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2014/03/02

【日本クラウド証券】新たな資金調達の潮流、参入要件の緩和と投資家保護、世界的に動き出した株式型クラウドファンディングの最新動向「クラウドファンディングの新潮流」イベントを開催!

| by:サイト管理者



 2014年2月28日(金)19:00~21:00、日本クラウド証券は、東京・赤坂にある東京ミッドタウンホール&カンファレンスにおいて、世界的に動き出した株式型クラウドファンディングの最新動向「クラウドファンディングの新潮流」イベントを開催した。定員80名の会場は満席となり、昨今、イギリスやアメリカで活発化しているクラウドファンディングを通じた新たな資金調達の潮流は日本においても注目が高まっている中、ビジネスを取巻く法規制の変化やその論点について来場者と共有した。


 最初の講演は、森・濱田松本法律事務所 パートナー弁護士 増島 雅和 氏が登壇。「株式型クラウドファンディングの現状と展望」として題して、投資型クラウドファンディングの類型、改正金商法のターゲット、第一種小額電子募集取扱業者の創設といった参入要件の緩和と投資家保護、そして自主規制機関の活用といった制度設計のポイントのほか、口座や広告、投資家とのコミュニケーション、詐欺防止への仕組みといった規制の論点、クラウドファンディング事業のサービス設計について解説した。


 続いて、日本クラウド証券 代表取締役社長 大前 和徳 氏より、「国内のクラウドファンディング動向と日本クラウド証券の取り組み」では、クラウドファンディングの市場規模としては世界全体で5,000億円(アメリカ:2600億円、イギリス:1700億円、日本:82億円)とし、5類型(寄付型、購入型、ほか)、現預金や多さや低金利、伸び悩む貸し出し残高などを背景とした日本市場のポテンシャルについて触れると共に、海外事例として、crowdcube(イギリス)のサービス内容や事業運営上のオペレーションについて資金調達サイドの視点と投資家サイドの両視点から解説。また、投資家の動機としてWEB上でのやりとりの楽しさ、透明性と公開性、起業家の応援、好きな商品を取扱う会社に投資できる点などが挙げられた。また、日本クラウド証券のこれまでのクラウドバンクの実績、春うららかな書房のネット公募増資のほか、株式を通じて企業と投資家を結ぶプラットフォーム「Crowd Equity for Green Sheet」など新サービスについて紹介、最後に「クラウドファンディングの仕組みを活用して、資金需要のある企業と個人一人一人の資金を結びつけ、企業の成長と個人資産形成に貢献する」というミッションを掲げ、締め括った。

 

 その後、ヴォルフガング代表取締役 池田 光陽 氏よりゲーム業界の最新動向と自社の取組みを紹介、新規公募増資の説明、質疑応答が行われた。



 アベノミクスを背景に経済・マーケットが活力を取り戻そうとしている中、新産業イノベーションの育成に向けたベンチャー支援スキームも多様化、資金調達ニーズを持つ企業にとってはSNSやインターネットメディアを通じてビジョンや将来展望を発信する場が広がっている。更に、その先行投資を支援するリスクテイクマネーの担い手として個人投資家が自らの想いを重ね、自分の目利きで応援できる仕組みとしてクラウドファンディングに注目が集まっている。

 一方、足元では、インターネット上の仮想通貨であるビットコインの取引所「マウントゴックス」が突如として取引を停止、顧客からの預かり金の不充分な資金管理もあり、突如として民事再生法を申請するなど、不測の事態も起きている。クラウドファンディングが投資家保護という観点で、信用失墜につながるような問題発生の未然の回避に向けた制度上の設計と運営維持に向けて、経営者の素顔、情報開示や説明責任が強く求められそうだ。


 クラウドファンディングの潮流を捉え、ステークホルダーのみならず、関係当局やメディアをはじめとする幅広い立場と視点から、そのあるべき姿に向けた議論が活発化し、クラウドファンディングを通じた健全な新産業の創出と日本経済の発展につながっていくことに期待したい。


(取材、撮影、記事、編集・制作: 藤野 宙志)


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