【日本銀行】第128回事業年度(平成24年度)決算等について
http://www.boj.or.jp/about/account/zai1305a.htm
財務諸表等 [PDF 1,337KB]
http://www.boj.or.jp/about/account/data/zai1305a.pdf
1.第128回事業年度(平成24年度)決算
(1)資産・負債の状況
平成24年度末における資産・負債の状況をみると、総資産残高は、貸出金が減少した一方、国債が増加したことから、前年度末と比べ25兆3,558億円増加(+18.2%)し、164兆8,127億円となった。また、総負債残高は、預金(当座預金)を中心に前年度末と比べ25兆2,823億円増加(+18.6%)し、161兆5,239億円となった。
こうした日本銀行の資産・負債の変化を詳しくみると以下のとおりである。まず、資産の部をみると、国債が、買入額等が償還額等を上回ったことから、125兆3,556億円と前年度末を38兆1,084億円上回った(+43.7%)。一方、貸出金は、共通担保資金供給オペによる資金供給の減少等により、25兆4,870億円と前年度末を13兆5,083億円下回った(▲34.6%)。なお、「資産買入等の基金」による買入資産等の残高は、72兆769億円となった。また、「貸出支援基金」による貸付金の残高は、3兆6,843億円となった。
次に、負債の部をみると、当座預金が、「資産買入等の基金」を通じた資金供給を主因に、58兆1,289億円と前年度末を23兆6,965億円上回った(+68.8%)。この間、日本銀行券の発行残高は、83兆3,782億円と前年度末を2兆5,354億円上回った(+3.1%)。
(2)損益の状況
平成24年度の損益の状況についてみると、経常利益は、前年度比5,956億円増益の1兆1,316億円となった。これは、為替円安に伴い外国為替関係損益が大幅益超に転化したことを主因とするものである。
特別損益は、外国為替関係損益が益超となったことを受け、外国為替等取引損失引当金の積立てを行ったこと等から、▲2,950億円となった。
以上の結果、税引前当期剰余金は、前年度比2,913億円増加の8,366億円となり、法人税、住民税及び事業税を差し引いた後の当期剰余金は、前年度比469億円増加の5,760億円となった。
(3)剰余金処分の状況
剰余金の処分については、日本銀行法第53条第1項に基づき、法定準備金を288億円(当期剰余金の5%)積み立てたほか、同条第4項に基づき、財務大臣の認可を受け、配当金(500万円、払込出資金額の年5%の割合)を支払うこととし、この結果、残余の5,472億円を国庫に納付することとした。
(4)自己資本の状況
平成24年度末の自己資本比率(剰余金処分後)は、7.45%と、前年度末(7.22%)に比べ上昇した。