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2018/01/24

【野村総研】「マーケティング分析コンテスト2017」の受賞者を決定~ 79作品から着眼点や結果の解釈に秀でた4作品を選出 ~

| by:ウェブ管理者
株式会社野村総合研究所(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:此本 臣吾、以下「NRI」)は、「改めて問い直す、広告の意味とは。」をテーマとした、「マーケティング分析コンテスト2017」の最終審査を行いました。過去最多水準の79件の応募作品の中から、厳正なる審査の結果、最優秀賞、優秀賞をそれぞれ1作品、佳作を2作品選出しました。

今年度の特徴として、応募作品全体の平均的な分析レベルが高まっていることが挙げられます。また、応募者の専門分野については、過去3~4年は分析データ量の多さから理工系学部出身(在籍)者の割合が増えていましたが、今回は商学・経営系学部出身(在籍)者が戻ってきた傾向があります。手法・ツールの発達で、データ分析がより身近になっていることが伺えます。

■シングルソースデータを利用した分析コンテスト

本コンテストは、消費者の行動と企業の施策とが相互にもたらす関係や影響を「見える化」するサービス「Insight Signal(インサイトシグナル)※1」において、NRIが独自に収集したシングルソースデータ※2を参加登録者に提供し、マーケティング指標や分析手法に関する斬新なアイデアを募集するものです。さまざまな視点から生活者の購買要因の掘り下げが行われ、学術研究や企業の広告・マーケティング戦略に活用されることを目的として2007年度から毎年開催しており、今年度で11回目になります。

■原点回帰のテーマに、国内最大級 79件の応募

昨今のメディア環境に目を向けると、テレビの見逃し配信やスマホ向けのインターネットテレビなど、新しいデジタルメディアの登場により、広告の分野におけるメディア環境は複雑化しています。そのような中、新メディアの利用といった手法に目が行きがちで、広告の本来の目的を見失っているケースが見受けられます。今回のコンテストでは、原点に立ち戻り、生活者のメディア接触と意識・行動変化が結びついた形で分析できるNRIシングルソースデータを提供し、「改めて問い直す、広告の意味とは。」をテーマに、マーケティング分析や企業の広告活動において役立つ研究成果を募集しました。

今年度のエントリー(参加登録)数※3は212件、応募作品数は79件に上ります。企業が単独で行う広告・マーケティング領域でのコンテストとしては、国内で最大級の応募件数です。

■ハイレベルの作品が集まる中、着眼点や解釈に特徴のある4作品を選定

昨年11月の予備審査を経て、12月15日に審査員6人による本審査を実施し、「分析結果が有益」「分析ロジックやプロセスに優れる」「視点や仮説設定が斬新」「ビジネス実務への展開が可能」など、多面的な視点で議論した上で各賞を決定しました。全体のレベルが高まっているため、差をつけ難い作品が非常に多い中で、最終的に4作品を選定しました。
阿部周造審査委員長(横浜国立大学名誉教授)は、「今年は参加者のレベルが全体として高く、かつては最先端であった分析手法も、いまや多くの作品で採用されている。データ分析の手法やツールの発達に伴い、より容易に分析ができるようになっているため、応募者も一時に比べて、商学・経営系の顔ぶれが戻ってきた印象がある。一方、同様の分析手法を採用する作品も多く見られ、分析手法のレベルとしては甲乙がつけ難くなった。リサーチクエスチョン(調査仮説)や着眼点、結果の解釈など、レポート自体のストーリーがこれまで以上に差別化要因とされるようになった。」と総括しました。

入賞作品ならびに受賞者と、各作品の評価ポイントは、下記のとおりです。

■最優秀賞
「コト消費とテレビ離れの増加」の中でCMの果たす意味(役割)を「動画配信サービス」と「ハーゲンダッツ」から探る
株式会社 インクアンドペーパー

松尾 知哉(まつお ともや)さん

(審査員コメント)
「着眼点がおもしろく、多面的に考察されている。分析結果も興味深い。」
「コト消費というテーマ設定の面白さ、展開(変数作成)の巧みさがある。途中少々強引な設定もあるが、生活者の趣味データと合わせて分析することで、広告コンセプトの提案にまで仕上げている。他にも応用できる実践的手続きといえる。」

■優秀賞
栄養ドリンク剤の売上を伸ばす戦略の提案
法政大学 経営学部

星野 弘樹(ほしの ひろき)さん
上崎 柚華(かみさき ゆずか)さん
八角 まみ(はっかく まみ)さん
(審査員コメント)
「栄養ドリンク剤に対象をしぼったことで、わかりやすい分析になっている。自分の分析ストーリーに合わせて必要な変数を選んでくる進め方は、このようなコンテストに臨むにあたり、お手本のように感じた。」
「シンプルだが丁寧に分析をしている。ブランド別の特徴が整理できており興味深い。」

■佳作
(1)消費者の態度変化におけるメディアの効果 -ファストファッション業界を例として-
横浜国立大学 国際社会科学府 経営学専攻 博士前期課程 1年

キョウ暁虞(きょう ぎょうぐ)さん

(審査員コメント)
「オーソドックスな研究フレームであるが、分析も適切であり、理にかなった結果が確認されている。」
「トライアル購買、リピート購買という視点で分析した作品の中で最も良かった。分析の最新手法を追いかけている点も良い。」

(2)新商品における広告効果分析~プリマヴィスタを例に~
筑波大学大学院 システム情報工学研究科 社会工学専攻 博士前期課程 1年

寺内 秀斗(てらうち しゅうと)さん
高地 哲史(こうち さとし)さん
(審査員コメント)
「DID分析と二項ロジットモデルを使用して、どちらも同様の傾向が示されており、説得力がある。」
「データ収集の対象期間中に発売された新商品を対象として、分析を行っている点が優れている。広告効果が出なかった40代について、深掘りしている点も良い。」

コンテストの詳細については、下記の専用サイトをご覧ください。
▼「Insight Signal マーケティング分析コンテスト2017」
http://www.is.nri.co.jp/contest/

※1Insight Signal(インサイトシグナル):
加入企業が行う広告、PRなどのプロモーション施策について、NRI独自のデータを基に、NRIが分析・評価するサービスです。媒体選定、クリエイティブ作成の支援をはじめ、KPI設定やPDCA構築の支援も行います。

※2シングルソースデータ:
メディア別の広告効果を生活者の視点で評価することを目的に、同一の調査対象者に対して、多様なメディアへの接触状況とともに、商品・サービスの認知や購入意向、購入有無などを調査したデータです。シングルソースデータは、個人が特定される情報ではありません。なお、今回提供した1時点のシングルソースデータは、それぞれの回ごとに収集しており、調査対象者は同一ではありません。

※3エントリー(参加登録)数:
個人またはグループによる、本コンテストの参加登録数を指します。NRIは参加登録者に対して、分析用のシングルソースデータを提供した上で、データの特徴と分析手法(統計ソフトの使い方)についての説明会を実施しました。


原文はこちら
http://www.nri.com/jp/news/2018/180124_1.aspx

17:01 | IT:一般
 

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