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2025/01/11

【FinGATE(平和不動産)】FinGATE Campus 第16回「未来の自分のために今できること:Z世代の金融リテラシー講座」を開催!

| by:サイト管理者

 2024年12月16日(月)、平和不動産は、東京の金融街である「日本橋兜町・茅場町」に位置する金融インキュベーション施設「FinGATE KAYABA」にて、FinGATE Campus 第16回セミナー「未来の自分のために今できること:Z世代の金融リテラシー講座」を開催した。

 「FinGATE Campus」は、2022年10月からスタートしたコミュニティで、金融やフィンテック、資産運用などに関心のある方々を対象に、セミナーや交流会を定期的に開催している。16回目となる今回は、日本銀行のマイナス金利政策が解除され、17年ぶりに“金利のある世界”が到来したことを背景に、改めて金融リテラシーの重要性が増している現状を踏まえ、“Z世代が将来にわたって役立つ金融リテラシーを身につける”ことをテーマとして設定。前半は講演による金融の基礎知識の提供、後半はメンターを交えたワークショップ形式で実践的に学ぶ構成となった。学生から若手社会人まで、多様な世代が集まり、会場は終始活気にあふれていた。



 今回の司会進行は、松永 亜弓氏(松井証券 コンプライアンス部長)が担当。冒頭では、阿部 一也氏(フィンテック養成コミュニティ)が平和不動産の代理として登壇し、「日本橋兜町・茅場町エリアで展開するFinGATEの取り組み」や「コミュニティとしてのFinGATE Campus」の目的を紹介。Z世代に向けて“お金”との上手な付き合い方を楽しく学んでもらい、将来のキャリアや生活設計に活かしてほしいと語った。



【講演】「基礎からできるお金の勉強〜人生100年時代を生き抜くための金融リテラシー〜」

 講師として登壇したのは、髙橋 毅氏(Smart Step 代表取締役)。冒頭のスライドでは「お金に対するイメージは?」という問いが投げかけられ、参加者は1~2分間、自分なりの考えを整理する時間を与えられた。髙橋氏は「人によって“お金”への印象は大きく異なるが、生活や将来を支える大切なツールであることに変わりはない」と強調する。

 続いて、「就職、結婚・出産、住宅購入、子供の教育、リタイア後の生活」など、さまざまなライフイベントに応じてお金の流れがどのように変化するかを図解しながら解説。スライドでは「ゆとりある老後には38万円/月、最低限の生活には23万円/月かかる」という数字例が示され、「自分なら将来いくらくらい必要になるか?」を改めて考える機会を提供した。髙橋氏は「年金で不足する分をどう補うかが資産形成の出発点になる」と述べる。

 さらに「銀行に預けているだけではお金が増えにくい」「物価上昇(インフレ)で実質的な価値が目減りするリスクがある」など、現代社会におけるお金の問題を事例とともに紹介。マクドナルドのハンバーガーや東京ディズニーランドのチケットが、20~30年で大幅に値上がりしている具体例には参加者の関心が集まった。

 また、新しいNISA制度や複利効果の重要性にも触れ、「投資は難しそう」と敬遠しがちだが、「小さな金額からでも正しい知識のもと運用を始めることで、将来の大きな差につながる」と丁寧に解説。講義の節目ごとに1~2分間のシンキングタイムを設け、自分の人生プランや貯蓄状況と照らし合わせる工夫が随所にみられた。

 最後に髙橋氏は「将来の不安をなくすためには、まず現状の把握・ゴールの設定・対策の検討・手段の選択という4ステップが大切」とまとめた。参加者からは「具体的な数字に触れながら考えられたので、漠然とした不安が整理できた」「インフレや老後の生活費も視野に入れないといけないと実感した」などの声が挙がり、大きな反響を得た。



【ワークショップ】「資産形成ハンドブックで始める、お金との関係を深める対話ワーク」

 後半は、横田 健一氏(ウェルスペント 代表取締役)が講師 兼 ファシリテーターとなり、少人数グループによるワークショップが行われた。冒頭で横田氏は、「1.ライフイベント」「2.所得税・住民税」「3.公的年金」「4.公的医療保険」「5.オルカン(全世界株式インデックス)」という5つの候補から、参加者に挙手でテーマを選んでもらったところ、「ライフイベント」と「所得税・住民税(いわゆる103万円の壁)」が最多票に。

 まず「ライフイベント」では、結婚や出産、住宅購入など大きなライフステージにおいて「どのくらい費用がかかるのか」をハンドブックで確認しながら意見交換。続く「所得税・住民税」では、税金の仕組みや配偶者控除、扶養範囲内で働く場合のメリット・デメリットなど、身近な疑問を自由に話し合った。

 参加者は、「資産形成ハンドブック」の該当ページを参照しつつ、付箋やホワイトボードを使ってアイデアや疑問点を整理。メンター陣が参加者の発言をうまく拾いながら深掘りすることで、「ハンドブックの内容を超えて、さらに踏み込んだ議論ができた」「税金や保険について、普段は聞きづらいことを質問できたので助かった」といった声が多数上がった。

■メンター陣(五十音順)
・飯田 明氏(WealthParkWealthPark研究所
・鵜月 健太郎氏(400F
・大塚 悠氏(あかつき証券
・片山 知恵氏(某金融機関)
・髙橋 毅氏(Smart Step
・田中 壮氏(TFPグループ
・中井 沙織氏(SMBC三井住友フィナンシャルグループ
・西村 彬宏氏(FOLIO
・古川 剛也氏(某証券会社)
・牧野 達郎氏(日本証券金融

 「家族が増えたら保険をどう見直す?」「扶養を外して働くかどうか迷っている」など具体的な質問が相次ぎ、メンター陣は「自分ごと化」を促しながら丁寧にアドバイス。アンケートには「自分が無知だと感じて緊張していたが、丁寧に答えてもらえて有意義だった」「付箋を活用していろいろな意見が見える化できたのが良かった」などポジティブな感想が多く寄せられた。



 約60分のワークショップを終え、司会の松永 亜弓氏は「今日の学びをぜひ日常生活にも活かし、将来の設計に役立ててほしい。金融や税制、保険、投資など、いろいろな領域に関心を持ってもらえれば嬉しいです」とまとめ、本編を終了。続いて登壇者やメンター、スタッフ、参加者全員が記念撮影を行い、会場は温かい一体感に包まれた。



 セミナー終了後は、会場内で無料のネットワーキングを実施。温水 淳一氏(GuardTech検討コミュニティ 代表)による乾杯の音頭でスタートし、参加者は講師やメンター陣とお酒やドリンク、軽食を楽しみながら直接情報交換を行った。セッション中に話しきれなかった投資商品の具体例や、個々のライフプランの相談が活発に交わされ、和やかな雰囲気の中で有意義な交流が繰り広げられた。

 「専門知識を身近な視点で丁寧に説明してもらい、ハードルが下がった」「Z世代同士で情報を共有する良い機会になった」といった声も聞かれ、ネットワーキングまで含めて学びと交流を十分に満喫できる場となった。



 FinGATE Campusでは、今後も金融やフィンテックに関する勉強会や懇親会を定期的に開催していく予定だ。最新情報やイベントスケジュールは、PeatixやSNSなどで随時発信している。
 今回のように、金融関係者向けのテクノロジーやトレンドにとどまらず、幅広い世代や職業層が参加しやすいテーマを扱い、多様な学びの場を提供している。Z世代の新しい一歩を応援するFinGATE Campusの取り組みに注目したい。



06:07 | 写真:金融・IT業界向け




 

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