【関東財務局】株式会社ケートス・キャピタル・パートナーズに対する行政処分
http://www.fsa.go.jp/news/25/syouken/20130709-3.html
1.株式会社ケートス・キャピタル・パートナーズ(以下「当社」という。)に対する検査の結果、以下の法令違反行為が認められたことから、証券取引等監視委員会より行政処分を求める勧告が行われました。(平成25年6月28日付)
○ 年金基金関係者に対し特別の利益を提供している状況
当社は、平成21年6月に投資助言・代理業の登録を受け、同22年6月に投資運用業の登録を受けている。
当社は、平成21年8月から同24年6月までの間、当社代表取締役(当時)及び当社営業担当部長(当時)が中心となって、厚生年金基金を含む複数の年金基金の関係者に対し、頻繁に接待を行っていた。
特に、当社は、みなし公務員であるA厚生年金基金の理事長等に対して、平成21年8月から同23年6月までの間、40数回の接待を行い、約260万円に相当する利益を提供した。
当社は、平成21年7月以降、海外の運用会社との間における投資顧問契約に基づき当該運用会社が運用する外国投資信託(以下「本件外国投資信託」という。)の資産残高に応じた助言報酬を得ているところ、投資運用業の登録前におけるA厚生年金基金に対する接待は、A厚生年金基金に本件外国投資信託への投資を行わせることを目的として行われたものと認められる。また、投資運用業の登録後における接待は、A厚生年金基金との間における投資一任契約の締結、本件外国投資信託への追加投資を行わせること等を目的として行われたものと認められる。
当社が行ったA厚生年金基金に対する上記の行為は、金融商品取引法第38条第7号の規定に基づく金融商品取引業等に関する内閣府令第117条第1項第3号に規定する「金融商品取引契約につき、(略)顧客若しくは第三者に対し特別の利益を提供する行為」に該当するものと認められる。
2.以上のことから、本日、当社に対し、下記(1)については金融商品取引法第52条第1項の規定に基づき、下記(2)については同法第51条の規定に基づき、以下の行政処分を行いました。
(1)業務停止命令
新たな投資一任契約の締結及び全ての投資助言・代理業務(解約を除く)の禁止(平成25年7月9日から平成25年10月8日の間)
(2)業務改善命令
1) 金融商品取引業者として、公正かつ適切な業務運営を実現するため、法令等遵守に係る経営姿勢の明確化、経営陣による責任ある法令等遵守体制及び内部管理体制の構築、並びに、これらを着実に実現するための業務運営方法の見直しを図ること。
2) 今般の検査結果を踏まえ、経営陣を含めた責任の所在の明確化を図ること。
3) 今般の法令違反行為の発生原因を究明するとともに、再発防止策を策定し、実施すること。
4) 本件についての適切な顧客説明、顧客への適切な対応など投資者保護のために万全の措置を講じること。
5) 上記1)から4)について、1ヶ月以内に書面で報告すること。