【NTTデータ、日本電子計算他】新日銀ネット対応の決済業務支援システムを一元提供開始
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NTTデータグループは、以前よりグループ各社が提供してきた日本銀行金融ネットワーク(以下、日銀ネット)利用金融機関の決済業務を支援するパッケージシステムをクラウド化し、新日銀ネット連携・決済管理に一元的に対応可能なサービスとして2014年度中に提供開始します。
【背景】
日銀ネット(日本銀行金融ネットワークシステム)とは、日本銀行と金融機関との間の資金や国債の決済をオンライン処理することを目的として構築されたネットワークです。決済インフラのネットワーク化や金融取引のグローバル化、今後の金融サービスの内容やさまざまなニーズの変化に対応できるよう、システムの柔軟性やアクセス利便性を高め、将来の発展性を確保するために、2013年度以降、2段階に分けて新日銀ネットが稼働開始予定です。
2015年度の第2段階稼働開始に際しては、CPU接続(注1)をしている金融機関において、通信制御の変更や電文フォーマットのXML形式対応(注2)が必要となります。また新日銀ネットの決済方式に準拠した当座預金、国債の流動性管理が必要となるため、各金融機関のシステムにおいて、新日銀ネットに対応するためのシステム改修が必須となっている状況です。
NTTデータグループではこれまで10年以上にわたって、日銀ネットで規定する方式に準拠した決済業務支援システムとして、日銀ネットCPU接続ゲートウェイ・パッケージシステムである「B-FEP(ビーフェップ)」や、日銀決済流動性管理パッケージシステムである「日銀RTGSシステム」を提供してきました。また、新日銀ネット稼働開始に向け、両パッケージにおいて新日銀ネット対応のための機能追加を開始しています。
このような状況のなか、NTTデータグループは、金融機関が新日銀ネット接続を行うにあたって必要となるこれら各システムを、従来のグループ各社からのパッケージ製品提供のみでなく、両パッケージシステムをクラウド化し、新日銀ネット接続に必要となる機能を一元的に盛り込んだクラウド型サービスとして提供することとしました。これにより金融機関は、新日銀ネットへの接続対応を短期間、低コストで実現可能となります。
【サービス概要(特長)】
・新日銀ネットに対応する決済業務支援システムをクラウド型で一元的に提供可能
日本電子計算のセンターと、NTTデータ ジェトロニクスのトランザクションバンキングアプリケーション「FMB7.0」を活用することで、金融機関が新日銀ネットに接続する際に必要となる、「B-FEP」、「日銀RTGSシステム」がスムーズに連携出来るクラウドサービスを構築します。
また、各金融機関の各種バックオフィスシステムと「日銀RTGSシステム」との接続にも対応し、新日銀ネット接続に必要な全ての機能を一元的に提供します。
・クラウド化により導入・運用負担の軽減を実現
金融機関がシステムを個別に構築する場合と比較して、ハードウエア資産が不要となることによる、迅速なシステム導入や導入・運用負担の軽減を図ることができます。これにより、特に、新日銀ネットの稼働開始に合わせて、端末接続からCPU接続への変更を計画している金融機関にとって、追加投資の抑制が図れます。
【3社の役割について】
各社の役割は以下のとおりです。
NTTデータ:
本サービス提供にあたっての全体統括および販売促進
NTTデータ ジェトロニクス:
日銀ネットCPU接続ゲートウェイ・パッケージシステム「B-FEP」の新日銀ネット対応、本サービスの販売
日本電子計算:
日銀決済流動性管理パッケージシステム「日銀RTGSシステム」の新日銀ネット対応、「B-FEP」および「日銀RTGSシステム」の同社センターでのサービス運営、本サービスの販売
【今後について】
NTTデータグループでは、2017年度までに本サービスにおいて累計20億円の売り上げを目指します。
また、資金・証券決済分野のインフラシステムにおいては新日銀ネットの他にも、証券保管振替機構(ほふり)が同様に次期システム更改を予定しており、新たな接続仕様に対するシステム改修が必要となる金融機関・証券会社向けのサービスとして「FMB7.0」を活用した「ほふり対応決済ソリューション」の提供を予定しています。
さらにNTTデータ ジェトロニクス、日本電子計算をはじめ、NTTデータグループ各社のソフトウエア・パッケージシステムを活用して、決済業務だけでなく、より広範な資金証券業務をサポートするソリューションの検討に取り組んでいきます。