2015年1月5日(月)、東京商品取引所、日本商品先物取引協会、日本商品先物振興協会、日本商品委託者保護基金、日本商品清算機構は、皇居のすぐそばにあるパレスホテル東京において「新年賀詞交歓会」を開催した。 会場の様子。当年度は、東京繊維商品取引所、東京ゴム取引所、東京金取引所が統合し、東京工業品取引所(現 東京商品取引所)となり30周年、日本商品清算機構が設立されて10周年の節目を記念し、懇親会も兼ねて業界関係者の多くが集まり開催された。 先ず最初に、東京商品取引所 代表執行役社長 江崎 格氏より新年の挨拶。集まった関係者への取組みに感謝の言葉を述べる一方、取引高の減少による厳しい現状に触れ、不招請勧誘禁止規制などを背景にピーク時の10分の1ほどとなった個人投資家の減少と、税制や法律面によるプロの機関投資家の呼び込みがうまく進められていない等の理由を挙げた。そして、ボラティリティに依存することない市場形成に向けた構造改革には多様な属性の投資家を増やしていく努力が必要とし、業界団体と商品先物会社が一丸となり取組んでいく決意を呼びかけた。 続いて、経済産業省 商務流通保安審議官 寺澤 達也氏より挨拶。政策面の動きとして電力先物市場やLNG先物市場の創設について触れ、リスクヘッジや安定調達に向けた大きな役割があるとした。また、不招請勧誘禁止規制の見直しに向けた検討状況に触れ、4点(イメージ回復への努力、リスクを理解した投資、現場一人一人への教育、インターネットやライフスタイルなど時代の変化に合わせたビジネスモデルの変革)を唱えると共に、足元で活気が出始めたモメンタムをさらに発展すべく、業界全体で積極的に働きかけ、再活性化の一年となることを期待したいとした。 そして、農林水産省 大臣官房政策評価審議官 兼 食料産業局 石田 寿氏より挨拶。関係者への感謝と敬意を表するとともに、産業基盤として機能すべく、市場の流動性を高めていくための啓蒙活動を積極的に行い、信頼性、利便性、そして顧客満足度の高いビジネスを進めて欲しいとした。また、農業の成長産業化に向け、流通の円滑化など重要な役割を担う市場の活性化の促進に向けて業界が一丸となって取り組んでいきたいとした。 乾杯の発声は、日本商品委託者保護基金 理事長 多々良 實夫氏(豊商事 代表取締役会長)。業界の発展と繁栄に向けて、厳しい環境下にある今こそ、日常の最大の努力によって社会の信任を得ることにより、規制緩和をはじめ、業界の発展に尽くしていきたいとした。 中締めは、日本商品清算機構 代表取締役社長 吉田 高明氏。業界の一層の発展を祈願した。 同日、日本取引所グループ(JPX) 傘下の東京証券取引所で新春恒例の大発会(大発会2015 グッドウェイ取材レポート)が行われ、多くの証券業界関係者や艶やかな晴れ着姿の女性による手締めで、2015年の市場の発展と活発な取引を祈願した。 昨今、株式、デリバティブ、商品、FX、投資信託など、多様な金融商品の情報収集や取引をパソコンやスマートフォンなどで手軽にできるようになってきた。一方、投資に対する非認知層の認知化に向けた施策、若年層の資産形成の促進に向けた中長期的なマネーライフに対する教育、商品選択や資産管理に対するアドバイザリーの高度化など、投資家視点に立った安全なモニタリング・リバランス支援サービスが求められている。2015年がより発展的な業界の環境整備と構造改革が進み、より身近で健全な市場の形成と活性化につながることに期待したい。(取材・撮影・記事:藤野 宙志 / 編集・制作:村上 遥 @株式会社グッドウェイ) ◎(ご参考)その他の開催レポート
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