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2015/09/25

【日本取引所グループ】カブドットコム証券株式会社に対する処分(システム管理が十分でない状況により戒告)について

| by:ウェブ管理者
東京証券取引所は、カブドットコム証券株式会社に対して、取引参加者規程第34条第1項の規定に基づき処分(戒告)を行うとともに、取引参加者規程第19条第1項の規定に基づき業務改善報告書の提出を請求しましたので、お知らせいたします。

また、大阪取引所も、同社に対して、取引参加者規程第42条第1項の規定に基づき処分(戒告)を行うとともに、取引参加者規程第17条第1項の規定に基づき業務改善報告書の提出を請求しましたので、お知らせいたします。

違反行為の概要

システム管理が十分でない状況

同社においては、経営陣のシステムリスク管理の重要性に対する意識が不足しており、自主規制機関により行われた合同検査においてシステム障害の分析や品質管理プロセスの不備について改善を求められていたにもかかわらず、以下のとおり、システム管理が十分でない状況が認められた。

(1) システム障害の管理が極めて不適切な状況
発生日時や事象の異なる複数のシステム障害が1件にまとめられ、実際に発生したシステム障害件数よりも大幅に少ない件数が執行役等に報告されており、執行役等もこれを容認している。
顧客影響数について必要な確認が行われていない。
システム障害の状況等の確認、原因究明、再発防止策等の検討及び執行役等への報告が、社内規程で定められた期限よりも大幅に遅れて行われている。
金融庁長官に報告されるべき多くのシステム障害が報告されていない。
システム障害が発生し顧客に影響を及ぼしているにもかかわらず、適時に顧客に告知していない事例が認められる。

(2) システム開発の管理の不備
システム開発における品質管理を定めたガイドラインにおいて、基本的なテスト項目に漏れがあることから、開発工程におけるプログラム不具合等をテストで検出できておらず、品質管理が不十分なものとなっており、開発後に顧客に影響を及ぼす多数のシステム障害が発生している。
システム開発の進捗管理が社内規程で定められたとおりに実施されておらず、また、執行役等には、システム開発の作業内容の報告しか行われず、進捗や遅延の状況を正しく管理、把握できるものとなっていない。

(3) 内部監査が機能していない状況
システムの実務運営上の問題を検出するだけの知識を有する監査要員が不足しており、また、実際にはシステム開発における品質管理や進捗管理に係る検証を実施していないにもかかわらず、これらについて概ね問題ないことを確認した旨を取締役会等に報告していた。
同社における上記の業務運営の状況は、金融商品取引法第40条第2号に基づく金融商品取引業等に関する内閣府令第123条第1項第14号に掲げる「金融商品取引業等に係る電子情報処理組織の管理が十分でないと認められる状況」に該当するものと認められる。


原文はこちら
http://www.jpx.co.jp/news/1060/20150925-01.html

17:20 | 金融:行政・取引所・団体
 

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