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2019/10/10

【アクセンチュア】2019年上半期の世界のフィンテック投資は減少、中国における投資の落ち込みが欧米での拡大を相殺

| by:ウェブ管理者
~2018年にAnt Financialが行った過去最高額の調達後、グローバルの投資総額は29%減となったものの、米国、英国では大幅に上昇し、ドイツ、スウェーデン、フランスでも投資活動が堅調に拡大~

アクセンチュア(NYSE: ACN)の最新調査によると、グローバルにおける2019年上半期のフィンテックベンチャー企業への投資額は大幅に減少しました。これは、前年同期に一気に拡大した中国における資金調達や投資活動が急速に減少していることに起因しています。一方で、米国や英国、欧州の国々では投資活動が堅調に拡大しています。

2019年1月1日から6月30日までの6カ月間のグローバルにおけるフィンテック投資総額は220億ドルとなり、前年同期の312億ドルに比べて29%減と大幅に減少しました。これは2018年5月に過去最高額となる140億ドルもの資金を調達したAnt Financialのような大型案件が見られなかったことによるもので、この案件を除くと、2019年上半期の投資総額は昨年同期比28%増となります。

米国における2019年上半期の投資額は、前年同期比60%増の127億ドルに達しました。案件数は2018年の563件とほぼ同じ564件であったことから、世界で最も活況を呈するフィンテック市場を有する米国では、案件が大型化している傾向にあると言えます。投資総額のうち、融資業務を手掛けるスタートアップ企業に対する投資が29%と最も多く、次いで決済の25%となっています。最大の案件は、消費者金融を手掛ける「Figure Technologies」が5月にクレジットライン(信用供与枠)により調達した10億ドルでした。

2019年上半期の英国では、引き続きチャレンジャーバンクや決済を手掛ける企業が投資家の関心を集め、フィンテックの投資額は約26億ドルと前年同期から2倍近く増加して、投資案件数も25%増の263件となりました。チャレンジャーバンク「Monzo」は6月に1億4,400万ドル、「Starling Bank」は2月に2件の異なる案件で2億1,100万ドル、送金サービスを手掛けるスタートアップ企業「TransferWise」は5月に2億9,200万ドル、「ワールドレミット(WorldRemit)」は6月に1億7,500万ドルを調達しました。

アクセンチュア金融サービス本部のシニア マネジング・ディレクターを務めるジュリアン・スカン(Julian Skan)は次のように述べています。「英国を筆頭に、欧州では新たなサービスの提案を行うフィンテック企業に対する関心や需要が高まっており、大幅な投資増につながっています。資金調達においても、チャレンジャーバンクの規模拡大やフィンテック間連携の支援に移行しつつあります。投資家は持続的な利益にもとづいてリターンを求める投資サイクルが終わりつつある中、この傾向は断続的な投資の増加につながるでしょう。しかし問題は、そうした傾向がどれだけ続くのかという点です。投資は間もなく停滞期に入ると見られ、その後は落ち込んでいくことが予想されます」


原文はこちら
https://www.accenture.com/jp-ja/Home/BucketContent/Company-Local-Content4/company-news-releases-20191010.aspx

15:06 | IT:一般
 

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