2014年9月2日(火)、FX専業企業のマネーパートナーズは、本社のある六本木・泉ガーデンのコンファレンスセンターで、この度新たにサービスを開始した海外専用「マネパカード」に関する記者説明会を開催した。
同社はFXのサービスに留まらず、外国為替に関するノウハウ蓄積を活かして、国内4空港(成田空港 第1・第2ターミナル駅、羽田空港、関西国際空港、中部国際空港)で外貨を受け取れる「外貨両替・受取サービス」を既に提供中で、説明によれば現在までに延べ15,000名が利用しており、利用者がFX取引も行う傾向が強いこともトラックレコードから示されているという。1,600万人といわれる海外渡航者に外貨両替、そして今回の海外プリペイドカードサービスを提供する事による会員数増加により、同社は国内でおよそ200万人ほど推定されているFX投資家に対する実需への取り込み、そして新たなFX投資家も連動して増加することを期待している。
説明会で自らプレゼンテーションを行った同社・代表取締役社長 奥山 泰全による当該サービスの説明要旨は以下の通り。
―なぜ「プリペイドカード」なのか
クレジットカードは「後払い」であることから入会希望者の与信審査が必要だが、プリペイドカードは「前払い」であることから入会希望者の与信審査が不要で、従来のクレジットカードを持たない層の取り込みが可能になる。また、他国の利用状況と比べると普及が進んでいない日本は、今後の成長余地は大きい。
―利用できる通貨は
マルチカレンシー(複数通貨対応)で、チャージ可能通貨は、まずは米ドル、ユーロ、英ポンド、豪ドル、香港ドルから。上記以外の通貨で決済したい場合は、米ドルをチャージしておけば、世界210の国と地域で利用可能だ。
―その他の特長は
ICカード対応になっている。偽造カードの製造やカード情報のスキミングがされにくくなり、不正利用が防止される。さらにプリペイドカード初のカードショッピング保険も付いており、カードで購入した商品が紛失や破損・盗難にあった場合でも、総額50万円まで補償される。クレジットカードと同等の安全性を実現している。
―手数料等のコストは
他決済手段と比較として、一般的なクレジットカードとのコスト比較では、海外で利用する場合の「為替事務手数料」などのコストが、マネパカードならクレジットカードの半分以下となっている。他社海外プリペイドカードや外貨両替と比較しても、断然にお得といえる手数料を実現した。
更なる利便性の向上に向けて
記者説明会の中で奥山氏は、更なる利便性の向上として、海外での利用シーンを拡大した上で、円決済による国内店舗での利用、外貨での直接入金、対象通貨拡大、FX口座からの自動チャージ、法人開拓など、「どうやって世の中に貢献していくか」を追求し、順次サービスの幅を広げていきたいと語った。
決済系ビジネスの進化が加速し、カード会社とスタートアップ系の協業も目立つようになってきた昨今、同社は本業であるFX取引と外国通貨の実需とを結びつけることで、新たな顧客需要の創造を目指している。こうした同業他社に見られない斬新な取り組みがどのように進化し、利用者に受け入れられていくか、マネーパートナーズのさらなる挑戦に期待したい。
(取材:藤野 宙志、柴田 潔 / 撮影、記事、編集・制作:柴田 潔 @株式会社グッドウェイ )
<マネーパートナーズ:過去の取材レポート>