この日は山形の恵まれた食材をテーマに、豊かな自然とおいしい農産物・水産物に恵まれ、地域独自の食文化が発展してきた山形で、いかにして環境、文化、健康、経済のバランスの取れた持続可能な食の循環を実現し、食材を活用した取組で地域を盛り上げていくのかを議論した。
イノベーションの拠点となる「山形イノベーション中央駅」のシンボルであり、周囲に桜が咲き誇る霞城セントラルの24階展望ロビーに開設されたスタジオから配信されているこの日のセミナーも、前回に続き、吉田 克己さん(山形県 みらい企画創造部 ふるさと山形移住推進課)の進行でスタートした。
イベントのプレゼンテーターであるジョージ・ヤマガタ氏は開演挨拶で、各地で食材の魅力を発見し引き出し、それを人々と分かち合う熱い想いを持った方々による今日のパネルディスカッションが楽しみであると冒頭に述べた。また、地域で連綿と育まれてきた食材を取り巻く文化が徐々に失われ、農林水産物の大量生産、大量消費が続く今、代々受け継がれてきた食材・食文化と自然環境を次世代に残さずに日本が魅力的な国として続いていくことが困難になるだろうとして、今日の議論を通じて持続可能な地域のあり方、すなわちSDGsにも想いを馳せながら山形の食の魅力を感じて貰えればと挨拶で語った。
(写真は、パネル内で共有された飛島の様子:松本 友哉さん)
パネルではフードジャーナリストとして、水産資源の減少への危機感からボトムアップの意見形成の活動としてセミナー等の様々な取り組みを行っている進行役の佐々木さんが、日本の豊かで多様な食文化を未来に繋いでいくためには、地域の食材・生産物が無くてはならないものであり、今日はそれを支えている皆さんの話を聞かせていただければと冒頭に挨拶。各自の活動紹介の後、焼畑の温海かぶ、クラウドファンディング、白鮭と村の歴史・文化、サザエを中心とした持続的な島の漁業などの個別の取組事例について、質問も交えて議論を掘り下げていきながら、食材を活用した持続可能な取り組みと地域活性化について活発な意見交換を続けた。
最後に、「食」は楽しく情報発信ができる分野なので、日本中の食に興味のある人たちが繋がって大きな動きに結び付けばと締め括ってディスカッションを終了した。
閉会挨拶でジョージ・ヤマガタ氏は、第3回は山形大学のベンチャープログラム「EDGE-NEXT」による学生目線のイベントとして開催することを報告。ライトアップされた霞城セントラル周辺の夜桜も映し出されてセミナーは終了した。
(取材、記事、編集・制作 : メディアプロモーション事業部@グッドウェイ )