この成長戦略を支える経営基盤のグローバル会計システムは、導入から10年が経過しハードウェアの保守終了が迫る中で、従来型のSAP ECC (ERP Central Component) からSAP S/4HANA® Cloudへ移行が必要となっていました。そこで、業務継続性を維持し、安定したプラットフォームの移行を実現するとともに、新たなテクノロジーを活用した業務・システム運用の改善を実現する方法を検討し、日本IBMと共に、SAP S/4HANA® Cloudを中核とするクラウドオファリングのRISE with SAPへの移行による新しいグローバル会計システムの構築に取り組みました。
THKのグローバル会計システムは、国内外21カ国33拠点、200ユーザーという大規模な基幹システムであるため、業務プロセスなどの変更を最小限に抑え、移行リスクを軽減する必要がありました。新システムへの移行では、既存 SAP システムの資産を最大限に活用しつつブラウンフィールドによるコンバージョンアプローチを採用し、わずか 12 カ月での確実な移行を進め、業務への影響を最小限にとどめて安定稼働を実現することができました。