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2019/08/08

【アセットマネジメントOne】「新興国中小型株ファンド」新興国の高い成長期待を、2つの運用戦略で着実に獲得していく ~運用開始から丸8年を迎える「資産倍増プロジェクト」発ファンドの最新状況【2】~(ネット証券5社共同プロジェクト)

| by:ウェブ管理者

 投資信託による資産形成を盛り上げようと、2011年にスタートした「資産倍増プロジェクト」。このプロジェクトから誕生した専用ファンドの1本が、アセットマネジメントOneの「新興国中小型株ファンド」だ。リスクを抑えながら新興国中小型株の高い成長を獲得するために、低ボラティリティ運用戦略とマルチファクターモデルという2つの戦略を用いて運用している。

 同ファンドの運用状況をはじめ、運用の仕組みや直近で取り組んだ運用戦略の改良、また今後の新興国市場の見通しなどについて、菊地尚文・アセットマネジメントOne運用本部株式運用グループ外国株式担当ファンドマネジャーに話を聞いた。

■米国発の問題で下落した1年だが、状況はそれほど悪くない

 まずは、2018年6月~2019年5月末の直近1年の、新興国全体の値動きと「新興国中小型株ファンド」の運用状況を振り返ってもらった。菊地ファンドマネジャーによると、「前半下げたものの、後半は底堅く推移した」1年だったという。

 「下落した『前半』のうち、2018年6~9月までの4カ月は緩やかな下げでしたが、10月から年末にかけてはかなりの急落となりました。下落の理由は米中間の通商問題です。市場の反応は当初比較的冷静なものでしたが、10月になって多くの産品の関税が引き上げられそうだということで、影響の大きさが意識されるようになりました」(菊地ファンドマネジャー、以下カギカッコ同)

 また、当時は米国の景気が好調なことからさらなる利上げも示唆されていて、株価にとっては米中問題と利上げがダブルパンチとなった格好だ。「リスクオフの流れになると、やはり新興国市場にも影響があって下がったということです。ただ、年が明けると雰囲気がガラッと変わりました。トランプ大統領がプレッシャーをかけたことで、利上げムードは後退。逆に利下げになるのではというところで、米国株は4カ月の連騰となって下落した分を丸々取り戻しました」。一方、新興国株の戻りについては、まだ「半分程度」だという。

●過去1年の新興国中小型株指数とファンドの基準価額の推移

 

 「結果的に、直近1年の当ファンドの騰落率は▲15.9%(税引前分配金再投資)となりましたが、新興国株はそれほど悪い状況ではないと見ています。新興国の景況感指数は、今年に入って一時的に大きく落ち込みましたが、現在は景況感の目安になる50を少し上回っているところまで戻っています。

 また今年に入ってからドル安が進んだことで、新興国の通貨が上がり始めています。新興国の財政状況は長期的に健全化していて、もはやドル安で新興国通貨が一斉に売り叩かれるような展開にはなりません。逆に、米国の利下げによって、新興国の中央銀行も金融緩和に踏み切りやすくなり、それが安心感や値頃感につながって、新興国への資金還流が起こっていると言えるでしょう」

●基準価額の推移

 なお、2019年5月末時点の新興国中小型株ファンド(追加型投信/海外/株式)の基準価額は9038円、純資産総額は10億8000万円、設定来の分配金(税引前、1万口あたり)の累計は6500円となっている。

■新興国の中小型株に厳選投資することで高いリターンを狙う

 さて、「新興国中小型株ファンド」とはどのような商品なのだろうか。改めて、その概要と運用の仕組みについて見ていきたい。「新興国中小型株ファンド」は、成長期待の大きい新興国の中小型株に投資することで、高い利益の獲得を目指すファンドだ。新興国の株式ファンドは大型株に投資するものが大半だというが、菊地ファンドマネジャーは、「実際には、中小型株のほうが成長期待が大きく、またアナリストのカバー率が低いため株価が割安な水準で放置されていることも多くあります」と語る。

 実際に投資する銘柄は、新興国24カ国の中小型株式で構成される「MSCIエマージング・マーケット・中小型株インデックス」から絞り込んでいく。

●新興国中小型株ファンドの国・地域別構成比


 「国別の組入比率では、台湾が最も多く、次が韓国となっています。中国についてはグラフに記載がありませんが、ケイマンとなっている部分の大半が中国で、『その他』にも香港と中国が含まれています。合計すると実質の組入比率は9%程度ですが、総合的に見て今後中国株が大きく上がるとは考えられないため、新興国株ファンドとしては中国の比率はかなり抑えています」

 台湾の比率が高いのは、テクノロジー系の企業を多く組み入れているためだ。「米国政府によるファーウェイ締め出しなどを見ていると、世界のテクノロジー系企業がマイナスの影響を受ける可能性について注意しておく必要があります。とは言え、長い目で見ると、IoTなどテクノロジーが進化していく中で新興国の企業が部材を提供していくという役割はより重要になっていきます。今は無理に買いに行くタイミングではありませんが、長期的には『攻め』の姿勢でとらえています」。また、中国に関しては全体的にはネガティブに見ているが、「健康ブームを背景にしたランニングシューズのメーカーやセメント工場向けの環境対策ソリューションの企業など、個別に期待できる銘柄を選んで組み入れるようにしています」。

 銘柄を厳選していることで、参考指標である「MSCIエマージング・マーケット・中小型株インデックス」と比べて、大きなリターンを得ることができている。2011年7月22日の設定時からの累積リターンは、「MSCIエマージング・マーケット・中小型株インデックス」の+42.10%に対して、「新興国中小型株ファンド」は+57.78%で、その差は+15.67%となっている(2019年6月24日時点)。

■リスクを抑えながら高いリターンを実現する、2つの運用戦略の改良に取り組む

 「新興国中小型株ファンド」を語る上で忘れてはならないのが、高いリターンを目指すだけではなく、「リスクをなるべく抑える」という点だ。そのために、「低ボラティリティ運用戦略」と「マルチファクターモデル」という2つの運用戦略を採用している。

 「低ボラティリティ運用戦略は、価格変動の小さい銘柄を中心にポートフォリオを組むことで、結果的に高い投資効果が得られるという運用方法です。これにより、先進国や大型株に比べてリスクが高いとされる新興国中小型株への投資でも、ある程度リスクを抑えることが可能です。ただし、上昇相場ではリターンが物足りないという弱点もあります。それを補完するのがマルチファクターモデルで、こちらは割安度や成長性といったファクターに着目することで、安定的に高いリターンの確保を目指すという手法です」

 これら2つの運用戦略によって、上げ相場でも下落相場でも参考指標を上回るリターンを狙うことが可能になるという。さらに、昨年からは2つの運用戦略の改良にも取り組んでいる。まず昨年は、市場の上昇局面にもなるべく付いていけるように、低ボラティリティ運用戦略を改良した。続いて、マルチファクターモデルの改良にも着手した。

 「どのように改良したのかを、学校の成績になぞらえて簡単に説明すると、これまでは数学も英語も国語もどの科目もある程度いい成績を修める『優等生型』が選ばれる傾向にありましたが、それを1科目でも突出して優秀な成績を修めていればよしとするように変えたということです。これによって、成長性はないけれどすごく割安であるとか、逆にかなり割高だけど成長性が高いといった銘柄も選定されるようになり、バリュー相場でもグロース相場でもよりしっかり付いていけるようになりました」

 実際、過去のデータでバックテストを行なった結果、効果があったことが認められ、改良したマルチファクターモデルはこの5月21日から実際の運用に採用しているという。「まだ採用したばかりですが、すでに改善効果は出始めています。今後はこれまで以上に2つの運用戦略が補完し合って、リターンに貢献すると考えています」。

■米国への一極集中は一巡し、今後は新興国に資金が流入する

 直近1年ではマイナス成長となった新興国市場だが、今後はどう推移していくのだろうか。「まず、世界全体のことをお話すると、景気はややスローダウンするもののプラス成長は持続すると見ています。米国の通商政策の影響はマイナスで、今後の焦点は対中国から、対欧州や対日本に移っていくことは頭に入れておく必要があります。とは言え、中国に対するような強硬姿勢は考えにくいでしょう」。

 一方で、世界的な金融緩和傾向は「追い風になる」と菊地ファンドマネジャーは指摘する。新興国については、そうした金融緩和による株価上昇が期待できる国をしっかり選んでいくことが重要で、具体的には、ブラジル、インド、インドネシア、タイの4カ国に注目しているという。

 「景気がある程度いいというのもありますが、大きな理由として政治の安定が挙げられます。いずれの国も、政権が構造改革に取り組んでいて、実際に3年、5年の単位で国の財政状況はよくなっています。これらの国に資金を置いておくことは、長期的に有利だと考えます。特にブラジルは他の3カ国とは異なり、一旦大きく下がって、2017年の暫定大統領の再選挙から構造改革が始まった状況です。ここから半年くらいでは、ブラジルについては最重点地域と位置付けています」

●ブラジル、インド、インドネシア、タイの株価指数の推移


 セクターに関しては、「金利が下がっていく中で、一定の景気拡大に対応できる業種が有望だと考えています。たとえば、公益的な企業やリート(不動産投資信託)、また情報技術やヘルスケア関連ですね。情報技術については、台湾や韓国の技術のあるメーカーに注目しています。ヘルスケアでは、インドや韓国、またタイを中心とした東南アジアのヘルスケアサービスの会社も期待できるでしょう」。

 ところで、「新興国への投資」と聞くと今でも不安を感じる人もいるかもしれない。しかし、かつてのような政治の混乱やインフレのイメージは、すでに変わってきていると菊地ファンドマネジャー。「新興国の財政状況は健全化が進みつつあり、2013年のいわゆる『フラジャイル5』のような新興国通貨が売り叩かれることは、今後は起きにくいのではないかと考えています。また、新興国の株価は昨年10~12月の下落からまだ大きくは戻っていません。その意味では、ここからの下値が限られているのに対して、上値余地はまだまだあると言えるでしょう。

 トランプ政権誕生後、世界の資金は米国に集中していましたが、そろそろ分散していく流れになっています。そのとき資金の向かいやすい行き先は、政治の安定感が落ちている欧州でも消費税増税を控えている日本でもないだろうと。政治、経常収支、インフレの3つの面で健全性が増していて、もとより成長性のある新興国がやはり有力だと考えます。2つの運用戦略の改良も完了した『新興国中小型株ファンド』に、ぜひ興味を持っていただけたらうれしいですね」

なお、コストについては、購入時手数料はノーロード(無手数料)で、信託報酬が年2.052%(税抜1.90%)、また解約時に発生する信託財産留保額は0.3%となっている。ファンドのさらに詳しい情報は、こちらのページでも確認できるので、興味がある人はぜひ参照してほしい。

(取材・記事:肥後 紀子 / 撮影:柴田 潔 / 編集・制作:グッドウェイメディアプロモーション事業部)






13:48 | 写真:投資家向け




 

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