2020年2月27日(木)、JTBコミュニケーションデザインは、G-MAC Conferenceシリーズの一環として、第21回を迎えた「日本国際金融システムフォーラム2020」を、東京・箱崎にあるロイヤルパークホテルで開催した。
今回のテーマは「金融・資産運用業界に求められるデジタライゼーションとDX」で、日本銀行の「ITを活用した金融の高度化の現状と課題 − DX推進に向けて」や、金融庁の「FinTech実証実験ハブ採択案件のAI 業務実装に向けた取組」などの講演が行われた。また、当日はウイルス感染対策のため、入場の際に問診表記入や咳エチケット対応、サーモグラフィ導入による体温チェック、アルコール消毒液設置など、実施可能な全ての予防対策を行って来場者を迎え入れた。
基調講演「ITを活用した金融の高度化の現状と課題 − DX推進に向けて」では、中山 靖司氏(日本銀行 金融高度化センター 企画役)が登壇。金融におけるIT活用のこれまでについて振り返った後、ITを活用したビジネスの変革としてのデジタルトランスフォーメーションを推進するためのポイントやクラウド、API、RPA等の活用ポイントについて解説した。
パネルディスカッション「金融業界におけるブロックチェーンと暗号資産の今後」では、大西 知生氏(FXcoin 代表取締役社長)、加納 裕三氏(bitFlyer 共同創業者、bitFlyer Blockchain 代表取締役)、日向 理彦氏(フレセッツ 代表取締役CEO)がパネリストとして登壇。モデレーターは幸 政司氏(日本仮想通貨ビジネス協会 専務理事)が務めた。各氏が順に自社プロフィールの紹介を行った後、幸氏のブロックチェーンと暗号資産に関する質問に各氏が回答する形でセッションが進行した。
休憩スペースも兼ねる展示会場には、協賛企業(アルテアエンジニアリング、FRONTEO、SIX、フレセッツ、丸文)のブースが並んだ。
特別講演「JPXグループのRPA導入の道のりと更なる活用に向けた取組」では、嵯峨 錠二氏(東京証券取引所 IT開発部情報システム 課長)が登壇。JPXグループRPA導入の実証実験~本格導入までの経緯や今後の課題、取り組みについて具体的な事例を交えて紹介した。
講演「金融機関のデジタル変革に求められるオペレーショナルリスク対策、ビッグデータ分析・活用方法とは」では、及川 恵一朗氏(アルテアエンジニアリング 営業本部 Data Intelligence ビジネス開発ディレクター)、小口 暁壮氏(同社 テクニカルマネージャ)、Bruce Zulu氏(同社 テクニカルサポートマネージャ)が登壇。人的作業により発生するオペレーショナルリスクや反復作業の削減などの業務効率化、活用方法が難しい膨大なビッグデータから価値ある分析結果を導く同社のサービスについて紹介が行われた。
講演「金融庁FinTech実証実験ハブ採択案件のAI業務実装に向けた取組」には、伊賀崎 賢哉二世氏(FRONTEO AI BizDevOps Lab. 所長)、下田 顕寛氏(金融庁 総合政策局 総合政策課 課長補佐)が登壇。FRONTEOと金融機関4社は、2018年に金融庁が設置・運営を行うFinTech実証実験ハブの3号案件として支援決定を受け、実証実験を実施。その経験から、AIを用いて業務の高度化・効率化を実現する際の課題と対策についての説明が行われた。
当日はこれ以外にも講演が実施されているので、詳しくはプログラムをご参照いただきたい、
【G-MAC Conference】
JTBコミュニケーションデザインの主催する国際会議(G-MAC Conference)は金融機関、上場企業の役員・上級管理職・役職者を参加対象として開催。企業経営にとって重要なテーマや時勢に合った関心の高いテーマについてその専門家であるスペシャリスト、企業経営者、部門最高責任者等による講演やソリューションのブース出展により、参加者へ情報収集、学習の場を提供している。一方、協賛企業に対しては、企業の製品・サービスに関心を持つ購買決定者というセグメントされた層に対しての製品・サービス発表の場を提供、良質のセールスリード獲得を目的としたターゲットマーケティングをサポートしている。
(取材、撮影、記事、 編集・制作: GoodWayメディアプロモーション事業部 @株式会社グッドウェイ )