2013年11月15日(金)、英国に本社をもち、東京に日本法人を設立以来、本年秋をもって8周年を迎えることマークイットグループ日本は、東京市場に関わる取引先を招いて「マークイットフォーラム2013」をカナダ大使館で開催した。同所での開催は先般の2013年4月に続くもので、カナダにも支社を持つ同社への大使館側の厚意により、会場が提供されたという。
最初の挨拶は、カナダ大使館のAlbert Lee 氏、Markit Group日本代表のMatthew Seryneki 氏が登壇、続いて最初の講演「Welcome and Introductory Remarks “The Business Process Outsourcing” Initiative」(Markit Group、 CEO、Lance Uggla 氏)では、金融情報産業におけるテーマを5つ挙げ、Markit Groupの紹介と当日のアジェンダの流れについて解説した。
続く講演「わが国経済の現状と課題」(日本銀行 理事 木下 信行 氏)では、持続的な経済成長に向けた経済政策と戦略の実行方針について解説、休憩をはさみ4つの講演「Best Practice in Prudent Valuations and Product Control」(Markit Group、 マネージングディレクター、Richard Earl 氏)、「Derivative Market Transformation - Things you need to know in the New Derivative Markets -」(モルガン・スタンレーMUFG証券 マネージングディレクター 富安 弘毅 氏)、「New Economies of OTC Derivative Pricing and Risk Management」(Markit Analytics、マネージングディレクター、Eric Takigawa 氏)、「Questions from the Field – From CVA to Resource Management」(野村證券 マネージングディレクター Hugo-Lancelot Marty 氏、モルガン・スタンレーMUFG証券 富安氏)が行われ、金融機関が直面している課題、打ち手、ベストプラクティスと未来像が示された。
全ての講演終了後、講演者と来場者を交えたネットワーキングードリンクスが催され、意見情報交換が繰り広げられた。
マークイットグループは、2001年に英国ロンドンで創業されたグルーバル金融サービス会社。世界20カ国以上に事務所を構え、3,000社以上の金融機関向けに金融情報サービスを提供している。設立以降、買収合併により業務を拡大、現在ではデリバティブ、債券、株式配当、ローンなど幅広い分野の商品をカバーし、時価評価にフォーカスを絞った極めてユニークなビジネスモデルで全世界でサービスを展開。数多くのマーケットメイカーやヘッジファンドに日々の時価評価を提供しており、金融機関が自己の資産査定を行うにあたって必要不可欠な尺度として正しいリスクマネージメントが行えているかどうかを検証したり、トレーダーやファンドマネージャー、商品開発部門のスタッフが市場戦略を立てる上で必要な分析ツールとして利用しているという。
なお、マークイットグループ日本は、2013年10月16日(水)にも、東京に日本法人を設立以来、本年秋をもって8周年を迎えることを記念し、東京市場に関わる取引先の懇親を目的とした「ネットーワーク・イベント(取材レポート)」をレストランを貸切って開催するなど、クライアント企業の現場で起きている最前線の課題を共有できる場の提供に力を入れている。
(取材、撮影、記事、編集・制作: 柴田 潔)