特別講演「人工知能は世界をどう変えるか ~シリコンバレートップベンチャーキャピタリストが語る未来」では Fenox Venture Capital CEO アニス・ウッザマン氏より、今回のイベント開催の背景として、米国のトレンドはモバイルから人工知能にフォーカスが移っていることを理由に挙げた。グーグルの戦略発表の中でも人工知能と機械学習に注目、また、アップル、マイクロソフト、IBMなども人工知能に強い企業の買収を進めており、最近話題となった囲碁対決 Challenge Match の AlphaGo Google DeepMind も、英国のベンチャー企業をグーグルが巨額で買収、新しい領域への参入に際しては、先ず業界トップのベンチャーを買収し、それを土台にして自分たちで新しいものを作り乗せていくアプローチをとるケースが多いという。
また、アニス氏は、世界14ヶ国でプレゼンスを持つ珍しいベンチャーキャピタルとして、世界のために貢献すべく、世界10ヶ国11地域で「Startup World Cup」を主催することについてはじめてパブリックの場で明らかにした。今後、世界各国で予選を進め、2,000万人にメッセージを届けていくという。予選は、日本、インド、インドネシア、台湾、中国のほか、ドイツ、イスラエル、チリ、米国東海岸・西海岸、オーストラリアなど世界中で行われ3万人が訪れる見通し。そして、グランドフィナーレは2017年3月24日(金)に Marriott Marquis Hotel in San Francisco, California で行われ、全世界のスタートアップ16チームが集い、優勝チームには賞金として 1ミリオンUSD の投資が行われるという。(なお、正式には6月中にメディアを通じて発表する予定という。)
2016年4月7日(木)、8日(金)に一般社団法人 新経済連盟が開催した「新経済サミット2016」(取材レポート)をにおいても、「Android の父」として知られるアンディ・ルービン氏(Playground Global 創業者兼CEO)は、DOS、WinMac、インターネット、モバイルと、12~15年単位で融合しながら大きなプラットフォームサイクルが起きているとし、次の産業革命は、パターンマッチングやディープラーニングを組み合わせたAI(人工知能)を挙げ、20年後のエンジニアはAIクラウド/ロボットにものごとを教える先生のような存在となり、ニューラルネットワーク能力は飛躍的に発展するだろうと予言している。