金融&IT業界の情報サイト
 
 


 
【IT業界ニュース】 >> 記事詳細

2015/06/18

【日本IBM】IBM、今後10年間の重要なオープン・ソース・プロジェクトとされるApache Sparkを積極的に促進していくことを発表~Sparkコミュニティーに参加し、100万人以上のデータ・サイエンティストを教育する意向

| by:ウェブ管理者
IBM(NYSE:IBM)は本日(現地時間)、データ定義分野において向こう10年間の最重要新規オープン・ソース・プロジェクトと目される、ApacheSparkを積極的に促進していくことを発表しました。この取り組みの中核として、業界をリードするIBMのアナリティクスおよびコマース・プラットフォームにSparkを組み込み、IBM CloudのサービスとしてSparkの提供を開始する予定です。また、世界中の何十もの研究所に3,500人以上のIBMの研究者と開発者を配属してSpark関連プロジェクトに従事するほか、革新的なIBM SystemML機械学習テクノロジーをSparkオープン・ソース・エコシステムへ無償提供し、100万人以上のデータ・サイエンティストやデータ・エンジニアに対してSparkの教育を行っていく意向です。

一般的なアプリからモノのインターネット(IoT)に至るまで、データとアナリティクスがビジネスと社会に欠かせない存在となる中、Sparkは大規模データ処理にきわめて重要な進展をもたらします。まず、Sparkにより、データ依存アプリのパフォーマンスが劇的に向上します。また、データ増加で需要が高まっているインテリジェント・アプリの開発プロセスを大幅に簡素化します。

Sparkエコシステムにおけるオープン・ソース・イノベーションをさらに加速化するために、IBMは次のことを行います。

IBMのアナリティクスおよびコマース・プラットフォームの中核にSparkを組み込みます。
IBMのWatson Health Cloudでは、その洞察プラットフォームの重要な基盤としてSparkを活用し、医療関係者や研究者が集団健康管理データの新たな分析情報にアクセスして、その価値をより迅速に実感できるようにします。

IBMの革新的なIBM SystemML機械学習テクノロジーをオープン・ソースで提供し、Databricksとの協業により、Sparkのマシン学習機能の精度をさらに向上させます。

IBM Bluemix上のクラウド・サービスとしてSparkを提供することにより、アプリ開発者がデータのローディング、モデリング、およびアプリで使用する予測成果物の導出を迅速に行えるようにします。

世界中の何十もの研究所において、3,500人以上のIBM研究者と開発者を配属してSpark関連のプロジェクトに従事させるほか、データ科学と開発者のコミュニティーを対象としたSparkテクノロジー・センターをサンフランシスコに開設することにより、インテリジェント・アプリケーションにおけるデザイン主導のイノベーションを促進します。

AMPLab、DataCamp、MetiStream、Galvanize、Big Data University MOOCと協業することで、100万人以上のデータ・サイエンティストとデータ・エンジニアに対するSparkの教育を行います。

「IBMは、オープン・ソース・イノベーションにおけるリーダー的な立場を何十年も保ってきました。オープン・ソースのパワーがお客様の価値創出の基盤となるとの強い信念をもっています。そして、Sparkこそは、各企業のイノベーションとアナリティクス機能を根本的な方法で加速化させる基盤テクノロジー・プラットフォームであると位置付け、これを積極的に推進していきます。お客様は、弊社の支援を受けながらSparkを導入することにより、ビジネス変革と競合差別化をもたらす自社戦略をより効果的に策定できるようになります」と、IBM Analyticsのアナリティクス・プラットフォーム担当の統括マネージャー、ベス・スミス(Beth Smith)は述べています。

SparkがIBMのお客様のビジネス変革を促進

Sparkは、組織がビッグデータをアプリケーションにより簡単に組み込めるようにするうえで欠かせないプラットフォームとして、開発者やデータ・サイエンティストの間で人気が急速に高まっており、ビジネスの意思決定を変革したいと考えているIBMのお客様の支持により急成長を遂げています。

Optibusのリアルタイム輸送計画ソフトウェアは、交通機関の編成方法を変化させています。OptibusのCTO兼共同創設者であるアモス・ハギアック(Amos Haggiag)氏は「SparkとIBMの組み合わせにより、Optibus向けの非常にスケーラブルなプラットフォームを実現しています。これにより、弊社のSoftware as a Service製品を新規市場に容易に投入できるようになり、全世界の輸送企業の実装、保守、アプリケーション開発を簡素化できるようになりました」と語っています。

コンサルティングおよびコンテキスト・データ・テクノロジー・ソリューションを提供するグローバル企業であるFindability Sciencesは、IBMアナリティクスとSparkを活用して、顧客がビッグデータの能力を活用できるよう支援しています。Findability SciencesのCEOであるアナンド・マハーカー(Anand Mahurkar)氏は、「中堅企業の実装においてはMapReduceではうまくいかなかったのですが、IBM BigInsightsを備えたApache Spark により画期的な対処能力を手にすることができました。Sparkによりパフォーマンスは数倍向上し、弊社はIoTデバイスのストリーミング・データを処理して、交通、通勤者、駐車などに関する移動データの分析を行えるようになりました」と語っています。

Independence Blue Cross(IBC)は、地域で200万人以上、全国で700万人におよぶ顧客にサービスを提供しているフィラデルフィア最大の医療保険企業で、Sparkを製品のイノベーション促進と新サービスの開発に役立てています。Independence Blue Crossのインフォマティクス・ディレクターであるダーウィン・レオン(Darwin Leung)氏は、「Apache Sparkは、短期間のうちに機械学習型の分析アプリケーションを開発するための強力なツールへと進化しています。Apache Sparkにより、IBCの研究者と研究パートナーのよりシームレスなコラボレーションが実現しています。おかげで、顧客からの新規の請求や給付申請をはるかに素早く処理できるようになりました」と語っています。

IBM、NASA、SETI Instituteは一致協力して、Sparkの機械学習機能を活用、テラバイト規模の複雑な深宇宙の無線信号を分析し、地球外知的生命体の存在の発見につながりそうなパターンを特定しようとしています。SETI Researchの上級天文学者兼センター長であるセス・ショスタク(Dr. Seth Shostak)博士は、「宇宙のどこかに知的生命体が存在するのではないかと手がかりを探す中、BluemixのサービスとしてSparkを利用してIBMと協力すれば、信号データを分析する新しい有望な手段を開発できるようになるでしょう。これは科学分野においてシナジー効果を実現する、刺激的な体験です」と語っています。

IBMは、2009年にSpark が初めて作成されたUC Berkeley AMPLabの創設メンバーである4社のうちの1社です。この結果としてIBMは、数日間の研究リトリートに参加し、アドバイスや現実的な洞察を提供して、AMPLabの研究者と緊密に連携しながら相互利益のプロジェクトに取り組んでいます。UC Berkeley AMPLabのディレクターであるマイケル・フランクリン(Michael Franklin)氏は、「IBMは、AMPLab のスポンサーとして、Sparkコミュニティーの拡大に貢献し、Sparkが重要なコンポーネントとなっているオープン・ソース・プラットフォームのBerkeley Data Analytics Stackを継続的に進化させ、改善するためのガイダンスを提供しています」と語っています。

Sparkは、俊敏性、高速性、使いやすさを兼ね備えています。また、Sparkはオープン・ソースであるため、世界規模のコミュニティーにより改善され続けています。今後数カ月間にわたり、IBMの科学者とエンジニアは、Apache Sparkのオープン・コミュニティーと協力しながら、先進の機械学習機能へのアクセスの高速化に取り組み、スマート・ビジネス・アプリケーションの開発におけるイノベーションの速度を向上させます。SystemMLを提供することで、IBM は、データ・サイエンティストがより素早い反復によりビジネス・ニースの変化に対応できるよう支援するとともに、拡大するアプリケーション開発者のエコシステムが強力なインテリジェンスをあらゆるものに適用できるようにします。


原文はこちら
http://www-06.ibm.com/jp/press/2015/06/1703.html

20:03 | IT:一般
 

【免責事項】
サイト掲載情報の正確性、および完全性については最善を尽くしておりますが、その内容を保証するものではございません。また利用者が当サイト、およびサイトに関連するコンテンツ、リンク先サイトにおける一切のサービス等を利用されたことに起因、または関連して生じた一切の損害(間接的、直接的を問わず)について、当社、当サイト、投稿者および情報提供者は一切の責任を負いません。

Copyright © 2010- GoodWay Inc. All rights reserved.