カンボジアは、経済成長を背景に電力の安定供給に対する需要が高まっており、電力セクターは経済政策において重要分野です。 そのような中、2013年8月、HNG Capital Sdn Bhd(※2)が出資するCTL社は、カンボジアの国営電力公社で売電先となるElectricite Du Cambodge(以下「EDC」)との間で25年間の送電契約を締結し、送電線事業を開始しました。本事業は、首都プノンペン北部の北プノンペンとカンポンチャムにある2つの変電所を結ぶ約100 km・230 kVの規模で、首都圏への安定的な電力供給を担っています。
本案件は、ING Bank N.V.(以下「ING銀行」)との協調融資であり、カンボジア政府による保証に加え、世界銀行グループの多数国間投資保証機関(MultilateralInvestment Guarantee Agency (以下「MIGA」))が、カンボジアの政治リスクを保証することで、期間10年にわたる長期の融資を可能としています。なお、MIGAにとってもカンボジア初の案件です。
みずほ銀行は、これまでに培った豊富な電力事業への知見とプロジェクトファイナンスの実績を活かし、高度なファイナンススキームを構築することにより、今後もカンボジアにおける発電・送電事業を支援するとともに、カンボジアのさらなる社会・経済の発展に貢献していきます。 (※1) また、本案件は邦銀としてカンボジアで初めて組成した融資案件。 (※2) HNG Capital Group 傘下の投資持株会社。HNG Capital Group は、2011 年に設立されたマレーシアのコングロマリットで、投資、発電、送電、金属、サービス業など多様な事業を展開。