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2014/07/29

【野村総研】「NISAの利用実態調査(第5回)」を実施~金融機関にNISA口座の申込みを済ませた人(約710万人)の2014年の平均投資額は、調査結果から65万円と推計

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株式会社野村総合研究所(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:嶋本正、以下「NRI」)は、2014年6月下旬に、「NISA(少額投資非課税制度)※1についての利用実態調査」(以下、「本調査」)を実施しました。金融庁が発表した2014年3月末時点のNISA口座の開設数は650万件ですが、本調査に基づく推計を加えると、2014年末までに累計815万件の口座開設の申込みが予測されます。これに、口座あたりの推計投資金額を掛け合わせると、NISA口座を通した投資金額は年内に5.3兆円に達する見込みです。

本調査から得られた主な結果は、以下の通りです。


NISAの申込者数は、今年中に815万件を見込む

金融庁が2014年3月31日付の値として発表したNISA口座開設数(650万件)、NRIが金融機関からヒアリングした情報、および本調査の結果を基にすると、NISA口座の開設を金融機関に申し込んだ人※2は、6月末時点で全国に約710万人いると推計されます。

また、本調査をもとに今後のNISA口座の申込者数を予測すると、7月から12月までにさらに105万人が申込み、2014年末には累計で815万件※3に達すると推計されます(図1)。NISA口座の開設は、当初は株式や投資信託を保有していた人が先行していましたが、今後は、投資未経験者による口座開設の割合の増加が見込まれ、105万人のうち60万人は投資未経験者によるものと推計されます。


NISA口座における投資金額は、年内に5.3兆円に達する見込み

金融機関にNISA口座の申込みを済ませた人(約710万人)の2014年の平均投資額は、調査結果から65万円と推計されます。ここから、申込済の人の投資総額は約4.6兆円となります。また、2014年内に利用を開始する意向のある人(105万人)の2014年の平均投資額は66万円と推計されますので、総投資額は0.7兆円となります。両者を足しあわせると、NISA口座における投資金額は、2014年1年間で5.3兆円に達すると見込まれます。


NISAをきっかけに投資に参加する若年層

既に口座を申し込んだ人の5割以上は、60代以上によって占められており、30代以下は17.3%にとどまっています(図2)。しかし、投資経験による区分※4別に見ると、「非投資家層」においては30代以下の比率が35.4%となっており、60代以上の39.1%に迫る比率となっています。NISAをきっかけに、投資を開始してみたいと考えている若年層が多いことが考えられます。


投資のイメージをポジティブに変えるNISA

「投資」に対するイメージと「NISA」に対するイメージを聞いたところ、大きなギャップがありました。「投資」のイメージとして最も高かったのは、「リスクが高い」(39.1%)でしたが、「NISA」について「リスクが高い」と回答した人は半分以下の15.9%でした(図3)。また、「投資」に対しては「損をする」(26.8%)、「ギャンブル/賭博」(23.7%)のイメージがあるのに対して、「NISA」ではそれぞれ13.4%、11.3%にとどまりました。

逆に、「投資」について「少額から始められる」イメージは7.3%と低いのに対して、「NISA」は25.3%となっており、敷居が低い制度という認識がもたれています。


NISA口座開設済みの人で、金融機関を変更する可能性は2割以上

NISA口座を開設した人のうち「違う金融機関に変更したい」人は2.9%、「違う金融機関に変更するかもしれない」人は19.8%で、合わせて22.7%となりました。当初口座を開設した金融機関の業態別に見ると、「一般の銀行」で開設した人で、「変更したい」「変更するかもしれない」と回答した比率がやや高く、27.4%(4.7%+22.7%)でした(図4)。

変更先の金融機関については、当初口座を「一般の銀行」に開設した人は「一般の銀行」を選択した人が多く(58.1%)、「一般の証券会社」に開設した人は他の業態を選択した人が多くなっています(「一般の銀行」に変更したい人が40.5%、「ネット証券」に変更したい人が22.2%など)(図5)。

変更理由は業態ごとに異なっており、「一般の銀行」の口座開設者は、「金融機関の担当者に不満がある」(26.1%)、「商品の品揃えがいまいちだから」(24.0%)が多いのに対し、「一般の証券会社」の口座開設者は、「手数料が高いから(他でもっと安いところがあるので)」(35.1%)、「単に他の金融機関のサービスも利用してみたいから」(23.2%)が上位の理由にきています(図6)。


ジュニアNISAの利用意向は、口座申込み済みの人で約5割

教育資金などの積み立てを目的に、子供名義で親が口座を開設するジュニアNISA※5の導入の検討が進められています。ジュニアNISAについては、NISA口座を申込み済みの人(かつ、子供や孫がいる人)、およびこれから開設しようとしている人(同)ほど、導入された場合の利用に前向きで、利用意向率はそれぞれ47.9%、48.7%となっています(図7)。


原文はこちら
http://www.nri.com/jp/news/2014/140729.aspx

14:11 | 金融:証券
 

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