(2011/06/22)
災害対応およびデータ保存向けクラウド・ソリューションを発表
http://www-06.ibm.com/jp/press/2011/06/2201.html
重要なデータやアプリケーションのバックアップ、アーカイブ、リカバリーを
強力に支援する新しいクラウド・サービス
[米国ニューヨーク州アーモンク 2011年6月20日(現地時間)発]
IBM (本社:米国ニューヨーク州アーモンク、会長サミュエル・J・パルミサーノ、NYSE : IBM)は本日、従来は数日必要だった災害発生時における重要なデータの保護、保管および復元を、数分で行なうことができる新しいクラウド・サービスを発表しました。
ハリケーンや地震またはシステム障害などの災害は、企業に重要なデータや収益の損失をもたらす危険性があります。IDCの調査によるとシステムがダウンすることによって、企業は1時間あたり何万ドルもの損失を被るということです。
事業活動を継続し、予期せぬ事態が発生した際に素早く、俊敏に対応するためには、リスクを査定し、迅速な復旧を可能にするための戦略を策定する必要があります。今回発表したIBM® SmartCloud Resilienceサービスは、データセンター環境のデータやアプリケーションの保護を従来よりも迅速、安価かつ柔軟に行うためのソリューションを提供します。
歴史的に、企業は複数拠点で稼働するサーバーやアプリケーションに関して数多くのバックアップを作成しており、それが企業のIT管理を複雑にし、コスト負担にもなっていました。IBM SmartCloudは、様々な規模の仮想サーバーや物理サーバーで稼動するアプリケーションおよび関連データを、継続的に安全なクラウド環境へ複製するサービスです。このサービスを利用することで、企業はITインフラのダウンから数分で回復し事業を継続することができるようになります。
IBMクラウドを導入することでより簡単に、そしてよりコスト効率よくお客様へのサービスを継続し、お客様のデータやアプリケーションを確実に保護できるようになります。IBMのクラウドは、ワークロードの管理や負荷の分散の徹底、アプリケーションやシステムのダウンタイムの短縮、データの喪失の最小化を実現します。これらのサービスは、より効率的に運用コストとサービス・レベルを把握し、IT部門の負担を減らすことで、資本コストを抑えることができるように支援します。
IBMのビジネス・コンティニュイティー&レジリエンシー・サービス担当ゼネラル・マネージャーであるリック・ルイズ(Rick Ruiz)は次のように述べています。「今日の企業は以前とは比べ物にならないほど大量のデータをビジネスに活用しており、それらを長期にわたって保管し、必要に応じて抽出しています。このため、事業の継続を図り、ビジネスの成長に不可欠な競争力を獲得するためにも、事業継続戦略の策定は不可欠です。本日発表したクラウド・サービスは柔軟性、拡張性、と迅速なプロビジョニングの実現を通じてお客様を支援します。」
本日発表したサービスには以下のようなサービスが含まれます。
IBM SmartCloud Virtualized Server Recovery - このサーバー・リカバリー・サービスはリカバリーの信頼性と効率性を高め、ビジネスのダウンタイムを事実上回避し、データ喪失を最小限に抑えることができます。使い勝手のよいポータルを介してIBMのリカバリー・インフラストラクチャーにリモート・アクセスし、システムがダウンした際に継続的に複製されるサーバー・ソフトウェアや付随するデータを取得して、継続して使用できるようにすることができます。また、物理的に同等のバックアップ環境を準備できないであるとか、被災地への出張をする必要があるといったリカバリーの際の課題を排除することが可能です。
IBM SmartCloud Archive - 厳格なプライバシーや法規制の遵守を実現し、高度な検索、インデックス化、抽出やeDiscovery法への対応機能を提供するサービスです。高性能のドキュメントおよびレコード管理システムを提供し、構造化されたコンテンツはもちろん、非構造化コンテンツにも対応しており、データ・ストレージ・コストを削減して、重要なビジネス・コンテンツをいつでも利用できるように支援します。
新しく発表したサービスは、過去2年間で何百社ものお客様企業に採用されたIBMの既存のSmartCloud Managed Backupソリューションを拡充するものです。クラウドベースのManaged Backupサービスは、ハードウェア、ソフトウェア、インストールやサポートなどに対し、柔軟で自動化されたバックアップやリカバリー・プロセスの管理および監視を実現し、パブリック、プライベート、ハイブリッドのいずれのクラウド環境にも対応しています。
またこのサービスは、ストレージのデータ保護および複製を支援するArchiveおよびVirtualizedサービスと併用することができますし、 Enterpriseとの組みあわせの利用も可能です。他にもクラウド・ベースのビジネス・コンティニュイティー・ツールには、クラウド・ストレージ・オプションとして導入可能な災害復旧を支援するソフトウェア、IBM Tivoli Storage Manager Suite for Unified Recovery(6.2)が含まれます。
IBMは2008年から全米ゴルフ協会(USGA)と協力して、包括的なインフラストラクチャーのリカバリー・ソリューションの開発をはじめ、数々の情報保護サービスの開発に取り組んできました。
USGAのインフォメーション・テクノロジー担当マネージング・ディレクターであるジェシカ・キャロル(Jessica Carroll)氏は次のように語っています。「コンプライアンスなどの新しい法規制や、ネットワークにおけるセキュリティーやデータに関する要件が厳しさを増す中、私たちはデータを保護し、適切な災害復旧計画を策定することに最優先で取り組んできました。数年にわたるIBMとの協力関係を通じて、私たちはIBMのビジネスのレジリエンシーやクラウドに関する知見を獲得し、中心的なビジネス機能のアベイラビリティーとレジリエンシーを確保するための柔軟なインフラストラクチャー復旧ソリューションを導入することができました。」
40年以上のビジネス・コンティニュイティーおよびレジリエンシーの実績をもつIBMは、ソフトウェア、ハードウェアおよびサービスに関する知見を活用し、世界中のお客様がクラウド環境内に格納したデータを保護できるように支援しています。IBMはIBMレジリエンシー・センターやクラウド環境の複数の層においてデータを暗号化するなど、さまざまなセキュリティー対策を講じてお客様のデータを保護しています。セキュリティーに配慮した設計のクラウド・ソリューションは、従来のコンピューティング・モデルよりもセキュリティーに優れており、俊敏にリソースにアクセスできるようになることで競争力の維持にも貢献できます。
2つの新サービスは、7月19日から提供を一部の国で提供を開始します。これらのサービスは、プライベート、パブリックおよびハイブリッド・クラウド環境に対応しており、IBMのハードウェア、ソフトウェア、サービスおよびベストプラクティスに基づいた、次世代エンタープライズ・クラウド・テクノロジーやサービスで構成されたIBM SmartCloudポートフォリオの一部です。
IBMクラウド・コンピューティングについて
IBMは何千社ものお客様企業によるクラウド・モデルの導入を支援し、毎日何百万ものクラウド・トランザクションを管理しています。IBMは銀行、通信、医療、政府などの幅広い業界の機関が独自のクラウド環境を構築、あるいはIBMのクラウドを活用したビジネス・サービスやインフラストラクチャー・サービスを導入できるように支援しています。IBMはさまざまなクラウド・テクノロジーや豊富な処理知識を結集し、幅広いクラウド・ソリューション・ポートフォリオや世界的なクラウド・センター・ネットワークを通じて、ユニークなクラウド・ソリューションを提供しています。IBMのクラウド・ソリューションに関する詳細についてはこちらをご覧ください。
http://www.ibm.com/smartcloud(US)
自社のビジネス・コンティニュイティーの現状を診断したいと考えているお客様は、IBM Business Continuity Indexをご覧ください。http://www.ibmbusinesscontinuityindex.com(外部サイトへのリンク)
災害対策にクラウド・コンピューティングを活用しているUSGAのビデオは、以下をご覧ください。
http://www.ibm.com/services/us/gbs/bus/html/videos.html