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2015/09/16

【日本銀行】金融経済月報(9月)

| by:ウェブ管理者
【概 要】
わが国の景気は、輸出・生産面に新興国経済の減速の影響がみられるものの、緩やかな回復を続けている。
海外経済は、新興国が減速しているが、先進国を中心とした緩やかな成長が続いている。輸出や鉱工業生産は、新興国経済の減速の影響などから、このところ横ばい圏内の動きとなっている。一方、国内需要の面では、設備投資は、企業収益が明確な改善を続けるなかで、緩やかな増加基調にある。また、雇用・所得環境の着実な改善を背景に、個人消費は底堅く推移しているほか、住宅投資も持ち直している。この間、公共投資は、高水準ながら緩やかな減少傾向に転じている。

先行きについても、景気は緩やかな回復を続けていくとみられる。
輸出は、当面横ばい圏内の動きを続けるとみられるが、その後は、新興国経済が減速した状態から脱していくにつれて、緩やかに増加していくと考えられる。国内需要については、公共投資は、高めの水準を維持しつつも、緩やかな減少傾向を続けるとみられる。設備投資は、企業収益が明確な改善傾向をたどるなかで、緩やかな増加を続けると予想される。個人消費は、雇用・所得環境の着実な改善が続くもとで、引き続き底堅く推移するとみられる。住宅投資は、持ち直しを続けると予想される。以上の内外需要を反映して、鉱工業生産は、当面横ばい圏内の動きを続けるとみられるが、その後は、緩やかに増加していくと考えられる。

この間、リスク要因としては、新興国・資源国経済の動向、欧州における債務問題の展開や景気・物価のモメンタム、米国経済の回復ペースなどが挙げられる。
物価の現状について、国内企業物価は、国際商品市況の下落を主因に、3か月前比でみて下落している。消費者物価(除く生鮮食品)の前年比は、0%程度となっている。予想物価上昇率は、やや長い目でみれば、全体として上昇しているとみられる。
物価の先行きについてみると、国内企業物価は、国際商品市況の動きを反映して、当面下落を続けるとみられる。消費者物価の前年比は、エネルギー価格下落の影響から、当面0%程度で推移するとみられる。

わが国の金融環境は、緩和した状態にある。
マネタリーベースは、日本銀行による資産買入れが進捗するなか、大幅に増加しており、前年比は3割台前半の伸びとなっている。
企業の資金調達コストは低水準で推移している。資金供給面では、企業からみた金融機関の貸出態度は、改善傾向が続いている。CP・社債市場では、良好な発行環境が続いている。資金需要面をみると、運転資金や企業買収関連を中心に、緩やかに増加している。以上のような環境のもとで、企業の資金調達動向をみると、銀行貸出残高の前年比は、2%台後半のプラスとなっている。CP・社債の発行残高は、概ね前年並みとなっている。企業の資金繰りは、良好である。この間、マネーストックの前年比は、4%台前半の伸びとなっている。

金融市況をみると、短期金融市場では、オーバーナイト物コールレート(加重平均値)は 0.1%を下回る水準で推移しており、ターム物金利は横ばい圏内の動きとなっている。前月と比べ、株価は下落している一方、円の対ドル相場は上昇している。この間、長期金利は前月と概ね同じ水準となっている。


原文はこちら
http://www.boj.or.jp/mopo/gp_2015/gp1509.pdf

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