2015年7月15日(水)、國學院大學は、百周年記念館 記念講堂において、経済学部経営学科10周年記念事業の一環として、Yahoo!ファイナンス / 日本取引所グループ(JPX)から課題提供された「10年後の社会的課題を解決するビジネスプラン」を全学部を対象に募集。この日は、91件(210人)の応募の中から見事に書類審査(予選)を通過した上位8チームによる7分間のプレゼンテーション(決勝大会)が行われ、グランプリを決定する「ビジネスコンテスト」を開催した。<詳細はこちらへ>
同コンテストでは、國學院大學の学生に株式市場、企業、ビジネス、課題解決についての面白さを知ってもらうべく学生にアイディアを提案してもらう企画を実施(学生向けに実施したコンテスト説明会の様子)。最優秀賞、優秀賞、佳作、および特別賞、学部長賞が授与された。なお、審査員には、Yahoo!ファイナンスから3名、日本取引所グループから2名、そして、ビジネスコンテスト実行委員長 秦 信行 氏(國學院大學 経済学部 教授)、國學院大學 理事 経済学部長 教授 尾近 裕幸 氏の計7名が務めた。
最初の登壇は、秦氏より開催の挨拶。1ヶ月間という短い告知と準備期間にも関わらず多くのプランが出てきたこと、初めての試みとしては考えられたプランが出てきたことに触れ、審査に臨むにあたり所感と感謝の言葉を述べた。
続いて、尾近氏より経済学部長の挨拶として、経営学科の開設の目的と現状を紹介、10周年を記念した今回のコンテストがより一層の発展に向けた契機となることを願うとした。また、世界を変革するどのようなイノベーションも最初は小さなアイデアから始まり、アイデアを出し続けることが不可欠だとし、アイデアを出した全ての学生にエールを送りたいとした。
以下、8つのプランが、5名の個人、および3つのグループからプレゼンテーションが行われた。(プレゼンテーション順)
「花粉症を死語に-スギを生かして-」(坂下 幸香 さん)
「セカンドホーム」(千川 原真希 さん) ・・・ 優秀賞
「大学の質向上」(JOIN US! Choudhry Layla, Yoominhui)
「販売期限切れ商品専門店による食品ロス解決」(徳澄 初音 さん)
「宇宙食で防災意識向上!?カバンに1つ宇宙食」(なかま!)
「離島の過疎化を防ぐには。」(伍井 彩花 さん) ・・・ 最優秀賞
「新しい4R~洋服で世界に貢献する~」(中込 恵理子 さん)
「空気から水をつくる水看板!」(FIVE)
尾近氏は講評の中で、learning-by-doing こそが、hearing や seeing よりも多くを学べるとし、アイデアを出し続けること、解決することの大事さを強調。無事にコンテストを終えたことについて、あらためて関係者や応募した学生に向けて感謝の言葉を述べた。
なお、途中では、國學院大学 公認学生団体 Ideed 創設者によるALS(筋萎縮性側索硬化症)に向き合い取り組むメッセージを紹介。
また、今回、特別賞を受賞した 戸村 峻 氏によるパフォーマンスも披露、会場を盛り上げる。 決勝大会の終了後は、若木タワー18階にある 有栖川宮記念ホールに会場を移し、都内を一望できる景色の中、ビールやワイン、軽食を片手に登壇者と参加者を交えての表彰式および懇親会が催された。
今回、初めての試みとなったビジネスコンテストには多くの学生が参加し、まだ社会で本格的に働く経験を持つ前の学生生活の中から、身近で多様な社会課題に対する意識の可視化、課題解決に向けた仮説と強い想い、将来の世界観がプランとしてまとめられ提出された。経済的な収支や組織の枠組みも大事な要素ではあるが、全てのビジネスの存在意義と価値創造は、環境、社会、人々が抱える課題解決に資する想いの強さに帰結する。日本の明日を担う学生の視点により、持続的な発展につながる「ビジネスコンテスト」の開催を目指して、今後の取組みに注目したい。