【東証】東京証券取引所と東京大学は「金融商品市場の安定化・効率化に向けた情報技術の研究」に関する共同研究を開始します
http://www.tse.or.jp/news/31/20121210_a.html
株式会社東京証券取引所と国立大学法人東京大学は、金融商品取引市場の安定化・効率化のためのデータ解析技術やシミュレーション技術の開発を目的とした共同研究を開始しますので、お知らせいたします。
近年、情報通信技術の発展により、金融商品取引市場においても急速にシステムやプログラム等を利用した取引が普及しており、その内容は高度化かつ複雑化したものとなっております。また、取引関連のデータの増加も著しく、それに応じた技術の開発も必要となります。こういった技術の急速な変化に対し、金融商品取引市場の公正かつ効率的な運営にあたっては、急速な取引技術の進展に適合する市場制度の設計や監理体制が求められています。
本共同研究では、高速・高頻度の取引等により発生する大量のデータを分析する技術や、実際の市場では観測できない状況を仮想的に作り出すことができる社会シミュレーション技術（例：人工市場シミュレーション）の活用によって、金融商品取引市場において安定的かつ効率的な市場運営を行うにあたっての技術や制度設計の研究を進めていきます。
今回の共同研究を遂行するにあたっては、東京大学 大学院工学系研究科 システム創成学専攻 和泉潔 准教授および鳥海不二夫 准教授の各研究室と、東京証券取引所のファイナンス研究チームが、お互いの知見を持ち寄り、共同で推進してまいります。
本研究成果については、金融商品取引市場の発展に活用されるべく、ディスカッションペーパー等による公表を予定しているほか、経済実務の現場と工学技術の研究開発の融合(経工連携)への取り組みとして、様々な形で社会に情報発信していくことも予定しております。
