この取り決めの一環として、両社は、反復的な作業に基づいたビジネス・プロセスを処理するソフトウェア・ボットを作成するために利用されるAutomation Anywhereのロボティック・プロセス・オートメーション(RPA)プラットフォームを、IBMのデジタル・プロセス・オートメーション (US)・ソフトウェアのポートフォリオと統合する予定です。企業は複雑なビジネス・プロセスを設計、実行、管理するためにIBM Business Process ManagerとIBM Operational Decision Managerを含むIBMソフトウェアを利用できます。
例えば、IBM Business Process Managerを使用している銀行はAutomation Anywhereのプラットフォームを使用して、新規融資や新規口座の処理を効率化するソフトウェア・ボットを作成できます。こうした銀行は、さまざまなファイルからのデータだけでなく、申請者が送信した電子メールからのデータも自動的に取り込んで申請を完了させられるボットを作成できます。あるいは、Automation AnywhereのRPAソリューションを利用している保険会社であれば、IBMのBPMソリューションを使って即応性やお客様満足度を改善できます。いずれの場合も、承認にかかる時間の短縮や、ビジネス・プロセスの手動管理に関連するエラーの削減につながります。
業界をリードする損害保険会社のThe Hanover Insurance Group, Inc.は、IBMとAutomation Anywhereの双方のソフトウェアを利用しています。Automation Anywhere RPAプラットフォームは、保険契約査定や請求書の作成、請求などのバックオフィス機能を支援します。IBM Business Process Managerは、新規保険の見積もり、保険契約査定、保険証書の管理など、より大規模なシステムにわたるプロセスの管理に役立ちます。
The Hanoverの戦略的ソーシング担当バイス・プレジデントであるイアン・マヘル(Ian Maher)氏は次のように述べています。「IBMとAutomation Anywhereのテクノロジーは、プロセス管理の向上や特定の作業の完了の迅速化など、The Hanoverではすでに効果が発揮されています。こうしたテクノロジーの統合は、当社のさらに多くの業務を効率化するための新たな第一歩になります。当社では、こうしたテクノロジーを組み合わせることが、さらに高度なコグニティブ機能を当社のビジネス・プロセスに追加する開始点になる可能性があるとも考えています」