バーゼル銀行監督委員会(Basel Committee on Banking Supervision:BCBS)は、2013年1月9日に「実効的なリスクデータ集計とリスク報告に関する諸原則*3」(以下「BCBS239」)を公開しました。これは、銀行のリスク管理実務と意思決定プロセスを向上させるため、銀行のデータの集計能力と内部のリスク報告実務を強化することを企図したものです。
G-SIBs(Global Systemically Important Banks)に認定されたグローバルな金融システム上重要な銀行では、2016年までにBCBS239を完全な形で実施することが求められています。また、D-SIBs(Domestic Systemically Important Banks)に認定された国内の金融システム上重要な銀行においても、その認定から3年以内にBCBS239を適用することが奨励されています。国内では、メガバンク3行が既にG-SIBに認定されているほか、他の大手銀行が今年中にD-SIBに認定される見通しであり、今後、BCBS239を実施するための強固なガバナンスや枠組みの確立が必要となります。