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2019/01/04

【日本銀行】第7回FinTech(フィンテック)フォーラム~どうなるキャッシュレス決済手段:対面決済の未来~(11月30日)(プレゼンテーションの様子等を追加掲載)

| by:ウェブ管理者
FinTechセンターでは、11月30日、「第7回FinTechフォーラム~どうなるキャッシュレス決済手段:対面決済の未来~」を開催しました。

第一部では、日本銀行決済機構局から、キャッシュレス決済の利用状況を説明したうえで、多様な対面決済手段をインターフェイス部分と資金決済方法の2つの面で整理し、各々の特徴について紹介しました。

第二部では、キャッシュレス決済事業者4社からのプレゼンテーションが行われました。各社からは、ユーザーの利便性向上と加盟店に対する付加価値提供を両立することの重要性や、決済以外の事業との相乗効果への期待が指摘されました。顧客への対応については、スムーズな登録手続きや使い勝手の良いアプリケーションの提供、加盟店の拡大を通じた利便性の確保、利用に応じたポイント還元等を組み合わせることにより、キャッシュレス決済のメリット向上を図る工夫が紹介されました。加盟店に対しては、新たな決済ツールの導入を支援することで、キャッシュレス決済ニーズを持つ消費者やインバウンド客の取り込みを促す事例や、決済データを活用したマーケティングサービスを加盟店に還元する取組み、加盟店開拓を他業態と提携する試み、自社・グループのサービスとのシナジーを活用する手法などが紹介されました。決済サービスに止まらず、関連の深い金融・テクノロジー事業の強化を展望するケースや、顧客・加盟店との接点が一段と増えることで、他事業においても販売増等のプラスの影響を見込む事例もありました。

第三部のパネルディスカッションでは、ユーザーや加盟店を開拓する上での課題・工夫や、資金決済手段等の選択、コスト構造と決済手数料に対する考え方、決済データ活用に当たっての留意点など、幅広い議論が行われました。ユーザーについては、認知度の高まりほどアクティブユーザーが増えていない点を踏まえると、利便性向上に向けた上記の取組みに加え、例えば経済的メリットを追加的に与えるなど、利用につながる強力なインセンティブの付与が重要との指摘が聞かれました。加盟店に関しては、未開拓先と強いリレーションを持つパートナーと協力する戦略や、ユーザーの生活圏に着目したエリア開拓の有効性が紹介されました。インターフェイスや資金決済手段の選択については、ユーザーが決めるものであり、利用しやすいものを提供していく一方で、決済サービス普及に取り組む過程において、事業者の収益面は厳しい環境が続くことから、サービス提供に伴うコスト面での改善が必要との声も聞かれました。これに関連して決済手数料については、競争の激化や他のビジネスへのプラス効果、安価なインフラの利用拡大等が引き下げ圧力になり得るとの指摘が聞かれた一方、決済手数料の引き下げよりも加盟店に提供する付加価値を高めていくことのほうがむしろ普及に繋がるとの見方も示されました。顧客データの活用については、新たなサービスへの活用を期待する先がみられた反面、実際に売り上げ増に繋がるような効果を出すのはそう簡単ではなく、また、プライバシーへの配慮も重要であり、利用拡大に向けた課題はなお多いとの指摘も聞かれました。


原文はこちら
http://www.boj.or.jp/announcements/release/181228.htm

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