「Money20/20 Asia」は世界中から多数の参加者が訪れる金融業界で最大級のFintechカンファレンスイベント。会場には著名な経営トップなど豪華なスピーカーが一堂に会し、3日間にわたり複数の会場で数多くの講演・パネル・ピッチが行われた。
今回のプログラムのテーマは、ペイメント、コマース、法規制、イニシアティブ、イノベーション、クロスボーダー、レンディング、レボリューション、金融包摂、ビットコイン・ブロックチェーン、AI、セキュリティ、ディスラプティブなど13テーマに分類され、講演・パネル・ピッチ(アジェンダ)などが行われた。
「Chair Opening」では、Naga Munchetty氏(Journalist and Broadcaster)が登壇。今回の開催期間の3日間にわたりメインステージ(The Universe)の司会・進行を務めた。 「How technology can unlock opportunities in developing economies」では、Aldi Haryopratomo氏(CEO, GO-PAY)が登壇。インドネシアでバイクによる交通インフラとして急成長する中、フードほか各デリバリーサービスの範囲を広げ、モバイルウォレットサービスを展開。新興国経済を活性化するためのオープンエコシステムの取組みについて語った。 「The next stage of FinTech in China: 2020 and beyond」では、Ning Tang氏(Chairman, CEO & Founder, CreditEase)を迎え、David Kuo Chuen Lee氏(Professor, SUSS)がモデレーターを務めた。世界最大かつ進歩的な中国のFinTech市場におけるイノベーションと規制、データプライバシーと金融リテラシーなど、今後のFinTechエコシステムの進化と機会について語った。
「Driving innovation through a CVC arm: Successes and lessons to learn」では、Jonathan Larsen氏(CIO, Ping An Group & Chairman, CEO, Ping An Global Voyager Fund)を迎え、Dave Birch氏(Director of Innovation, Consult Hyperion)がモデレーターを務めた。CVCによって金融サービスをいかに革新的に推進し、価値創造につながるビジネスモデルを補完し効果を測定すべきか、その投資理論や成功事例など教訓について語った。
「Money20/20 Asia Startup Pitch Final」では、100社以上のスタートアップから選ばれた3社(MOIN、Brankas、Chekk)によるピッチが行われ、「Money20/20 Asia Startup Pitch Winner」は、Chekkが受賞した。審査員は、Melissa Guzy氏(Co-Founder & Managing Partner, Arbor Ventures)、Jonathan Larsen氏(CIO, Ping An Group & Chairman, CEO, Ping An Global Voyager Fund)、Anju Patwardhan氏(Managing Director, CreditEase Fintech Fund, CreditEase)、Paul Veradittakit氏(Partner, Pantera Capital)が務めた。 「Evolving the FinTech ecosystem」では、Louise Pentland氏(EVP Chief Business Affairs and Legal Officer, PayPal)が登壇。FinTechが持つ潜在力を引き出し、伝統的な金融システムとのギャップを解決し、一人でも多くの人々をデジタル経済に導くために、いかにしてFinTechエコシステムを包括的に動かせばよいかについて解説した。
「No questions left unanswered」では、David Birch氏(Director of Innovation, Consult Hyperion)、Lizzie Chapman氏(Co-Founder & CEO, ZestMoney)、Megan Caywood氏(Chief Platform Officer, Starling Bank)、Teruhide Sato氏(Founder & Managing Partner, BEENEXT)を迎え、Ghela Boskovich氏(Founder, FemTechGlobal Dr. Leda Glyptis, CIO, Qatar National Bank)がモデレーターを務め、Money20/20 Asiaの開催を通じて、それぞれの専門家による私見が披露された。 「Shooting for the stars - a seat on the spaceship awaits」では、Eunice Olsen氏(Strategic Advisor, Space For Humanity)が登壇。誰もが宇宙に行ける時代に向けた取組み事例の数々を紹介。宇宙に送るプログラムへの応募者から最終段階に残った3名が登壇、最終選出者が発表された。 「Fly me to the moon: From AirAsia to FinTech & beyond」では、Tony Fernandes氏(Group CEO, AirAsia)が登壇。AirAsiaが今の成功に至るまでの取組みの軌跡を披露し、航空会社が持つビッグデータの活用から生まれる新しい金融サービス BigPay について紹介した。 「Crypto Tokens: The Good, The Bad, The Ugly」では、Ravi Menon氏(Managing Director, Monetary Authority Of Singapore)を迎え、Oriel Morrison氏(Anchor, CNBC)が登壇。シンガポールの金融規制当局が取組んできたFinTechへの規制政策のほか、データプライバシー、ICO、デジタル通貨、ブロックチェーンなどへの見解、今後の課題について私見を披露した。
「How can regulators and governments become the catalyst for change?」では、Yuko Kawai氏(Head of FinTech Center, Bank of Japan)が登壇。
「Troubleshooting with VCs」では、Nao Kitazawa氏(COO, Money Design)が登壇。
「What will the competitive advantage be for banks in the next 1-3 years?」では、Makoto Shibata氏(Head of Global Innovation Team, Digital Transformation Division, The Bank of Tokyo-Mitsubishi UFJ, Ltd.)が登壇。