コンテストでは「地方創生×FinTech/ICT」をテーマに、地域の特定課題・業種とフィンテックサービス・ICTを掛け合わせ、金融の枠組みに留まらない画期的なアイデアを広く募集。(開催説明会の様子はこちらへ)
全国各地から110先の応募(アイデアは119件)があり、書類審査通過者1次プレゼン審査を通過した6社に開発環境や銀行業務APIを提供。デモアプリ開発・アイデアブラッシュアップ期間を経て、デモアプリケーションを用いた最終プレゼンが行われた。
いよいよ、最終プレゼン大会がスタート。この日の司会は、横内 美紗氏(フリーアナウンサー)が務めた。
冒頭、開会挨拶には、木村 理氏(千葉銀行 取締役 副頭取)が登壇。参加者や関係者へのお礼の言葉と共に、「TSUBASA金融システム高度化アライアンス」の取り組みからT&Iイノベーションセンターの設立までの経緯に触れ、TSUBASAの言葉に込めた想いを披露した。その上で、地域金融機関を取り巻く外部環境の変化と厳しさや地域の課題を挙げた一方、フィンテックを活用する動きが活発化し、さまざまなサービスがインターネットで完結するようになったことを指摘。今後、調査研究・新たな金融サービスなど、オープンAPIを見据え、さまざまなアイデアの実現に向けてコラボレーションし、革新的な取り組みに挑戦する今回のプレゼンテーションを楽しみにしていると語り、厳しい予選審査を経て勝ち残った全員とこれからも力を合わせて新たな価値を創造していきたいとした。
続いて、主催者挨拶には、森本 昌雄氏(T&Iイノベーションセンター 代表取締役会長)が登壇。お礼の言葉と共に、ビジネスコンテストへの参加者の募集からこの日の最終プレゼン大会に至るまでの経緯について紹介。登壇者にはこれまでの準備の成果を発揮すると共に、参加者には書類上からだけでは訴えきれない部分をプレゼンから熱意を感じ取ってほしいと述べた。
今回は、6行の地方銀行(千葉銀行、第四銀行、中国銀行、伊予銀行、東邦銀行、北洋銀行)が共催、トーマツベンチャーサポートおよび日本アイ・ビー・エムが開催パートナーを務めたほか、多くの協賛・後援企業が関わったという。
来賓の紹介に続き、審査員の紹介。なお、審査員は以下の6名が務めた。
・蓑輪 圭樹氏 (日本アイ・ビー・エム 常務執行役員 グローバル・ビジネス・サービス事業本部
コグニティブプロセス変革担当) ・森本 昌雄氏 (T&Iイノベーションセンター 代表取締役会長)
また、ビジネスコンテストの事務局を務める大矢 健太郎氏(T&Iイノベーションセンター フィンテック事業部 調査役)より、協賛企業の紹介、登壇企業とのディスカッションの経緯、開催テーマの説明、登壇企業の紹介、プレゼンテーションのルール(プレゼン12分・質疑応答8分)と流れについて説明が行われた。
そして、プレゼンテーション開始へ。モデレーターは、柿澤 仁氏(トーマツベンチャーサポート アドバイザリーサービス事業部 公認会計士)が務めた。
(プレゼンテーション登壇企業:登壇順)
【ギフティ】地域通貨と電子スタンプ決済を組み合わせた「電子地域スタンプ」サービス
大曽根 淳氏(ギフティ Solution Div. Manager)
【FP-MYS】将来の相続に備え、家族間で資産情報を共有できるクラウド型遺言サービス
【ゴハンスタンダード】地域産品の海外販路拡大のためのBtoBマッチングプラットフォーム
齋藤 英一氏(ゴハンスタンダード 代表取締役CEO)
【タグキャスト】レジに接続されている自動釣銭機を活用して現金引出しができる「現金引出しアプリCash at」
【調和技研】人の流れを変えるための興味解析型アプリを活用した地域経済活性化策
【ナイトレイ】訪日外国人・国内旅行者の観光行動データと地方銀行が保有するデータを活用した地域経済活性化策
続いて、講演「未来の事業をいかに創るか?-100人の「革新者」たちの新事業創造のキラースキル」では、齊藤 義明氏(野村総合研究所 未来創発センター 2030年研究室長)が登壇。革新者100人との対話、革新者たちの未来事業創造パターン、日本のイノベーションのために、について解説した。
審査結果は、以下の通り。
最後に、閉会の挨拶には、藤木 和彦氏(T&Iイノベーションセンター 取締役社長)が登壇。参加者へのお礼の言葉と最優秀賞へのお祝いの言葉と共に、最優秀賞にはならなかった企業も、内容については高い評価をしていると述べた。その上で、真の目的は、これからオープンイノベーションで協業して地方創生に資する新しいビジネスを各行と連携して進めていくことにあるとし、今後は実装化・ビジネス化に向けたチャレンジを一緒に進めさせて頂きたいと語り、締め括った。
全てのプログラムを終え、記念撮影へ。訪れたメディア関係者からの質疑応答も行われ、応募から事前準備など、これまでの取り組みを振り返りつつ、今後の挑戦に向けた抱負を語った。
その後、懇親会では、審査員それぞれより挨拶。蓑輪 圭樹氏(日本アイ・ビー・エム 常務執行役員)による乾杯でスタートした。用意された食事や飲み物と共に、多くの関係者がこれまでの取り組みを労い、有意義な時間を分かち合った。
T&Iイノベーションセンターは、フィンテックに関する調査・研究業務、フィンテックを活用した金融サービスの企画・開発・販売業務を通じて、コンテンツパートナーやシステム開発パートナーと連携し、新商品・サービス開発(トップライン増強)と業務効率化(コスト削減)など銀行ニーズの実現を目指していくという。今回の「TSUBASAアライアンス Finovation Challenge 最終プレゼン大会」から生まれたアイデアの実現と、T&Iイノベーションセンターおよび「TSUBASAプロジェクト」の今後の取組みと展開に注目したい。
(取材、撮影、記事、編集・制作 : GoodWayメディアプロモーション事業部 @株式会社グッドウェイ )