を待つ会場の様子。



◎MEFの提唱するキャリア・イーサーネット規格(CE2.0)を積極的に採用、メトロネットワークにおけるアジアマーケットでの標準化を推進

 セミナーは定刻通りスタート。開演の挨拶に立った東瀬氏は、「過去、KVHはMEFを日本に積極的に招致してきたが、MEFの提唱するキャリア・イーサーネット規格(CE2.0)を積極的に採用して、メトロネットワーク(都市圏を結ぶネットワーク)におけるアジアマーケットでの標準化を推進していく。」と語り、さらに「具体的にはアジア市場への100G帯域の展開とグローバルでの事業基盤ネットワークにおいて帯域幅がフレキシブルなサービスを提供していく。」と続けた。また、「CE2.0をグローバルスタンダードと捉えており、2か月後にはMEF CE2.0認証組織となる。」と挨拶した。



◎最近はハイブリット市場(レガシークラウド)でのCE2.0の適用ニーズが高く、今後、データセンターToデータセンターを含めた、CE2.0への移行が進んでいくだろう。

 続いて登壇したMEFのLevin氏は、冒頭でKVH社に対して今回の開催について感謝の言葉を述べた後、「MEFは14年間活動している非営利団体であり、メトロネットワーク分野においてのキャリアイーサーネットサービス仕様を定義・推奨している。また、オペレーションの標準化により、「LSO(ライフ・サービス・オーケストレーション=ライフ・サービスの配備/設定/管理の自動化)の質的向上を目指している。」と挨拶。

 また、「現在、全世界の主な地域で220カ国、45のサービスプロバイダーがMEFの認定プロバイダーとなっているが、日本においては、大手メーカー系企業が認定プロバイダーとなっており、今回KVHも認定取得により新たな参加メンバーなることは非常に喜ばしく思う。」と語った。

 最後に、「MEFが提唱する規格である、「CE2.0」及び「LSO」により、グローバルなデータセンター間の接続性の向上や運用オペレーションの効率化が可能となり、増大化するメトロネットワークトラフィックへの柔軟性を担保することになる。」と述べ、また、「最近はハイブリット市場(レガシークラウド=蓄積されたIT資産を使い勝手を変えずにクラウド化)でのCE2.0の適用ニーズが高く、今後、データセンターToデータセンターを含めた、CE2.0への移行が進んでいくだろう。」と語って挨拶を締め括った。



 セッション3では、 もう一方のスポンサー CYANのAbel氏が、サービスプロバイダーの課題と今後の期待に関して講演。通信事業者向けサービスの運用支援システム(OSS:Operation Support System)と、課金・顧客サポートなどのビジネス支援システム(BSS:Business Support System )の老朽化が顕著となっている課題などについて語った。



 次のパネルディスカッションでは、日本におけるイーサーネットサービスのトレンドについて、パネリストから様々な意見が出された。まず、日本市場においても、データセンターToデータセンター及びデータセンターToレガシーのニーズは高まってきており、これはクラウドの普及によるものといった意見や、コンシューマ向けのサービスにおいてもキャリアイーサーベースのサービス移行が進んでおり、10G、100G帯域の採用事例や期待は高いといった意見が交わされた。

 また、今後の課題として、バックボーン接続コスト低減によるサービスコスト低減、およびLSOへの移行により、運用オペレーションコスト削減や接続性向上による更なるサービス品質向上が必要だという声も上がった。



 続いてKVH Gint氏の講演では、データセンター間トラフィックは年率20%程度順調に増加しているなかで、課題としてセキュリティ担保、パフォーマンス、マルチベンダーコントロールと業務の煩雑化があると説明。KVHのDCI接続ソリューションはこれらを解決するものとして自社のソリューションの強みを紹介した。

 また、次のパネルディスカッションでは、サービスプロバイダーの収益性をテーマに意見交換が行われた。

 メトロネットワークにおいて、グローバルなトラフィックが増加し、地域、国の垣根を越えたサービス提供が求められてきていると改めて感じた本セミナー。MEFが提唱する標準化の普及活動が更に活発となり、サービスコストの最適化や品質向上に寄与することを期待したい。

(取材、撮影、記事、編集・制作:柴田 潔 @株式会社グッドウェイ )


10:29 | 写真:金融・IT業界向け




 

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