(2011/05/12)
平成23年３月期決算発表
http://www.isid.co.jp/news/2011/0512.html

平成23年3月期 決算短信〔日本基準〕（連結）

1. 平成23年3月期の連結業績（平成22年4月1日～平成23年3月31日）
(1) 連結経営成績（％表示は対前期増減率）
　　　　     　 売上高          営業利益    経常利益   当期純利益
　　　　　      百万円 ％ 　　 百万円 ％   百万円 ％  百万円 ％
23年3月期　60,232 △1.5　 2,197 ― 　 2,350 ― 　△132 ―
22年3月期　61,155 △18.6  △295 ― 　△238 ― 　△137 ―

１．経営成績
(1）経営成績に関する分析

①当期の経営成績
当連結会計年度（平成22年４月１日～平成23年３月31日）におけるわが国経済は、一部の景気指標に持ち直しの動きが見られ始めたものの、雇用情勢の停滞、円高への懸念等から全体としては力強さに欠ける景況感で推移しました。また、３月11日に発生した東日本大震災の影響により、年度末にかけて急速に先行きの不透明感が増す状況となりました。情報サービス産業につきましても、企業のIT投資はいまだ本格的な回復には至っておらず、当社グループを取り巻く事業環境は厳しい状況が継続しております。

かかる状況の下、当社グループは、当連結会計年度を前連結会計年度の営業損失計上からの脱却を目指す「再生元年」と位置づけ、顧客にとって優先順位の高い課題に対して、当社グループの競争優位性を追求した提案を行うことを方針の１つとして活動してまいりました。主な提案活動は以下の通りとなります。

● 金融業向けには、銀行業の戦略投資領域である海外ビジネス、法人顧客向けキャッシュマネジメントサービス、個人顧客向けインターネットバンキング、市場系金融取引業務や融資業務などの分野にフォーカスをあて、主要顧客向けの案件拡大、ならびに新規取引先の開拓に注力しました。

● 製造業向けには、顧客の製品開発力のさらなる向上を支援するため、設計データを全社横断で共有し活用するシステムの構築支援や、最適な製品開発プロセスを導き出す当社グループ独自の統合ソリューション「iPRIME（アイプライム）」の提案を積極的に推進しました。

● 全業種共通のソリューション分野においては、国際会計基準（IFRS）への対応を支援するコンサルティングサービスや、ERPを中核としたグローバル経営管理システムの構築、グループ経営の基盤となる人事管理システム「POSITIVE（ポジティブ）」、連結会計システム「STRAVIS（ストラビス）/STRAVIS GRANDE（ストラビスグランデ）」を様々な業種に対して幅広く提案いたしました。

● 電通グループ向けには、受託している開発・運用保守業務の安定的提供に加えて、公共分野を含む様々な分野で電通グループとの協業によるビジネスの拡大に取り組みました。

これらの活動の結果、金融業向けや電通グループ向けのシステム構築が好調に推移したものの、主として製造業からの受注が伸び悩んだことにより、当連結会計年度の売上高は60,232百万円（前期比98.5%）となりました。

一方、利益面では、利益率の高いコンサルティングサービス、ソフトウェア製品の売上が拡大したことに加えて、プロジェクト管理の徹底ならびにオフショアやグループ内製化の拡大により原価の抑制が進んだことから、売上総利益は前期に比べ961百万円の増益となりました。費用面では、独自ソリューションの強化等のため、研究開発費を232百万円増やしましたが、人員削減による人件費の圧縮ならびに各種経費の抑制を徹底的に行ったことにより、販売費及び一般管理費を前期比1,532百万円削減いたしました。これらにより、当連結会計年度の営業利益は2,197百万円（前期は営業損失△295百万円）、経常利益は2,350百万円（前期は経常損失△238百万円）と、それぞれ大幅に改善いたしました。

当期純損失については、人員削減等の合理化施策関連費用1,599百万円、資産除去債務会計基準の適用に伴う影響額357百万円、投資有価証券売却損130百万円等を特別損失に計上したため、△132百万円（前期△137百万円）とほぼ前期並みとなりました。