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2016/08/05

【カブドットコム証券】気軽に試せるアプリで、「ファンドを選ぶ楽しさ」をまず知ってください~投信ロボアドバイザー・アプリ「FUND ME」について~カブドットコム証券営業本部営業推進部 松永亜弓さん、浅野玲子さんに聞く(ネット証券4社資産倍増プロジェクト)

| by:ウェブ管理者


「FUND ME」は、スマホに特化したロボアドバイザー・サービス


≪松永≫ 金融とITの融合を表す「フィンテック」という言葉が知られるようになってきました。カブドットコム証券では、2016年1月にフィンテックの分野で先端研究や事業開発を手がける社内プロジェクトチーム「kabu.com Fintech-Labo(カブドットコムフィンテックラボ)」を立ち上げています。今回お話したいのは、当社のフィンテックの取り組みの一環としてご提供している、スマートフォン向けアプリ「FUND ME」とその活用法です。

 FUND MEは、ロボアドバイザーによる投資信託のシミュレーションサービスアプリで、2016年の5月末にAndoroid版を、6月の半ばにiOS版をリリースしました。お陰様で、とても多くの個人投資家の方にダウンロードしていただき、6月13日時点のGoogle Playの無料アプリ・ファイナンス部門でダウンロード数1位を獲得しています。

 さて、ロボアドバイザーは、いくつかの質問に答えることでその人に合った投信のポートフォリオを提示するサービスです。当社だけでなく、他社でもロボアドバイザー・サービスを提供しているところはあります。ただ、FUND MEのようにスマホに特化しているものはまだ少ないのではないでしょうか。

 なぜこのアプリを開発したのかというと、お客様一人ひとりに合ったご提案をしたいという思いからです。現在、当社の口座開設数は100万件を超えています。その100万人のお客様に、直接、最適な投信をご提案できるかというと、それは非現実的です。もちろん、投資に関する知識が豊富でご自身でポートフォリオを組んで、銘柄を選べるという方もいらっしゃいますが、一方で「今まで投資経験がなく、初めて口座を開いた。まず何をすればいいのかわからない」という方も数多くいらっしゃいます。

 そこで、お客様の状況をプロファイリングして、その人のリスク許容度や考え方に合った商品をご提案する、というコンセプトのアプリを作ることにしました。それが、FUND MEです。対面の金融機関では、営業マンがその時に売りたい商品を勧めることがこれまで多くありましたが、FUND MEはその逆で、あくまでお客様の状況に合ったものをご提案しようということです。

 PCサイトではなく、まずスマホアプリ版を開発したのは、とにかく気軽に使っていただきたいと考えたためです。最初からPCサイトで投資信託を調べるというのは、人によってはかなりハードルが高くなります。でも、スマホなら場所も選ばないですし、ちょっとした隙間の時間でアクセスしたりできますからPCに比べるとだいぶハードルが下がるのではないでしょうか。
 
明るい色使いのFUND MEのトップページ。(左:スマホアプリ画面、右:PCサイト画面)利用料は無料で、カブドットコム証券の口座の有無に関わらず利用できる。

 アプリのデザインも、若い方や女性層を意識したものを心掛けました。マネー関連のアプリだと、黒ベースのものがけっこうあるんですが、そういう「金融色」は極力排除したデザインにして、使ってみたいと思っていただけるようにしました(笑)。PCサイトにあるFUND MEのランディングページも同様で、とても柔らかなデザインです。あと、PCサイトのほうには洋服の画像を載せているんですが、これは「洋服を選ぶように、楽しくファンドを選んで欲しい」という気持ちを込めています。

自分のリスク許容度を他の人と比べられるのが大きな特徴

≪松永≫ では、FUND MEの機能を説明していきたいと思います。といっても、難しいところはありません。アプリを起動したら、リスクレベルを診断するために、まずご自身についての質問に答えていただきます。質問項目は、年齢、性別、金融商品を選択する際に重視すること、資金の利用目的、投資経験など全部で7つ。30秒程度もあれば、答えられるのではないでしょうか。

 質問に答えて「診断結果へ」をタップすると、プロファイリングした結果に基づいてリスクレベルを4段階で診断。そして、その方のリスク許容度に合った資産構成比や投資先の地域別構成比、さらにはポートフォリオに基づいた将来チャート、過去チャートを表示します。

 その中で、FUND MEの特徴とも言えるのが「ポートフォリオマップ」です。ポートフォリオマップを見るとご自身のリスク許容度が他の人に比べてどの位置にあるのかを視覚的に確認することができます。ベースとなっているのは、当社で実際に投信を保有しているお客様のデータです。

 他の人がどんな資産運用をしているのか、どの程度のリスクを取っているのか、皆さんとても気になっているかと思います。ただ、資産運用についてはかなり仲のよい友人同士であっても、なかなか話しづらいですよね。それが、ポートフォリオマップなら簡単に確認できます。これまで、知りたいというニーズがありながら、なかなか知ることができなかった他人のリスクレベルを可視化できた、これはFUND MEの機能の中でも反響の大きい点の1つです。

 ちなみに、他の人の状況などを参考にリスクレベルを変更したり、質問に答えるところまで戻ってやり直していただくことももちろん可能です。そして、診断結果を確認していただいた後は、診断に基づいて具体的にアセットアロケーションを提示していきます。

客観的なデータをもとに、アセットアロケーションを提案

≪松永≫ 診断結果の確認後、いよいよその人に合ったアセットアロケーションを具体的に提案します。当社では、投信は一括購入だけでなく積立もできますので、まず積立か一括購入かを選んだ上で、購入金額を入力します。そうすると、国内株式型ならこの商品をいくら、先進国株式型はこれ、先進国債券なら…とファンド名と投資金額が表示されます。

 このときに表示されるファンドは、第三者情報サービス機関であるモーニングスターのレーティング情報に基づいています。当社の主観が入っていたり、当社がおすすめしたいファンドを上位に表示しているわけではないんですね。この点は、ご利用していただいている方の信頼感につながっているのではないかと思っています。

 各資産クラスで表示されるファンドは、該当するファンドの中でトータルリターンの高いものになっています。ファンド名をタップすると、スマホ用に最適化された詳細情報ページが表示されるので、より詳しい情報もスマホの画面情報で簡単にチェックができます。

 また、表示されたファンドを別のファンドに替えることもできます。前述のとおり、最初はトータルリターンの最も高いファンドが表示されていますが、純資産額の多い順や申し込み手数料が安い順で表示させることもできるので、たとえば中級者以上の方なら、ご自身のフィルターで選んでいただいても構いません。特に、ネットで投信を購入している層はリテラシーが高く、コスト意識が高いので、申し込み手数料順で並べ替えた上でトータルリターンやレーティング、詳細情報を見比べて選んでいただければと思います。

 選択したデータは保存が可能ですので、後からいつでも見直すことができます。また、当社に口座をお持ちの方であれば、「購入する」ボタンをタップして、口座にログインして実際にファンドを購入するところまで進むことも可能です。ただ現状では、ログインしていただくとトップページが表示されてしまい、この点は今後の課題となっています。今後順次改善して、より使いやすくしていく予定です。

投信を始めるきっかけ、ポートフォリオを見直すきっかけにしてもらえたら

≪浅野≫ 私は、ファンドの分析や選定、あとWebコンテンツの部分などに携わっています。次に、FUND MEでの検索結果を当社のPCサイトと連携して活用する方法を1つご提案したいと思います。

 当社には、毎月500円以上1円単位で投資信託やプチ株(単元未満株)、外貨建てMMFを積立購入できる「プレミアム積立」のサービスがあります。「プレミアム積立」のスペシャルサイトの中には、毎月の積立額や最終積み立て額、リターンがわかる簡単なシミュレーション機能を用意しています。

 そこで、たとえばシミュレーション機能で最終積み立て金額から毎月の積立金額を計算して、その金額をFUND MEの積立額に反映してはいかがでしょうか。このように、FUND MEの結果と簡単シミュレーションの結果を相互に活用していただくと、より具体的でご自身に合っ
た購入のプランが考えられるのではないかと思います。

 FUND MEからは少し離れますが、PCサイトについて言えば、当社も含めてネット証券はもっと投信関連のコンテンツを増やしていくことが必要ではないでしょうか。たとえば、初心者、中級者、上級者などそれぞれのお客様の目線に合うコンテンツを用意していきたいですね。

 また、これは個人的な考えではあるんですが、投信のページではもっとマクロな視点からも情報を提供していけたらとも考えています。例を挙げると、先日のブレグジット(英国のEU離脱)のようなニュースを投信とつなげて、「もしこういう影響があるなら、こんな投信が注目されるのではないか」といったような感じです。それを、それぞれのお客様のレベルに合った情報としてお伝えしていければ、「投信はよくわからない」といった投信に対する特に初心者のお客さまの不安を打破できるのではないかと思います。

≪松永≫ 大きな流れとしては、日銀がマイナス金利を導入して、銀行に預けていてもお金が増えないということで、これまで投資経験がない方でも投資信託などのリスク資産に目が向いてきているという状況があります。初心者の方には、FUND MEを投信を始めるきっかけ、選ぶきっかけにしていただければうれしいですね。また、中級者以上の方には、ご自身がすでに保有している投信のポートフォリオが、ご自身のリスク許容度に合っているのかを見直すきっかけにしていただければと思います。

 具体的な予定はまだありませんが、FUND MEについてはいずれPCサイトのほうでも展開して、よりお客様にとっての利便性を高めていきたいですね。まずは、多くの皆様にスマホアプリのFUND MEを気軽に試していただいて、ファンドを選ぶ楽しさを実感すると共に、よりよいファンド選びに生かしていただきたいと願っています。

(取材・記事:肥後 紀子 / 撮影:柴田 潔 / 編集・制作:グッドウェイメディアプロモーション事業部)

(オリジナル記事掲載元:ネット証券4社共同プログラム「資産倍増プロジェクト」ネットで投信を買う!





14:55 | 写真:投資家向け




 

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