金融&IT業界の情報サイト
 
 


 
【IT業界ニュース】 >> 記事詳細

2015/03/31

【日本IBM】IBM、「IoT(モノのインターネット)」と企業を接続

| by:ウェブ管理者
さまざまな業界でIoTデータを活用できるようにするクラウド・ベースのオープン・プラットフォームの構築
ビジネス・オペレーションに洞察をもたらすIBMの新しいIoTクラウド・サービス
企業のお客様が新しい洞察を発見できるよう支援するための訓練を受けた2000名を超えるIBMのコンサルタント、研究員、開発者

[米国ニューヨーク州アーモンク - 2015年3月31日(現地時間)発]

IBM(NYSE:IBM)は本日(現地時間)、新しいIoT(Internet of Things:モノのインターネット)部門を設立する目的で今後4年間にわたり30億ドルを投資する予定であること、ならびにお客様やビジネス・パートナーによるIoTソリューションの構築を支援するクラウド型のオープン・プラットフォームを構築中であることを発表しました。

Smarter PlanetとSmarter CitiesにおけるIBMの先駆的な取り組みは、企業のIoTの実用的な利用に基づいて実施され、この取り組みの成果として、水の状態を監視するソリューションから交通渋滞の緩和を支援するソリューションなどが開発されました。IBMは、さまざまな情報ソースからのデータを安全に組み合わせ、分析する企業のIoTの実装において他社に先行しています。
新しい業界特有のクラウド・データ・サービスや開発者ツールを活用して、IBMは、お客様やビジネス・パートナーを支援するため、これまでにない数のIoTや従来データを統合することで、専門性を高めていきます。これらは、IoTに接続する機器の設計や製造を担う担当者向けに、オープン・プラットフォーム上で利用することができ、また、幅広い業界のビジネスリーダーが企業データとIoTデータを組み合わせて意思決定するためのシステム構築を支援します。

IBM Analyticsシニア・バイス・プレジデントであるボブ・ピッチアーノ(Bob Picciano)は、次のように述べています。「接続された各センサーや機器により世界の情報量は増大していますが、より優れた結果を確実に出せることがわかっていても、多くの場合、私たちはそれらの情報に基づいて行動していません。IBMはお客様やビジネス・パートナーがオープン・プラットフォームを基盤として、IoTデータを活用するためのソリューション開発を可能にします。豊富で幅広い機会が存在し、イノベーションが重要になるため、IBMはこの領域へ重点的に投資します。」

IBMでは、スマートフォン、タブレット、コネクテッド・ビークル、アプライアンスなどの機器が生成する全データの90%が分析されず、活用されていないと想定しています。これらのデータの60%が、生成されてからわずか数ミリ秒の間に価値を失いはじめます。IBMはこの課題に対処するため、以下を提供することを発表します。

IBM IoT Cloud Open Platform for Industries:本プラットフォームはお客様やビジネス・パートナーが垂直型のIoTソリューションを設計・提供するための新しい分析サービスです。例えば、IBMは、保険会社がコネクテッド・ビークルから洞察を引き出せるよう支援するクラウド・ベースのサービスを導入する予定です。これにより、さらに動的な新しい料金設定モデルや、個々のドライバーに合わせて高度にカスタマイズ化できるサービスの提供が可能になります。

IBM Bluemix IoT Zone:Platform as a ServiceであるBluemixの一部として提供する新しいIoTサービスです。これによって、クラウド型のIoTアプリケーションの開発・実装に、IoTデータを簡単に組み込めるようになります。開発者は、よりリアルタイムなデータや組み込みの分析機能を導入し、ミッション・クリティカルなIoTプロセスをさらに自動化し最適化することで、企業資産管理、設備管理、ソフトウェア・エンジニアリング設計ツールなどの既存のビジネス・アプリケーションを強化できるようになります。

IBM IoT Ecosystem:AT&T、ARM、Semtech、新たに発表されたThe Weather Companyなど、半導体や機器メーカーから業界向けソリューション・プロバイダーに至るまで、さまざまなIoTパートナー企業から成るエコシステムを拡大することで、IBMのオープンなプラットフォームにおいて、さまざまなデータ・サービスやデータ・ソリューションを安全かつシームレスに統合します。
IBMは多くの企業でモバイル、クラウド、アナリティクスとIoTを組み合わせた実績をもつIBM Digital Operations Cunsulting Servicesのコンサルタントを通じて、支援します。

IBMが実現することについては、本日発表したThe Weather Company(グローバルB2B事業を担う専門部門のWSIを通じて)との新たなグローバル協業の中で説明しています。WSIの予測システムは、何千ものソースからデータを取り込み処理することで、世界約22億の予測ポイントに対応し、1日に100億件もの予測を提供する能力を備えています。IoTとクラウド・コンピューティングによって、10万基を超える気象センサー、航空機、何百万台ものスマートフォン、ビル、さらには移動車両からのデータの収集が可能になります。今後両社は、各業界が業績に対する天候の影響についての理解を利用できるものにして、ビジネスのそのような部分の最適化に向けて体系的に対策を講じることができるよう支援することになります。

本日のIBM Analytics事業におけるIoT部門の新設に合わせて、Internet of Thingsゼネラル・マネージャー パット・トゥールおよびInternet of Thingsオファリング ゼネラル・マネージャー クリストファー・オコナーの就任を発表しました。

IBMの「モノのインターネット」ビジネスに関する詳しい情報は、www.ibm.com/IoTをご覧ください。

企業向けの実用的なIoTアプリケーションの構築におけるリーダーとして、IBMは以下をはじめとする全世界のさまざまなお客様と協力しています。
Continentalは、IBMと共同で、全世界の自動車メーカー向けにコネクテッド・ビークルのモバイル・ソリューション開発に取り組んでいます。
Cummins Inc.は、より高い作動レベルの維持とダウン時間の削減を目的として、IBM IoTソリューションを利用した予測分析のために、自社製エンジンのリアルタイムな性能データの収集と伝送を行っています。
Pratt & Whitneyは、予測分析を含めたIBM IoTソリューションを利用して、4,000基を超える民間航空機用エンジンの調子を、より正確かつ先行的に監視しています。
SilverHook Powerboatsは、IBMのIoT Foundationサービスを利用して、自社のボートや操縦士から収集したテレマティック・データやバイオメトリック・データを分析し、レース中にリアルタイムの意思決定を行っています。
IBMは、サウスカロライナ大学と連携し、同大学の状態監視保全研究センターの専門知識とIBMの予測分析ソフトウェアおよびスキルを組み合わせて、予知保全に関するより多くの洞察を生み出すべく取り組んでいます。
Whirlpool Corporationは、IBMのIoTソリューションと予知保全や品質管理のソリューションを利用して、自社製電気製品の性能と信頼性の向上に取り組んでいます。
またIBMは、データの収集、共有、分析、およびそれに基づく行動のための戦略を策定することにより、全世界のさまざまな都市がよりスマートになるための支援も行っています。例えば、以下のような取り組みが行われています。

スマートな都市

フロリダ州のマイアミ・デイド郡は、IBMと協力して「スマートな都市」イニシアチブに取り組み、市民サービスの向上と、郡内の34の自治体間における各機関の情報共有の支援を行っています。このプロジェクトは複数の地域にわたり、公園レクリエーション局のスマート・メーターのデータによる水漏れの分析と検出のプロジェクト、交通局のバスの効率向上のプロジェクト、マイアミ・デイド郡警察の予測警備とリアルタイムの犯罪分析のプロジェクトなどが実施されています。
フランスのモンペリエでは、IBM Intelligent Operationsが水管理、モビリティーおよび緊急事態管理の改善を支援しています。

スマートなビルディング

カーネギーメロン大学は、IBM IoTソリューションによりエネルギー・コストや施設運営コストの削減に取り組んでいます。現在はパイロット・プログラムとして実施していますが、最終的にはピッツバーグ・キャンパスの36棟のビルすべてに導入する予定です。
米国連邦政府調達局(GSA)は、IBMと協力して、先進的なスマート・ビルディング・テクノロジーを開発し、連邦政府のビルの中でエネルギー消費量の最も高い50棟にこのテクノロジーを装備する取り組みを実施しています。

スマートな公共安全

ミネソタ州ロチェスター市警察は、IBMと共同でデータのマイニング、共有、およびデータからのインテリジェンスの抽出を行って、警察官の安全、犯罪捜査、犯罪防止計画の向上に役立てています。
スマートな輸送
アイルランドのダブリンで、ダブリン市とIBMは共同で、公共交通網における交通渋滞の根本原因の特定と解決に取り組んでいます。
オーストラリア、メルボルン市の路面電車網Yarra Tramsは、ダイヤの乱れ、路面電車の運行実績、運行車両の位置に関して、IBMのテクノロジーを利用し、リアルタイムの情報にアクセスしています。

スマートな水資源管理

カナダの南オンタリオ水道事業体(Southern Ontario Water Consortium)は、IBMの協力を得て、流域動態の理解、飲料水の保護、成長による影響の予測を行う高機能ツールを使用しています。新しいプラットフォームは、15分ごとに収集されるデータを分析し、100を超えるセンサーから、1時間当たり600データ・ポイントを取り込みます。
この他にも、IBMは多くのIoTエコシステム推進者とパートナーシップを組んでいます。以下はその一例です。
AT&TおよびIBMは、さまざまな業界のマシンから収集したデータに関してより多くの洞察を得るため、分析プラットフォーム、クラウド、セキュリティー・テクノロジーを組み合わせました。
ARMおよびIBMは、ARMが組み込み市場においてARM mbedを通じて培った実績とIBMのビッグデータ、アナリティクス、クラウド分野での実績を組み合わせ、IoT向けのスターター・キットを提供するため、提携に至りました。本スターター・キットは、IoT機器の開発者によるクラウド対応製品の迅速な開発を促進します。
IBM ResearchおよびSemtechは、マシン・ツー・マシン(M2M)通信を提供するため、セルラー・ネットワークおよびWiFiにとって大きな強みとなる低電力、広域網を基礎とする新テクノロジーを発表しました。

地理情報システム(GIS)テクノロジーにおける市場リーダーであるESRIは、世界中の企業や政府機関がマッピングおよび空間分析に利用しているIoTソリューションの開発で長年IBMとコラボレーションを行っている企業です。


原文はこちら
http://www-06.ibm.com/jp/press/2015/03/3102.html

17:03 | IT:一般
 

【免責事項】
サイト掲載情報の正確性、および完全性については最善を尽くしておりますが、その内容を保証するものではございません。また利用者が当サイト、およびサイトに関連するコンテンツ、リンク先サイトにおける一切のサービス等を利用されたことに起因、または関連して生じた一切の損害(間接的、直接的を問わず)について、当社、当サイト、投稿者および情報提供者は一切の責任を負いません。

Copyright © 2010- GoodWay Inc. All rights reserved.