(2011/05/09)
大和総研、中国でのオフショア開発にシトリックスのクライアント仮想化ソリューションを採用
http://www.dir.co.jp/release/2011050901.html

株式会社大和総研
シトリックス・システムズ・ジャパン株式会社

2011年3月末に800台の仮想クライアント環境を稼働開始
さらに大和総研の国内拠点他で4,000台規模の仮想化環境を展開予定

株式会社大和総研（本社：東京都江東区、代表取締役社長：深井 崇史）とシトリックス・システムズ・ジャパン株式会社（東京都千代田区、代表取締役社長：マイケル キング）は、大和総研の中国におけるオフショア開発において、シトリックスのデスクトップ仮想化とアプリケーション仮想化を組み合わせた「ハイブリッド構成」によるクライアント仮想化ソリューションを導入し、低帯域（ナローバンド）ネットワーク環境でもレスポンスに優れ、高いセキュリティを確保したオフショア開発環境を構築したことを発表しました。

今回、大和総研は、オフショア開発を行うクライアント約800台が稼働する環境にデスクトップ仮想化とアプリケーション仮想化によるクライアント仮想化ソリューションを導入しました。大和総研の中国開発拠点にて1月より導入が始まり、3月末に計800台の仮想クライアント環境が本格的に稼働しました。さらに、国内の大和総研各拠点やニアショア開発拠点、またアジアを中心とした他の海外開発拠点を対象に計4,000台規模でクライアント仮想化ソリューションの全社展開を図っていきます。

大和総研では、現在、仮想化技術の有効性を最大限に活用するために様々な試みに取り組んでいます。今回のシステムは大和総研のインターナルクラウド上にすべて仮想化して展開、高可用性と無駄の排除を目標とした「全体最適化」と「クラウド仕様でのインフラ標準化」を目指しました。またデータを国内のサーバーに集約することで、開発案件の機密保護や漏洩防止などの「セキュリティ対策」を行うとともに、約20種類のデスクトップグループと約70種類にも及ぶアプリケーションを仮想化し、開発系やOA系で使用されているアプリケーションの可視化をこれまで以上に進めることで「ワールドワイドのITガバナンス」を目指しました。この結果、今後の拠点・開発規模の拡大にも柔軟に対応できる「デスクトップ環境の標準化」を実現するシステム構成となっています。

大和総研によるシトリックスのクライアント仮想化ソリューションの導入検討は、2010年7月より開始されました。最初の導入先に中国のオフショア開発環境が選ばれたのは、広帯域（ブロードバンド）ネットワークが十分に普及していない低帯域ネットワーク環境下で、クライアント仮想化ソリューションの性能や安全性を確認できれば、国内ならびに他の海外拠点においても有効であると考えたためです。また、重い負荷のかかる開発系でも操作性に問題がなければ、どのアプリケーションでもユーザーの使用感を損ねることなく活用できると考えられました。

検証は、大和総研によって、他社のクライアント仮想化ソリューションやCitrix®XenDesktop®に含まれるアプリケーション仮想化機能であるCitrix XenApp™を中心に実施されました。シトリックス独自の通信プロトコルであるCitrix ICA®（Independent Computing Architecture）を核とするCitrix HDX™（High Definition eXperience）テクノロジによって、低帯域でもストレスなく、パフォーマンスに優れた仮想化ソリューションが構築できることに加え、ICA専用のゲートウェイソフトウェアを用いたSSLによる通信経路の暗号化の有効性が実証されたことが、シトリックスのクライアント仮想化ソリューションの採用に繋がりました。

今後、大和総研は開発したソリューションをシステム開発者に限定することなく、大和証券グループ向けにもビジネスツールとして提案するとともに、国内外への展開も計画してまいります。

これは結果として、ワーク・ライフ・バランスやBCP（Business Continuity Plan：事業継続計画）といった施策にとっても有効であるものと考えられます。

シトリックスは、大和総研が行うこれらの計画をサポートするとともに、クライアント仮想化ソリューションによるセキュアで効率の高いアクセス基盤を幅広いユーザーに提案・提供します。