【大和総研】QE3の縮小は時期尚早ながら本格検討
http://www.dir.co.jp/research/report/overseas/usa/20130523_007204.html
サマリー
◆4月30日~5月1日開催のFOMCでは金融政策が維持された。当該FOMCの議事録が公表され、Fedメンバーにおいて次回6月のFOMCから資産買い入れ規模の縮小・停止を求める声も一部でみられた。
◆足下で警戒感は弱いものの、ディスインフレ傾向が鮮明になっている。さらにインフレ率の伸びが鈍化すれば、労働市場の状況にかかわらず金融政策に影響を及ぼす可能性がある。
◆QE3の政策効果を認めるか、認めないかという軸以外にも、景気見通しやディスインフレへの効果など評価の軸が多岐に亘っており、Fedメンバーの意見がばらついている可能性がある。また、市場参加者が資産買い入れ規模の縮小・停止を織り込めていない可能性などから、今回のFOMCの声明文では資産買い入れ規模の拡大も縮小もあると強調したのかもしれない。
◆バーナンキ議長の議会証言では、これまでと同様に資産買い入れ規模は状況によって拡大も縮小もあることを強調した。また、現行の金融政策の効果とコストにも触れた。労働市場の改善を認めており、資産買い入れ規模の縮小・停止の時期を巡っては今後数ヵ月の雇用統計などの内容が焦点となるだろう。
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http://www.dir.co.jp/research/report/overseas/usa/20130523_007204.pdf