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2012/06/22

【証券取引等監視委員会】大万証券に対する検査結果に基づく勧告

| by:ウェブ管理者

(2012/06/22)
大万証券株式会社に対する検査結果に基づく勧告について
http://www.fsa.go.jp/sesc/news/c_2012/2012/20120622-1.htm


1.勧告の内容


東海財務局長が大万証券株式会社(愛知県名古屋市、代表取締役 駒田博明(こまだ ひろあき)、資本金3億円、常勤役職員52名、第一種金融商品取引業)を検査した結果、下記のとおり、当該金融商品取引業者及びその使用人に係る法令違反の事実が認められたので、本日、証券取引等監視委員会は、内閣総理大臣及び金融庁長官に対して、金融庁設置法第20条第1項の規定に基づき、行政処分及び適切な措置を講ずるよう勧告した。


2.事実関係


(1)報告徴取命令に対する事実と異なる報告


大万証券株式会社(以下「当社」という。)は、平成23年2月2日、東海財務局長(以下「当局」という。)から、当社営業員に法令等に反する行為が認められたとして金融商品取引法(以下「金商法」という。)第56条の2第1項の規定に基づく報告徴取命令を受け、当該法令等違反の再発防止のための改善・対応策等(以下「改善・対応策」という。)をとりまとめた報告書(以下「報告書」という。)を、平成23年3月2日、同年6月2日、同年9月2日に当局に提出している。


今回検査において、報告書の内容を検証したところ、以下のとおり事実と異なる報告を行っていたことが認められた。


イ報告書においては、平成22年5月開催の営業・コンプライアンス会議で指示した面談基準に該当する顧客に対し顧客面談を実施したとする改善・対応策について、実施内容を「対象者164名、面談済み164名」としているが、実際には、当該会議で指示した面談基準に該当する対象者は284名であり、顧客面談を実施済みの者は185名であった。


ロ報告書においては、証券担保ローン利用顧客に対して当社代表取締役社長が半年に1回面談を実施するとした改善・対応策について、「社長が別紙(5名)のとおり行いました。」としているが、実際には、当社代表取締役社長が面談した顧客は1名であった。


当社は、当局による報告徴取命令を受けた改善・対応策の実施及び報告書作成の業務を全て内部管理統括責任者に担当させていたが、他の社員による検証等や経営陣における改善・対応策の実施の確認、検討が行われておらず、会社として牽制が機能していない状況にあり、当社における金融商品事故等の防止態勢は極めて不十分である。


当社が行った上記イ及びロの行為は、金商法第56条の2第1項に基づく報告徴取命令に違反しており、かかる当社の行為は、同法第52条第1項第6号に該当するものと認められる。


(2)損失の補てん及び利益の追加のために財産上の利益を提供する行為等


イ当社本店営業部外務員(以下「外務員A」という。)の顧客が平成22年9月7日に当社で信用取引の口座を開設し、以後、外務員Aは、顧客から売買の別、銘柄、数及び価格のすべてを任され、同23年3月23日まで信用取引を中心に株式取引を行っている。


ロ上記状況において、外務員Aは、当該顧客の取引口座へ銀行振込を12回(合計約34万円)行っており、これは、信用取引建玉の評価損発生による信用取引保証金の預託不足及び信用取引決済損金が生じた際の損失補てん(約11万円)並びに品受代金への充当等のための財産上の利益の提供(約22万円)であると認められる。


外務員Aが行った上記イの行為は、金商法第64条の5第1項第2号に規定する「外務員の職務に関して著しく不適当な行為をしたと認められるとき」に該当するものと認められ、また、上記ロの行為は、同法第39条第1項第3号に規定する「有価証券売買取引等につき、当該有価証券等について生じた顧客の損失の全部若しくは一部を補てんし、又はこれらについて生じた顧客の利益に追加するため、当該顧客に対し、財産上の利益を提供する行為」に該当するものと認められる。


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