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2016/03/28

【日本銀行】地域金融機関の有価証券投資とリスク管理の課題

| by:ウェブ管理者
要旨

近年、地域金融機関は、高水準の円金利リスクを維持しつつ、外貨建債券・投資信託等リスク性資産への投資拡大を進めている。有価証券投資は、預貸差が拡大傾向を続けるもとで、金融機関にとっての重要な収益源、資金負債管理のツールであるとともに、マクロ的にはポートフォリオ・リバランスが生じる場の1つでもある。

地域金融機関は、幅広い信用仲介活動を通じて負っているリスク量に対して相応に充実した資本基盤を備えている。今後も、有価証券投資を含めて、前向きなリスクテイクを展望し得ると考えられるが、これを持続的なものとしていくためには、リスクの内容や度合いに応じた管理の充実を図っていくことが必要である。

日本銀行は、今般、地域金融機関の有価証券投資に係るリスク管理の実態を把握するためアンケート調査を行った。リスク量の計測、資本配賦、限度額管理等の基本的な枠組みは概ね整備されている先が多かったが、今後も有価証券投資残高の拡大、運用対象の多様化が進む可能性が高いこと等を踏まえると、以下の点で充実の余地があると考えられる。

(1)
投資信託等の投資スキームを利用する場合について、リスクファクターの特定、それに対する感応度の把握、リスク管理への活用を行うこと

(2)
VaR等のリスク計測において、リスクファクター間の相関やボラティリティ変動の影響を適切に考慮すること

(3)
十分に厳しいシナリオを策定した上で、期間収益への影響を含むシナリオ分析を行うこと

(4)
これらに基づいて、実践的なストレス時の対応方針を組織的に検討しておくこと

日本銀行は、金融機関毎の実情を踏まえつつ、考査・モニタリング等を通じて、リスク管理の充実と健全なリスクテイクを促していく。

全文
http://www.boj.or.jp/research/brp/fsr/data/fsrb160328.pdf


原文はこちら
http://www.boj.or.jp/research/brp/fsr/fsrb160328.htm/

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