当日は楠 雄治氏(楽天証券 代表取締役社長)より、決算および事業概要、今後の事業戦略について説明が行われ、清野 英介氏(楽天証券 常務執行役員 マーケティング本部長)、由井 秀和氏(楽天証券 常務執行役員 アセットビジネス事業本部長 兼 コーポレート本部長)も同席した。
楠氏は、預り資産が5.6兆円に迫り、楽天会員が半分を占める総合口座数は320万口座を突破したことを報告。相場低迷等の理由により業績面については減収減益となるも、FX取引や債券の販売により収益の分散化が進んでいるとした。また、国内株式の委託個人売買代金の業界シェアは拡大(同社集計)したほか、投資信託残高やIFAの顧客口座も増加し、IFAビジネスの顧客口座数は3.2万口座に迫り、顧客預かり資産は2019年3月末に3,800億円を突破したことを明かした。
戦略・施策については、投信積立を楽天グループとの連携強化により展開することで、投資信託の保有者は前年比60%増となり、グループシナジー効果を発揮できたことを紹介。委託手数料引き下げ、信用取引サービスの強化などについても実績をPRした後、新サービスとして、PTS(私設取引システム)夜間取引の取り扱いを2019年3月より開始。また、今後は新たにオーストラリアや香港にも事業展開し、インターネットを生かしたビジネスで更なる発展を目指すと語った。
また、会見の冒頭で楠氏は、楽天証券が始まって20年、1999年3月に会社を設立され、その後、1999年10月に”株式委託手数料自由化”が発表、ネット証券がスタートしていろいろな変化があったと述べ、長年の経験を生かして利益を伸ばす一方で、継続的な新システム導入によるコストアップが課題だと語った。
マネーブリッジやポイントで投資といった、楽天のグループシナジーを最大限に活かした楽天証券の今後の事業展開と新サービスに注目したい。
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